走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

落ち込んでいる人を評価しよう

2006年05月09日 00時08分56秒 | その他
昨日、ある公民館の館長が来庁され、公民館主事のことについて手厳しいことを言われて帰られた。
館長のお話を聞いていると、なるほどと思い、何度も相槌を繰り返した。
そして、最後に言われた要求は、この公民館主事を替えて欲しいというものであった。組織のルールとしては、難しい旨をやんわりとご説明させていただいたのであるが、怒りは一向に収まらない。
そこで、とりあえず本人と話をしてみますということで、お引取りいただいた。
公民館主事と地域との相性がうまくかみ合うとこれほどいいことはないのだが、あわないと悲惨なのです。
この主事も一定努力はしていただいていると信じ面談をしました。
やはり、本人は本人なりに努力をしていました。
しかし、一度嫌われると、聞く耳すら持たないと途方にくれていたのです。
本人なりに、気にしているようで暗い顔つきでした。
そこで、自らの経験談を話して聞かせた。
「私もね、ある幹部の方から、たいそう嫌われましてね。上司と説明に行ったときに何もしゃべらなかっら、横柄だと言われました。次に、丁寧に説明すると慇懃無礼(いんぎんぶれい)と言われましたよ。嫌われるとこんなもんですね、ワハハハ。」
すると主事から一筋の涙がこぼれました。その主事は、私よりも年上なのです。
でも、その前で涙を流されたことについて、どれほど苦しまれ、どれほどつらい思いをされていたのか察することが出来ました。
館長が悪いわけではありません。館長は、一生懸命で、使命感に燃えているからこそ、ペースの違う主事のことを腹立たしく思ったのではないかと。
でも、主事にも主事のペースがあります。難しいところです。
でも、主事は動いてもうまくいかないから落ち込んだのです。
館長は動いていないと言われましたが、主事なりには動いているのです。
動かない人は落ち込まないのです。
動いて初めて壁にぶつかって落ち込んでいるのです。
だから、私は評価したいと思います。その心意気を評価したいと思います。
突き当たったその壁を、私もいっしょになって押し上げたいと思った一日でした。