走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

地方公務員を目指す君へ

2011年06月28日 03時17分54秒 | 悩める君へシリーズ
 最近、真面目にブログを続けられているのは固定客がついた感があるかだ。(内心プレッシャーでもある)
そして、若干ではあるがこのブログを読まれる方が多くなってきているのも感じる。
しかし、どこの誰が読んでいるのかはわからない。

 その中で、これから地方公務員を目指そうという若者がいるということも見えてきた。
ますますうかつなことは書けないなと思うのだが、そこは私、簡単に期待を裏切る。
所詮中身のない「木っ端役人」の一人に過ぎない。

 職場では、部下たちの足を引っ張る使いものにならない上司である。
部下たちの頑張りに応えられないどうしようもない私が、あえて未来ある地方公務員を目指す皆さんへ、自分勝手なメッセージを送ることとする。


 地方公務員の未来は決して明るくない。

 なぜなら、社会情勢はますます激しく変化し、その変化のサイクルは短くなっているため、意思決定をするのに広角的に、長期的に、鳥瞰的に判断しないといけないからである。
しかも、短時間で結論を出さなければならない。

 一方で地方分権の進展は、各自治体を「都市経営」という概念で捉えていかなければならなくなってきており、自らが考え、自らがお金を調達し、自らが行動しなければならない。
このことは従来の中央集権と180度異なる。
「進展」というきれいな言葉を使ったが、現実は「追い込まれていく」といった表現が正しいかもしれない。
このことを切実に感じている君たちの先輩が少ないことも事実である。

 公務員の給与は下がるといっても、その安定度は民間のそれと比べ物にならない。
高度成長期に確立された「終身雇用制度」が残る唯一の業界である。
「ぬるま湯」のなかにいるようなものである。

 しかし、「ぬるま湯」のきっかけを作るのは制度かもしれないが、「ぬるま湯」につかり続けるのは君たちの意思であるということを知って欲しい。
「ぬるま湯」から出たらどのような環境が待っているか、想像がつくから出ないのが世の常である。
でも、それで本当に「やりがい」を感じるのだろうか。
それで本当に自分を鍛えられるのだろうか。

 よく考えて欲しい。
プロセスが苦しければ苦しいほど、その達成感や充実感は比べようのないものにならないか。

 「近道をしてはいけない」

 成功は地道な積み重ねによってなされるものである。

 人を陥れたり、ずるをして、成功を得られたとしても人から賞賛される人生にはならない。

 公務員になるということは、「公僕」になるということである。
まず、24時間、365日、公僕になるという自覚を持っていただきたい。
つまり、人のため、世の中のために尽くす人になるという自覚を持っていただきたい。

 それがいやなら、民間の道に進むべきである。

 私たちは、持続可能な地域社会システムを構築する権限を有している。
だからこそ、その権限を乱用してはならない。
自制心こそが、経験を踏めば踏むほど求められる大切な能力でもある。

 難しいことではない。

 常に、「人のために、世の中のために尽くす」という言葉を心の中で唱えればいいだけである。

 地方公務員という職業は、実にやりがいがあり、やりようによってはダイナミックかつ醍醐味を味わえる仕事である。

 住民から「いかに上手に税金を取るか」に知恵を絞るよりも、住民に「税金を納めたい」と思わせるまちづくりに知恵を絞っていただきたい。
そうすれば、あなたたちが今悩んでいることの答が見えてくる。
そのチャンスは、他人が作るものではない。
自らが手に入れるものである。

 そのためには、地道な仕事を嫌ってはいない。
常にその中に内在する問題点や改善点を掘り起こそうという思想を持っていなければ自らの成長もないし、チャンスもめぐり来ない。

 決して人のせいにしてはならない。

 自ら切り開く勇気と、未来や夢を信じる希望を捨ててはならない。

 地方公務員の仕事は絶対に面白い!!