今日のNHKの連続ドラマの「カーネーション」で夏木マリさんが演じる主人公の糸子さんが、妻に先立たれた男性陣を集めた食事シーンで、「食事は一人でしたらあかん」というせりふを言っていた。
前にも書いたことがあるが、家庭教育力が弱くなった最たる原因は家族がともに食事をしなくなったからだと書いたことがある。
これは、料理家の服部幸應(はっとり ゆきお)さんの受け売りで、
「日本の教育は明治になってからスタートしており、それ以前は家庭教育しかなかったようなものである。
そして、そのうちの8割くらいは、食卓が学びの場であった。そこで教えられていたことは、算術でも英語でもなく、
人としての生き方やモノを大切に扱うなど、人として大切なことを中心に教えていたと思う。
しかし、今はそのことすら学校教育が担うものだと勘違いしている人が増えてきている。
また、家庭教育力が低下したのは何よりも家族が食卓を囲むことがなくなり始めているということ。
実は、このことが最も重要なことだと思う。」
今の子どもは、学習塾などの習い事で昔と比べて忙しくなったという。
お母ちゃんもパートに行きだして残業になることも多くなった。
お父ちゃんも忙しい。
家族全員が食卓を囲むことがなくなってきた。
だからこそ、家庭団欒、難しいことをする必要はない。
週に一回からでいい。
「家族で食卓を囲む日」を制定してはどうだろう。
大家族から核家族へ。
そして、家庭内孤立が進行する今だからこそ、「家族で食卓を囲む日」なのである。
最近、子どもの「いじめ」相談があった。
いじめや差別は、「相手の自尊心を高めることをしても、決して傷つけてはならない」と口がすっぱくなるほど食卓で教え込んでおれば、ずっと少なくなるはず。
だが世の中の風潮は、このことをあまりにも軽んじているような気がする...