☆☆☆ 落語のおもしろさ
本屋でサライ(小学館)の4月号を手にして見てみると「落語」特集だったので、つい買い求めてしまいました。
そして、家に帰ってページを捲っていると、養老孟司さん(解剖学者、「バカの壁」がベストセラーになった。)の手記で興味深いことが書かれていたので紹介します。
養老さんは、落語が大好きで子どもの頃からラジオで落語を楽しんでいたそうで、今も落語のCDを小型の音楽再生機に入れ、仕事の合間に楽しんでいるというくらい、落語好きなのだそうです。
そして、養老さんが好きな落語家として、桂枝雀や古今亭志ん朝をあげておられる。
私も、先日のブログで書いたとおり、桂枝雀の大ファンであります。
なぜ好きかというと、ここは養老さんの紹介が的確なので引用させていただきます。
「枝雀の噺は、まくら(前置きの言葉。落語などで本題の前に語る小噺(こばなし)を中心とした部分の称)が秀逸。私たちの論理の世界を破綻させる、これは実に見事な笑いです。」
そうなんです。私は、「しなやかさ」と言うのは、その時点での自己破壊ができるかどうかだと思うのです。
枝雀の落語は、時として常識を、彼特有の突飛な発想で壊してしまう。
「例えば、飛行機はなぜ落ちるのか。こんな重い金属の塊が飛ぶはずがない----そのことに飛行機自身が気づくと、途端に落ちるんですねぇ。」とくる。
笑わないぞと構えていても、つい、笑ってしまう。
その意外性からであります。
枝雀の落語は、私の概念を飛び越しています。だから、おもしろい。
★☆★ 笑いの効用は、眠りと同じ!?
養老さんは、続けます。
「人間、真面目に働いたら、どこかで休まなければいけない。秩序と論理で固まった頭は、一度壊さなければいけないんです。つまり、脳が秩序立てた世界を、積み木を壊すようにばっと壊してやる。これ、非常に大事なことなんですよ。」
養老さんによれば、脳科学における笑いとは、秩序の破壊によって、脳が混乱に陥る現象らしい。
「笑うという、脳にとっての混乱・無秩序状態は、実は眠るのと同じ効用をもたらします。秩序だけでは、寝ていないのと一緒で神経がおかしくなる。今の教育現場が抱える問題も、そこにあります。今こそ日本人は、落語を聴いて笑うべきでしょう。」
私もそう思います。
本屋でサライ(小学館)の4月号を手にして見てみると「落語」特集だったので、つい買い求めてしまいました。
そして、家に帰ってページを捲っていると、養老孟司さん(解剖学者、「バカの壁」がベストセラーになった。)の手記で興味深いことが書かれていたので紹介します。
養老さんは、落語が大好きで子どもの頃からラジオで落語を楽しんでいたそうで、今も落語のCDを小型の音楽再生機に入れ、仕事の合間に楽しんでいるというくらい、落語好きなのだそうです。
そして、養老さんが好きな落語家として、桂枝雀や古今亭志ん朝をあげておられる。
私も、先日のブログで書いたとおり、桂枝雀の大ファンであります。
なぜ好きかというと、ここは養老さんの紹介が的確なので引用させていただきます。
「枝雀の噺は、まくら(前置きの言葉。落語などで本題の前に語る小噺(こばなし)を中心とした部分の称)が秀逸。私たちの論理の世界を破綻させる、これは実に見事な笑いです。」
そうなんです。私は、「しなやかさ」と言うのは、その時点での自己破壊ができるかどうかだと思うのです。
枝雀の落語は、時として常識を、彼特有の突飛な発想で壊してしまう。
「例えば、飛行機はなぜ落ちるのか。こんな重い金属の塊が飛ぶはずがない----そのことに飛行機自身が気づくと、途端に落ちるんですねぇ。」とくる。
笑わないぞと構えていても、つい、笑ってしまう。
その意外性からであります。
枝雀の落語は、私の概念を飛び越しています。だから、おもしろい。
★☆★ 笑いの効用は、眠りと同じ!?
養老さんは、続けます。
「人間、真面目に働いたら、どこかで休まなければいけない。秩序と論理で固まった頭は、一度壊さなければいけないんです。つまり、脳が秩序立てた世界を、積み木を壊すようにばっと壊してやる。これ、非常に大事なことなんですよ。」
養老さんによれば、脳科学における笑いとは、秩序の破壊によって、脳が混乱に陥る現象らしい。
「笑うという、脳にとっての混乱・無秩序状態は、実は眠るのと同じ効用をもたらします。秩序だけでは、寝ていないのと一緒で神経がおかしくなる。今の教育現場が抱える問題も、そこにあります。今こそ日本人は、落語を聴いて笑うべきでしょう。」
私もそう思います。