ときぶーの時間

募金の受付先 東邦銀行 安積支店 普通0644994 名義がんばる福島
みなさんご支援宜しくお願いいたします。

必死で生きてる。

2016-06-30 11:30:01 | 日記
みなさん、お久しぶりです。
昨日の夜、松ちゃんと電話で話した。

珍しく電波が良かったので「今どこ?」と聞いてしまった。
彼は仕事を終えトラックに乗り家へ戻る途中だった。


今日の写真は前回行った時の写真です。

青々と茂る短めの草を食む牛たち。
法事で行ったのでデジカメは持っていかず携帯で撮りました。

来月いつ頃都合がいいのか聞くのと月末に東京銀座に来るって言っていたので、確認の意味で電話したんだけど松ちゃんは「もう行って来たぞ」と。

「えっ、マジ!・・・」汗
松ちゃんの話だと23日に銀座に出たらしいです。

東京に来るなら、その時に時間を合わせて会いに行こうと思っていたんだけど、彼も僕も今までのように時間が取れずで、なかなか思い通りに行かないです。


牛たちのいる牧場の奥を歩いたら、草の下にある雨水が浮き出てきた。
遠くからでは分からなかった今の牧場の状態を知りました。

今日で6月も終わり明日から7月。
後半戦に突入です。

来月いつ富岡に行こうかすぐに決められない今日この頃ですが、松ちゃんとやるべきことが一つあるので打ち合わせをしました。

その事を何とか早めに着手したいところなのですが「今は梅雨だから後にすっぺ」と松ちゃんに言われた。
物の移動だもん、それもそうだよなぁ~と納得。


梅雨なのに僕が行くときはいつも晴れていて牛たちも日向ぼっこしている。
松ちゃんの餌やりが遅くなっても草が生えているので「餌くれ~腹減った~」と騒がないです。

牛たちの餌も順調に減って7月いっぱいか8月半ばまでの量なので、そろそろ今年の秋冬用の餌の準備しなくちゃならない松ちゃんでした。

今年、カボチャやキュウリ・ナス・スイカ・ミニトマトなどの苗を買って来た松ちゃんなんですが、てんてこ舞いの日々を過ごしていて植えられず、野菜の苗たちはどうしようもない状態になってました。

重機で土を耕したまでは良かったんだけど、一度の耕うんでは土の状態が良くならず何度かやらないとダメだったみたいです。
「この重機、力なくてよ~、時間もなかったらなぁ~」って。

そんなこんなで松ちゃんちのカボチャとスイカは、家の裏側の水道の周りでつるべを伸ばしあられもない姿になってた(笑)


