走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

近視眼的にならぬこと

2011年07月13日 18時31分20秒 | 考え方
 今日の朝勉(早朝勉強会のこと)は、ある事業に税を投入することの可否についてがテーマだった。

 その事業を実行するとなると総事業費でいくらいくらかかる。
それに対して回収するための利用料金は、いくらいくら入るがこれだけではペイできない(若い職員で構成されているので、このあたりの経営感覚は備わっており、頼もしい)という説明があり、

 次にその不足分を新たな税収でまかなってはどうかというアイデアも出された。(このアイデアもなかなかユニークで面白いし、内心「凄い!」と感心させられる)

 そこで、私のアドバイスは、
「直接的な収入はそうかもしれないが、一つの産業としてみたときにはそれを実行することによる波及効果も配慮した方がいいと思う。
 行政の難しさは、民間のような利益追求という観点も必要であるが、そのことにより近視眼的な発想に陥ってはいけないところがある
 と思う。時間軸で見ていくという発想が必要です。
 (具体的な先例を示して)
 いい先例があるのだから、それを例えに出して説明する方がいいよ。
 大切な税を投入するためには、市民にわかりやすく、それがどれだけ地域経済に貢献するのかをしっかりと説明するべきだと思う。
 そのためには、(事前に)さまざまな角度から説明しないといけないとも思うよ。
 そして、それとは別に政治的なことも考慮しておくことやね。
 最終的には、(市民に説明するのは)トップやから、トップがきちんと説明できる資料を揃えていた方がいいよ。」

 少しは後輩たちの参考になったでしょうか。
 私自身は、この朝勉で出てくるテーマが今の仕事とは関係ない(当事者意識がないという意味ではありません)のですが、ときどき若い人たちの話を聞かせてもらいながら自分自身を切磋琢磨することができるフィールドだと思っています。

部下が辞めたいと言われた君へ

2011年07月12日 18時54分07秒 | 悩める君へシリーズ
 能天気な性格のせいか、人から相談を受ける機会が多くなった。
 その理由としては、年を重ねてはいるが、何も考えずに生きてきたせいか、(私自身)昔のようなギスギスしたところがなくなり、答えは出なくても(自分で言うのもなんですが)結構真面目に聴くので相談相手としては最適なのかもしれない。

 今回の相談は、最も信頼していた部下が辞めたいと申し出てきたことに対する戸惑いであった。
かなり動揺されていた。さぞかし、ショックだったのだろう。
何回も言葉を変えて、「私が悪かったんです」と繰り返す。
後悔の念でいっぱいのようでした。

 それだけ、その方に対する思い入れや期待値が大きかったのでしょう。

 開口一番、「仕方ないんじゃないですか、『辞めたい』というのには相当な決心が要ったでしょうから、自由にさせてあげたらどうですか。生きていたら、たくさんの出会いと別れがあります。別れにクヨクヨしててもお互いのためにはならないんじゃないですか」と一刀両断に切り捨てたのです。
「冷たい」と思われたかもしれません。

 相談者は、仕事ができる方です。
そして、今回、仕事を辞めたいと言われた部下の方も、仕事のできる方でした。

では、なぜこんな状況になったのか。
おそらく相談者は多分、四六時中、仕事のことばかり考えておられる方です。
それだけに部下に対する期待感は大きく、いろいろと期待してしまいます。

 しかし、そのことに部下は無言の悲鳴をあげていたのです。
私は、その部下の方と個人的にお話はしていません。
でも、責任感が強く指導力のある方のようにお見受けしました。
それだけに抱え込んでしまい、とうとう悲鳴をあげてしまったのです。

 こうなれば、互いを近づけようとしても無理だと判断しました。
瞬間的なものだと近づけることはできますが、徐々に積み重なって破裂したものは、近づけることも解消することもできないと思うのです。

 組織を率いると言うのは本当に難しいことです。
特に仕事ができる指導者は部下に同様のものを求める傾向があります。

 確かに、優秀な部下ほど「伸びシロ」は大きいものです。
ただ、その伸びていくスピードが、期待する能力のスピードとは異なるということです。

 人づくりは本当に難しい。
「急(せ)いては事を仕損じる」です。
 何よりも、今回は、相談者がこのスピードを無視していたような気がします。

 そして何よりも、部下は根っこのようなもので、根っこを伸ばしていきながら岩にあたると方向を変えて伸ばしていく、そんないい意味でのしたたかさを有していると思います。
そして、そのしたたかさがあるからこそ木は大木にもなるし、より大きくなるために枝を伸ばすことができるのです。

 相談者が、本当にその部下のことを思い、その未来を思ってあげるなら、今回はその部下の思いを聞き入れてあげた方がお互いのためだと判断しました。

 人づくりは、私心を捨て、相手の成長だけを祈りながら育んでいく、それがなければ組織という木は大木になることはできないと思うのです。
そしてなによりも、子を思う親のような「寄り添う」という姿勢を持ち続けることだと思います。

 

 

仕事を楽しめない君へ

2011年07月11日 23時32分38秒 | 悩める君へシリーズ
 日々仕事をしていて、どうしても仕事が好きになれない人がいる。

 なぜ楽しくないのだろうか?

