昨日は、能代市の染工房里山さん行ってきました。
まだ体調が万全でない庭師が
冬道の運転を心配してくれて
お伴をしてくれました
まるでタイムスリップするかのように
平安貴族たちが
豪華絢爛に紫根染や茜染を身に纏っている~
そんな情景の中に身を置ような錯覚に陥いってしまった
里山さんの染工房でした。
25年の努力の結晶が華やぎとなって・・・
高貴な憧れの色と称えられる紫根染
里山さんの紫根染のみごとな色は
当地の紫根と同じ種で
安代町から取り入れたものでした。
同じ種を使う先輩でした
幾多の失敗や苦労を重ね、土作りに取り組んでこられたようです。
その情熱に、素晴らしいの一語・・・
栽培は土作りの研究で、土のPHが大事なんですって。
肥料もたっぷり・・・と聞いてびっくり
前に使った酢酸アルミニウムの媒染剤に
さらに酢酸アルミニウムを加えた液で媒染。
なんとその媒染液は凍っていたんですよ
絞り終えたシルクのスカーフを
沸騰した茜の染液に入れて・・・
染液の中で繰ること20分くらい・・・
このあとの水洗いが大事でして
井戸水のPHが染めの色を左右するとおっしゃる里山さん。
水洗いは、水なら何でも良いのではないみたいです。
たかが水、されど水
江戸時代の川柳にこんなのがありますからね~
「京の水まだまだできぬ色あり」
「鴨川の水でもいかぬ色あり」
やはり、一番大事なのは水なんですね。
染め上がった茜染4本
横柄絞り模様の左はしのスカーフが私の茜染です。
簡単に結んだだけでこんな絞り染め模様ができましたよ~
工房には
雅な万葉の香りが広がるよう・・・
里山さんが染められた無媒染のインナーです。
無媒染だと媒染の温度や時間を気にすることもなくて
それで、こんな高貴な紫根染の色が出るのですから
もう目からうろこでしたね・・・
紫根染のインナーを身につけられるなんて
すごい贅沢・・・
将軍様にでもなった気分でしょうか。
聖徳太子も知ったら目を丸くするかもしれませんね
温度計も時計もなくていいんだ。
教えてくれるのは、ただ紫草や茜だけ。
染めは調理と同じ、
調味料をどのようにしたらいいか考えるのと同じ・・・
にこにこしながらこんなお話をしてくださった里山さん
努力と根性で独自の染め技法を極め
とことん良い色を引き出す
里山さんならではの印象に残るお話です。
里山さんの作品は
2月6日~12日まで
神奈川県藤沢市の小田急百貨店にて
北東北物産展で
展示・販売されます。
平泉中尊寺の貫首さんも身につけるという
古代より伝えられてきた紫根染・茜染です。
里山さんに心から感謝しながらの帰り道は
雪の心配がなくて大助かり
夜空にはまんまるお月さんがぽっかりと浮かんでいました。
染工房里山さんで一緒になった素敵なご夫婦
「いっこゆるるん」さんの
いやされる肌ざわりのオーガニックの商品です。
アカネで染められた布地を使っているかわいいキャラクター
オーガニックコットンのマスクや帽子も
茜で薄く染めています。
その優しさが気に入ってしまい
茜つながりでのせちゃいました(笑)
おしゃれなマスクは、みなさんに是非お勧めしたいです。
外出が俄然楽しくなるかも・・・
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