松ちゃんちの琵琶の木。
近づいて良く見るとたくさんの実が付いていた。

松ちゃんに甘いか聞いてみたら「まだだべ、もう少し経てば甘くなっけど、その前にハクビシンが来て全部食っちまうべ~」と。

ハクビシン????マジ!と、またびっくり。

松ちゃんの話だとハクビシンが毎年この時期にやって来ては目の前にあるこの大きな琵琶の木の実を一週間で全部平らげてしまうらしいです。

10m以上の高さの大きな木。
人間の僕から見ても、もの凄い量の実なんだけど・・・
木の上に留まり下に降りることなく食べ続けるハクビシン。

害獣であるハクビシンだけど彼らも必死に生きているんだ。
秋冬になれば餌になるものは少なくなるから、今の時期にたくさん食べておけよと思った。

松ちゃんはハクビシンを追い払いもしないし、害獣だからといって捕獲することも苛めもしない。
松ちゃんなら簡単に捕獲できると思うんだよね。

タヌキだってキツネだってイノシシだって、たとえハクビシンのような害獣であろうと、どんな命でも大事にする。
そういう男なんだよね彼は。

来月、いつ頃行けるか?まだ未定なのですが、また近いうち行って来ます。
それではみなさん、今日はこの辺で失礼します。
またお会いしましょう。
























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寝てばかりいる。

2016-06-23 08:11:54 | 日記
みなさん、こんにちは。
月曜日にいわきで法事があり、そのあと富岡に行って松ちゃんに会って来ました。

この日は、お互いに時間がなくて少ししか話せませんでした。
横浜に帰ってからすぐに更新できなくてごめんなさい。
始めに支援物資のご報告をさせて頂きます。

伝票NO3043-0664-3163 T.K様 クレイングラス25kgX2個・チモシー1番刈500gX2個・牧草MIX

温かいご支援本当にありがとうございました。
大事に使わせていただきます。


お昼寝中のイノシシ君。
帰還困難区域の牧場へ行く前にイノシシに餌と水を与える時の写真。

このところイノシシが寝てばかりいるようで「こいつら、もうそろそろなんかもしんねぇな~」って松ちゃんが僕の顔を見て言った。
そろそろって何?って聞いたら、歳とって老衰で亡くなるかもって。

なんでも「死期が近くなると寝てばかりいるようになるんだ」と彼は教えてくれた。


「おい、ほら、起きろ」と声を掛けイノシシを起こす松ちゃん。

老いに勝てないのは人間も同じだけど、松ちゃんちのイノシシは軽く10年以上は生きているから、そんなこともあるのだと思った。

ほとんどのイノシシが老衰でなくなり、今は2頭だけになった。
15年生きたらイノシシは人間でいうと何歳くらいなのか聞いてくれば良かった。


松ちゃんの声に直ぐに反応したイノシシ君。
以前、僕を見て威嚇してきたイノシシ君は、起きたらびっくりして小屋の端へ走った。

そういえば、このイノシシ君、この頃、威嚇してこなくなったよなぁ~。
年とって丸くなったのかな?

「餌も大事だけど今の時期は水が一番大切なんだ」と教えてくれ、イノシシの小屋の水飲み場に水を入れた松ちゃん。


おとなしい方のイノシシ君は松ちゃんの声を聞き、目を開けたけど無視するように起きて来なかった。
息を吸ったり吐いたり寝そべったイノシシのお腹が動いているのを見て、よっぽど眠いのかなと。

この日は気温が高く暑かった。
梅雨に入った感じがしない。
日差しが強くて僕も汗を掻いていたので、イノシシ君たちがずっと昼寝していたい気持ちは理解できた。

寝てる方が楽だもんね。


帰還困難区域で餌やり。

家の下の牧場でロールわら餌を2つ使うとしたら、こちらの牧場は3つ使うと教えてくれた。
ここの牧場のオス牛は体が大きくてそのくらいは軽く食べる。

もっともお手製の鉄板を敷いて作った餌場に端から端まできっちり餌を置くと相当な量になる。
「俺もきっちりやりてぇ~から、そうなっちまうんだよな」と松ちゃん。

家の餌置き場の餌も随分と無くなっていた。
「夏が終わったら、また餌の準備しねぇ~とな」と言った。


がっついて食べる牛の顔に重機から餌がこぼれ、前が見えなくなり柵から頭を抜き一生懸命に頭を振って取ろうとするのだけど角にわらが絡まり取れず、頭を振りながら歩き回って苦労していた牛君。
結局、自分では取れず仲間が寄って来て顔に絡まったわらを食べてくれ餌場に戻れた牛でした。

家の下の牧場にも帰還困難区域の牧場にも、病気の牛が一頭もいない。
それはやっぱりすごい事だと思う。

今月末、東京の銀座に出て来る予定の松ちゃんだが、いつになるかまだ決まっていなかった。
こっちに出て来た時にまた会おうと思っているのだけれど、彼の今の状況を分かっているので無理に聞かなかった。

このことはまた時間を見計らって聞いてみようと思います。
それではみなさん、今日はこの辺で失礼します。
またお会いしましょう。




















                    

