走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

ワシもがんばる。

2007年02月15日 21時04分10秒 | その他
☆☆★ 見本が出来ました

 写真では見えにくいかもしれませんが、和紙に紙幣のリサイクル紙を散らしたものです。
想像していたよりもなかなかの出来栄えで、自画自賛してしまいそうなくらい、いい出来栄えだと思うのです。

 先日も原料の入手にご尽力いただきました日銀の西川松山支店長からも、お褒めのメールを頂戴いたしました。

 ここに至るまでには、たくさんの方のお力をいただきました。
 でも、一番がんばったのはNPOユニバーサル・クリエートの代表である佐伯君でしょう。


☆★☆ 売り方について

 今日のお昼、食事をしながら佐伯代表とKさん、そして私の3人で、この商品をどのように売っていくかということを協議しました。

 佐伯代表は、商品を和紙シールにして売りたいという申し出があり、そのユニークさについては納得しました。
そして、代表は物語をつけて売りたいと。
さらに、この商品をチャレンジド(障害を持ちながらも精一杯生きることに挑戦している人たち)が作っていることも、その中でアピールしたいとも。

 私は、チャレンジドが作っているというのは、最初から出すのは適当ではないと反論しました。
私たちは、チャレンジドの就労の機会を増やすこと、そして経済的自立ができるくらいまで、多様な仕事を創出することを目指していますが、それを前面に出すことはお客様に同情心を誘発し、一過性の収益にならないか心配したからです。
 実は、この考え方は誰でもない佐伯代表が私に話してくれた言葉なのです。
彼には重度の障害を持つ三つ子ちゃんがいます。
一人でも大変なのに三人もいて、普通なら自分の子どものことだけで精一杯のはずなのに、彼は同じような境遇の子どもたちの未来ためにがんばっている彼の言葉だからこそ、重いのです。
 彼は、その考え方をスウェーデンのサムハル社から学んでいます。


★☆☆ サムハル社とは?

 スウェーデンにサムハル社という企業があります。
 従業員のほとんどがチャレンジドなのですが、国内有数の大企業なのです。
でも、そのことを知らずに同社の商品を買うことがほとんどとなっています。


★☆★ 欲しがるものよりも、必要とするものを

 私は、佐伯代表に事務局長という立場で意見を言わせていただきました。
 私は、あくまでもビジネスライクにこの商品を売ることを主張しました。
 そして、松下幸之助の言葉を引用し、「お客様のニーズを聞くことは大切ですが、商品はお客様が必要とするものを創りましょう。」と言うのがあるけれども、まさにモノを作り・売るという原点は、この言葉のとおりじゃないのかと。

 
☆★★ ワシ(和紙)もがんばる

 代表は、この言葉で目覚めたようでした。
 そして、雄弁に、自分に言い聞かせるように、自分たちの姿勢や売り方について改めて話し始めました。
 その中で、「伝統文化の継承者がいなくなり始めている中で、チャレンジドがそれを担う。ワシらもがんばっているんだということを世の中にアピールしたい。」

 こういう時の私は、ふざけています。
その話を聴きながら、この商品のネーミングを思いついてしまいました。
 『ワシ(和紙)もがんばる』
「これや!!」とつい叫んでしまいました。
「名前が決まったで。」
 代表、キョトン。
 「『ワシ(和紙)もがんばる』、どうや?」
 「それエエ。」

 さっきまで言い合ってた二人が、このネーミングだけで何もなかったように、次々とアイデアを出し合うのです。
 二人は、年の差を超え、代表と事務局長という立場だけでなく、昔からの幼馴染のように無邪気に言葉遊びや遊び心で商品アイデアを出し合います。
本当に子どものような二人なのです。

 私は、代表とあえて距離をもつようにしています。
それは、私が誰よりも情に弱いからかもしれません。
代表に対して、厳しいこと、ビジネスライクに発想すること、これが今の私にできることなのです。