癒しの庭Ⅲ

集おう癒しの庭へ

風にそよぐ吾亦紅

2012年10月02日 | Weblog

 

列島を縦断した台風17号

被害に遭われたみなさまに心からお見舞い申し上げます。

こちらは被害もなく、

一夜明けた穏やかなお天気に胸をなでおろしています。

 

今日は、癒しの庭から秋を代表する吾亦紅を・・・

 

 

 

吾亦紅(われもこう)

優しい秋風にそよぐ姿になぜか郷愁を感じます。

実のように見えるけど

実は小花が密集した花穂なんです。

 

 

 

暗赤色の花穂は

楕円形の小さなタンポのような形をしておもしろいのですが、

花言葉は

物思い、愛して慕う、感謝など・・・

風にさらさらそよぐ、ふんわりとしたやさしい感じのイメージです

 

 

母への思慕を歌ったすぎやままさとの吾亦紅

心にじーんと沁みる歌です

                                               すぎもとまさと 吾亦紅

 

 

                         8月27日撮影の吾亦紅

 

さて、吾亦紅について  

小林一茶の句をひとつ・・・

吾亦紅 さし出て花の つもりかな 

なぜかおもしろくなってしまいます。 

 

吾亦紅はバラ科の植物です。

見た目には地味でバラの仲間なんて思えませんけどね。

 

 

小さい花ながら紅の花をつけることから

「我も紅」と主張しているというので名付けられたという説があります。

 

吾も亦(また)  紅(くれない)なりと  ひそやかに

これは高浜虚子作の句で

秋の庭に咲く吾亦紅にピッタリな感じがします

 

 

 

吾亦紅の名前の由来は、他にもいろいろあります。

いくつか紹介してみましょう。

まず一つは、神様が赤い花を呼び集める時に、

この花を加えるのを忘れたので、

花が自ら、「吾もまた紅なり」と

申し出た言葉が短縮されたという説です。

この説には異論があるようですが・・・。

 

 

 

次の由来は

家紋のモッコウ紋が、割れたような形に似ているという説です。

織田信長の家紋が木瓜紋(モッコウ紋)です。

 

花の蕾が、宮中の御簾の上部の帽額の模様である木瓜紋に似ていて

真ん中から割れて花が咲く様子から

「割れ木瓜」という名がついたという説です。

吾亦紅の和名が「割木瓜」ですから、この説が有力かも・・・

 

 

 

他にも

吾亦紅には、

我もこうありたいという切なる思いをこめて

名づけられたという説もあります。

 

この家紋は

 大和の国の柳生の里で剣術修行に明け暮れ、

新陰流を極めた剣豪として有名な

柳生宗厳の

「吾亦紅に雀紋」です。

柳生氏の切なる思いを表しているかのような家紋に見えてきます。

 

 

秋の野山にひっそりとたたずむ吾亦紅

なぜ、秋の七草に選ばれなかったのでしょうね。

 

ワレモコウは、いろいろ理屈を並べたら

吾も恋う・・・と考えられなくもありませんよね。

吾も乞う・・・だって有りでしょう。

でも、やはり、ひそやかに佇む吾亦紅には

「われもこうなりたい」がぴったりな感じがします

 

秋の夜長、いろいろ考えてみるのも楽しいかもしれませんね。

 

最後に本物の実をひとつ

 

   

ユキザサの実も真っ赤になりました

 

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