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ホントに参ったぁ~。

2016-06-20 00:27:27 | 日記
みなさん、こんばんは。
昨日、今日と、またも遠征スケジュールでいつもの自分に戻った。

明日も用事でいわきに飛び今週の土日には、また静岡へ走らねばならず時間に追われまくってる。

明日、松ちゃんと会いたいんだけど彼も毎日めっちゃ忙しそうで気が引ける。
今日は前回の続きを書きます。

松ちゃんが2つの牧場の餌やりを終えて無言で僕をあるところに連れて行った。
連れて行かれた場所は新しい生態調査の場所。


松ちゃんは今年、ふるさと富岡町で試験的養蜂を始めた。

去年は帰還困難区域の大熊町と除染を終えた楢葉町で養蜂を始めましたが、野生する花が少なかった事やその他の条件が揃わず失敗に終わってしまったんです。

今年の5月、とても良い天候に恵まれアカシヤの花が咲き誇り、気温が高い日が続いたこともありミツバチが一気に増えたそうです。


巣板一枚一枚、真剣なまなざしで女王蜂を確認しているところ。

去年の失敗が生かされているなと思ったら、何を隠そう彼から大きな失敗をしてしまったんだと聞かされ、どんな失敗をしたのか聞いてみた。

「蜂の生育も順調だったし、あと2~3日様子見てみっぺと思ってたら分蜂しっちまってよ~、ほんとにまいったぁ~」と。

養蜂家が一番やっていけない分蜂をさせてしまったらしいです。
新しい女王蜂が生まれると、古い女王蜂はたくさんの働き蜂を連れて巣から出て行ってしまうんです。

蜂の数が多ければ多いほど良く、病気などから身を守り巣としての強さを保てるんです。
蜂の数が減るとその逆になる。
小さな群の場合致命的になることも。


それでも前の女王蜂がたくさん卵を産んでくれたおかげで、一枚一枚の巣板には生まれた働きバチがびっしり。
見事な数の蜂でした。

松ちゃんは女王蜂のマーキングをしていないので、動き回り直ぐに隠れてしまう女王蜂を探すのに時間がかかっていた。
僕も手伝ったけど、なかなか見つけられなかった。

ようやく女王蜂を見つけたところで「王台(女王蜂の卵)がいっぱいだぁ~7個くらいあるな」と、松ちゃんは伝家の宝刀カッターで巣板に産みつけられた王台の切り離しを始めた。


王台を巣板から切り離している写真。

王台の中にはみなさんがご存じのローヤルゼリー(女王蜂だけが食べる餌)が入ってます。
綺麗になるらしいですが男の僕は美味しくないのであまり好きじゃありません。
あれは綺麗になりたい女性のためのものなんだと思ってます。

この王台を取り除かないと、また新女王蜂が生まれて前の女王蜂が働き蜂を連れて出て行ってしまう。
松ちゃんの場合、今度やってしまったら蜂を増やせなくなるのでとても大事な作業でした。


取り除かれた王台の写真
3つ4つ5つと手際よく松ちゃんは取り除いていった。

蜂の管理を終えて帰ろうとした時に、取り除かれ箱の上にに並べられた王台のすぐ近くに一匹の女王蜂が。

松ちゃんが「えっ、女王蜂がいる!なんでいるんだ?嘘だべ~」と女王蜂を大事に手の平に乗せ「穴が開いてる王台がないか見てくんねぇ~か」と。

僕は直ぐに走って駆けつけ巣箱のふたの上にある王台を一つづつ見ていったら、中身の空っぽの大きな王台があり「あったよ~」と声を掛けた。

僕は初めての経験だからめちゃくちゃびっくりしたんだけど、切り離した王台から生れちゃうなんて、まじありえないって思った。
そういえば師匠がこんな事もあるって言っていたよなぁ・・・

松ちゃんは僕に「女王持ってて」と僕に女王蜂を手渡した。
ここからまた悩んだ松ちゃんでした。

ようやく増え始めて女王蜂一匹に対してちょうどいいくらいの蜂の数になったのに、新しい女王蜂のための働き蜂と交尾させるためのオス蜂を用意してあげなければならなかったので、本当に悩んでました。
蜂の数が少なかったみたい。

生れて来た新女王蜂を死なせるわけにもいかないので、何とか生かすべく新女王の家を作ってあげるために用具を揃えるために彼と家へ。


用具を取り揃えた松ちゃんは、最終的に蜂の数がいっぱいでハチミツのたっぷり入った巣板を選び、新女王蜂と共に新しい巣箱に入れてあげた。

この時僕は5m離れたところにいたんだけど、僕の耳の後ろで高音で何やら嫌~な羽根音が・・・
その振動が何か?すぐに分かった。
ギクッ、まずい!これはじっとしてないとやられる!

