ひとりで、もがいている。
拍手の量じゃない。
私が納得し、自分を「良し」とする時は、なかなか来ない。
甘えちゃダメだ。諦めちゃダメだ。
追い求めることをやめちゃダメだ。
まだまだ。もっともっと。
と、声がする。
誰の声なのか。
ピアフの「パダム パダム」のように、
耳に付いて離れない。
自然体で。私らしく。私以上も以下もなく。
そうやって生きてきた(歌ってきた) つもり。
つもり!?
つもりじゃダメだろ。
というふうに、毎日もがきながら歌っているのだよ。
私にとっての札幌は、そういう場所なのだ。
「銀巴里」の中に入った途端、聞こえてくる声。
それでいいのか?
本当にそれがお前か?
老舗ならではの空気。
ステージ天井が低く押さえ付けられるような錯覚。
ゆえのプレッシャーなのか。
残されたステージ。心で歌おう。
頭の上は天井でなく、大空と思って、歌おう。
伸び伸び、ね。