僕の襟元の髪にミツバチが。
30秒は攻撃していたと思う。
恐怖の時間だった。

僕が変な格好して固まってじっとしているのと、高音で攻撃しているミツバチの羽根音が松ちゃんには聞こえたんだと思う。

「刺してる!刺してる!」と駆けつけてくれて僕の襟元の髪に攻撃しているミツバチを取ってくれた。

松ちゃんは白髪で僕は黒髪。
みつばちは黒いものを天敵の熊と勘違いするらしく僕は熊にされた。汗
今回、生まれたばかりの女王蜂のせいで、何度も巣箱を開け作業したから蜂も怒ってしまったんですね。

また女王蜂を持っててと言われ女王蜂を手にしたことで女王蜂のフェロモンが手に付き、その手で髪をかき分けたので髪にフェロモンがつき敵と思われ攻撃されたんだと思います。

僕は養蜂を初めて数年後、アナフィラキシーショック症候群を発症。
もし刺されたら綺麗になりたくて注射器で自分の顔を失った、ある国の扇風機おばさんみたいに顔が腫れひどくなっていたと思う。

一度経験してるんです。
会社のみんなに笑われたことがあります。
あの時は休みの前日で良かりました。

松ちゃん、ありがとう。
それにしても床屋にずっと行けなくてボサボサの髪でまじ良かった~。
助かった。


白い丸印が新しい女王蜂です。
動き回るので上手に撮れませんでしたが、働き蜂よりお腹が大きいのが分かると思います。
女王蜂の右下にはオス蜂もいます。

これで無事に終わったと思っていたら彼はまだ悩んでいた。

蜂は自分の巣に戻る習性を持っているので、新しい巣箱に新女王蜂と一緒に入れた働き蜂が戻ってしまう事を心配していた。

「どうするべ、移動した方がいいべか?このままでも大丈夫だべか」と。
すかさず僕は移動させた方がいいんじゃない?と後押し。


で、新しい巣箱は松ちゃんちの餌置き場に設置されました。
元の巣の設置場所からは2kmくらい離れているので大丈夫だと思います。
新女王には、どんどん卵を産んで蜂の数の多い立派な巣を作ってほしいです。

今回の蜂の管理に「えらい時間食ったよな」と苦笑いの松ちゃんでした。
牛の餌やりを終えてからミツバチの管理をしたんだけど、家に戻ったり用具が足りなくて行ったり来たりしたので夕方5時近くまでかかった。

僕が持って行ったおにぎり一個がこの日の松ちゃんの朝と昼のごはん。
おにぎりの数はもっとあったのに、食う暇がないって感じでした。
僕の生活と雲泥の違い。
本当に申し訳なく思いました。

このあと僕は横浜に帰るんだけど、彼は餌の積み込みをするため、また作業を始めた。
夜は野鳥の生態調査に行くみたいで、やっぱりハードな生活。

少しへたれ気味っていうくらいだから、とにかく体を壊さないでほしいと言ってきた。
今はそれしかないです。

今日は長々とお付き合い下さいましてありがとうございました。
明日も早いのでこの辺で失礼します。
それではみなさん、またお会いしましょう。
















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3年後の近未来

2016-06-17 10:17:22 | 日記
みなさん、おはようございます。
今日は仕事が午後からなので、今回の続編を書きます。

今回、富岡に行ったら松ちゃんちの家の下の牧場の前が除染されてきれいになっていた。
もう、とっくに終わっていてもいいのに、かなり遅れているなを痛感しました。


松ちゃんが作業準備しているのを待たずに向かったんです。
黒い袋の塊が所々に並べられていて、近くで見ると大きな重機が置いてあった。

平日なのに作業してなくて驚くほど静かだった。
それなのに牛たちは一つ目の柵の中には一頭もいなかった。
僕は隣の牧場にそのまま足を運んだ。


二つ目の牧場に歩いていくと数頭の牛たちが見えた時はほっとした。
いるのが当たり前なんですけど、変な心配をしてしまうからどれだけ心配性なのか・・・と。

前日の横浜の気温は26℃くらいだったので、その感覚まま朝早く家を飛び出したはいいが半袖で行ったから肌寒くそれがちょっとつらかった。
霧雨が降った時はマジ風邪ひくかも?って思った。

柵の前に着いて「どひゃ~、またこの状態かい」汗
隣の牧場の方が乾いたところがたくさんあっていいと思うんだけどなぁ~。
牛たちにとっては除染は迷惑なものなのかも知れない。


そこへ松ちゃんがやって来た。
「こないだ降った雨のせいで一気にこうなったんだぁ」と。
すかさず僕は「牛は向こう(一つ目の牧場)に行かないの」と返したら「除染やってたからなぁ~」と返って来た。

家の下の牧場ではぬかるみに足を取られ自力で抜けられない牛は一頭もいない。
帰還困難区域の大きな牛たちより体は小さめだが問題を抱えている牛はいないんですね。
ここでは体の小さな子牛たちがしっかりと食べられるようにするのが松ちゃんの仕事のポイントになっている。

早く除染が終わっていたなら今頃、牛たちは広い牧場でのんびりしていられたのにと思う。
それがちょっと残念です。


餌やり前の写真。

個人的な話ですが僕は家屋の除染同意書に判子を押さないで来たから、このところ自分の携帯に何度もしつこいほど除染会社から電話が入った。

帰還する人が少ないのに除染するのって税金の無駄使い???ってずっと思っていたのも事実だけど、原発事故の事や東電の事などの一切が面倒で何もする気がなかったのも事実なんですね。
気持ちが後ろ向きになってました。

今回99%除染が完了しているんだと報告を受け、帰還する人の事を考えて渋々判子を押すことにしました。
ゼネコンの下請けで働いている同じ富岡町の住民に「町のために」って言われたら弱いよな~。


そんな訳で餌やりをする松ちゃんと色々と話した。
家の解体を希望する人は一年待ち状態だとか?代わり映えしない町の今の現状などなど。
話しは疑惑の中でドロンした都知事の舛添さんの話まで出た。(笑)


それにしても食いつきの良い牛たちだった。
松ちゃんが与えている餌は強烈なニオイがしなかった。

以前の餌は餌としては問題ないのですが臭いが強烈で、餌やりの手伝いをしたら横浜までの車中は強烈なニオイで、ほんとに高速のパーキングで食事も手洗いににも行けないほどだった。

もちろん松ちゃんのトラックの助手席に座るのはお断りしてたほどひどかったので、今回の餌は良かった。
おかげで松ちゃんの軽トラに乗って帰還困難区域の牧場に行けたのだから。

「あの餌は全部使い切ったよ。そろそろ今年の餌の確保の準備しなきゃな」と苦笑いの松ちゃんでした。

話しを戻して松ちゃんちの家の除染も終わっていない。
松ちゃんの家は祖父と父の2つの家を解体してから除染をしないとならないみたいで、まだまだ先になりそうだと話してくれた。

除染すれば線量が下がるのは分かるが小さな子供と暮らせるかって言ったら無理だし・・・
それでも判子を押したのは隣の住人が帰還することがあったら、やっぱりその人たちのためにもやっておこうと思ったからなんです。


この日、彼は自分の3年後の近未来を語った。
「3年後、俺は○○してるぞ」と。

究極の5年間を被災地で生きて来た彼のまなざしは熱かった。
今の状況でも目標を立てて自分の3年後をしっかりと見つめている。
困難をもろともしない生き方をして来た彼は必ず形あるものを残すと思う。

僕は自分の3年後を未だ見いだせていないと感じているのだけど、彼と話しをしていると面白いし楽しくなる。
そういう意味では、また松ちゃんからパワーをもらったと思う。

このあと僕は松ちゃんの軽トラックに同乗し、ある場所へ向かった。
この話はまた書きます。

みなさん、時間が来たので今日はこの辺で失礼します。
それではまたお会いしましょう。




















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安堵した顔

2016-06-16 07:21:53 | 日記
みなさん、お久しぶりです。
本当に早いもので、先月26日に更新してから20日も経ってしまいました。
やっと富岡に顔を出せました。

久しぶりに会った鉄人松ちゃんは、自分の事を「少しへたれ気味だ」と言った。
なんでも湿疹か?じんましん?みたいなものが出て痒くて寝られなかった日があったとか・・・
疲れが相当溜まっていたみたいです。

病気と無縁の男が湿疹?思わず笑ってしまいました。
鉄人もやはり人間なんだと。
僕はアレルギー持ちなので湿疹やじんましんはしょっちゅう。
だけど松ちゃんにそれが出たのは意外や意外で、僕にとってはニュースでした。


それでも松ちゃん節は健在で、行きつけのガソリンスタンドで店員さんに「あぶら売って(さぼって)金貰うの教えてくれ」って一同大爆笑!
警戒区域の双葉に新しいスタンドを作るみたいで、研修生がたくさんいたところでこのジョーク。僕も笑った。

軽トラにガソリンを入れ軽油を調達していざ帰還困難区域の牧場へ。


のどかな時間が流れてた。
牛たちはのんびり。
松ちゃんの姿を見て立ち上がりこちらに向かって来た。


最初の仕事は重機に軽油を補充
松ちゃんはここの牧場で一ヶ月で18L一本の軽油を使うと話してくれた。

行くときに茨城県で雨に降られ梅雨だなぁ~と感じながら、牧場はずぶずぶになっているかと思いましたがまだきれいな状態でほっとしました。
それでも牧場の状態には「これからひどくなるべ」と松ちゃん。

今、松ちゃんは少しほっとしていることがある。
「ほれっ、これ見てみろ」と指差した先に一頭の牛が。


「こいつは腸が悪かったのかもしんねぇ~、あばらがくっきりガリガリに痩せてたんだ。餌食べるにも弱いからみんなに追い回されてたくさん食えねぇんだ。で、遠くにいてみんなが食べ終える頃来るから餌だって少ない量しか食べられなくて太れねぇ~でいたんだ。弱いのはやっぱダメだよな。でもかなり良くなってきたんだ」と。


がりがりの状態から抜け出し今は少し肉がついてきた牛のお腹です。
まだあばら骨は見えますがかなり良くなったようです。

この日もこの牛の前に立ち他の牛が来て悪さしないように付きっきりでいた松ちゃんでした。
均等に食べさせることがどれほど大変かよく分かっているので本当に脱帽です。

この牛の他にもう一頭同じような牛がいて、ズブズブの餌場で足がぬかるみにはまり自力では抜け出せないでいた痩せ細った牛の管理には手を焼いたようです。

二頭ともロープと重機で乾いた場所まで引っ張り出してあげ特別メニューで餌やりをしてきたと話してくれた。
「一時はもうダメかもしんねぇ~と思ったんだ。でも良くなってきたからもう大丈夫だべ~」と安堵した顔を見せた。


この右側の牛がもう一頭の牛。
さっきの牛よりあばら骨が見えない。


「こいつは喧嘩が強く同級生と目が合うと直ぐに角を突き合わせてガツンガツン始める。オスだから気性が荒いんだ」と。
僕にはとても自力で動けなかった牛には見えなかったです。

ここの牛たちは松ちゃんちの家の下の牧場より体がでかい。
何でと聞いたら「ここの餌やりは重機であげるからついつい大目になっちまうんだ」と松ちゃん。

「今の状態で配合飼料を3ヵ月も与えたら、霜降りの牛になるぞ」と笑って話す松ちゃんでした。
そんな松ちゃんは今月末に銀座である写真展があり、そこから招待を受けているようでそれには出席する予定です。

昨日朝9時に着き夕方5時までびっしりのスケジュールに付き合いました。
5時以降も彼は野鳥の生態調査をするから、本当にハードな一日を過ごしています。

今彼は野菜中心の食事を摂っているようでベジタリアン誕生かも?(笑)
湿疹が出てから禁酒して体調管理をしている松ちゃんでした。

全国のみなさん、今日はこの辺で失礼します。
またお会いしましょう。
















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