 人間関係が上手くいっていないために、職場環境の雰囲気がよくないために楽しくないせいか...

 それとも、仕事の内容が単調すぎて楽しくないせいか...

 上司の指示が適切でなく失敗することが目に見えているのに、命令だからやらなければならないなどの自己矛盾を抱えて仕事をしているために楽しくないせいか...

 その理由はいろいろさまざまあるであろう。

 でも、よくよく考えると全て自分の問題ではないか?

 「いやだ、いやだ」と思いながら仕事をやっていても能率は上がらないし、かえってミスを引き起こし、さらに楽しくなくなる。

 こうなるとイイ知恵も出てこない。

 でも、これを解消する方法があります。

 それは、「とにかく楽しむ」こと。

 好きなことでも気分が乗らないことはあります。

 嫌いなら、なおさらです。

 ですから、まず、「楽しい」という気持ちを持つことです。

 「楽しくないのに、そんな気持ちはもてない」と言われる方に限って、立ち止まったり後退していると思いませんか。

 わけもなく「楽しい」という気持ちを持つこと。

 そうすると、そこからの一歩はそれからの未来が輝かしいものになるかどうかの分かれ目になるのです。

 楽しめない今こそ、「楽しい」とい呪文を何度も何度も繰り返してみてください。

 そして、一歩前に出る行動を起こしてみてください。

 するとさまざまな疑問が湧き出し、一つのことから他のことが類推できるようになり、仕事の本質が見えてきて、本当に楽しくなってきます。

居候の近況報告

2011年07月10日 23時48分41秒 | ペットのうさぎ
 最近、うちの居候様の近況報告がないので、して欲しいというリクエストがありましたで報告させていただきます。

うちの居候は二人(正確には二匹)...
彼と彼女(たぶん)は年に二回、夏用と冬用に衣替えをします。

 そして、先日、夏用に着替えるために毛が抜け変わったばかりです。
衣替えの途中(抜け変え時)では、「顔が肥えた」と勘違いするほど体中毛に覆われるのだと毎日熱心に世話をしている妻は言うのです。

 夏用に着替えたとはいえ、なにせ毛皮を着ているわけですから、その暑さも尋常ではないのでしょう。
昼間はできる限り、ゲージの中で動かないようにしているようです。

 やんちゃで食いしん坊なオスのソナタです。どういうわけか、妻と娘にはなついているのですが、私がえさをやる以外は(私に)なつきません。

 気が小さいメスのハナです。彼女の方が私にはなついています。(そう信じています)

 元来、ウサギは臆病(警戒心が強い)なので、少しでも人が近寄るとビクッと反応します。
しかし、うちの居候の「ソナタ」は昼寝中は動きもしないし、腹を出して寝る始末です。(通常、腹の方は内臓が無防備なので絶対的に信頼するか服従しないと見せないそうです)
でも、普段の主人に対する対応を見ていると、信頼でも服従でもなく、ただ寝相が悪いだけなんじゃないかという気がします。

 まあ、どちらにしても二人とも元気です(近況報告、おわり)

 


何をやってもうまくいかないと思っている君へ

2011年07月09日 01時05分35秒 | 悩める君へシリーズ
 人生には何度かの大きな波がある。

 突然、大波に押し上げられたかと思うと、そのまま奈落の底に落とされることもある。

 しかも不思議なもので、奈落の底にあるときには、自分の不幸を嘆き、人を恨み、世の中を恨むのである。

 そして、自分は世界一不幸者だと決め付けたがる。

 幸せだった日々のことは一切忘れ(というよりも幸せの日々の時には、それが幸せだと気づかないため、すっかり忘れることができるのかも)、不幸の日々のことしか語らない。

 人生、生きていれば苦しいことも辛いこともたくさんあるものだ。

 楽しいことよりも、そちらの方がうんと多いと相場は決まっている。

 でも、嘆いても始まらない。

 明日は明日の風が吹く。

 人のせいにするよりも、自分のせいにした方が、ずっと気が楽になる。

 過ぎ去ったことよりも、過ぎ去った日々よりも

 可能性のある明日にかけた方が希望に満ち満ちている。

 明日は明日の風が吹く。

 長いトンネルか、短いトンネルかは、自分の心の持ちようだ。

 出口のないトンネルはない。

 

 
 

やる気が出ない君へ

2011年07月08日 00時15分29秒 | 悩める君へシリーズ
 まず仕事とは...

 仕事は楽しくない!

 なぜなら、自由を拘束され、好むと好まざるとにかかわらず、やらなければならないことがあまりにも多いからだ。

 そして、時に自尊心を傷つけられても、自己を押し殺さなければならないことがあまりにも多いからだ。

 なによりも、気の合わない人間関係の中で、いくどとなく(嫌いな人に)調子を合わせ、愛想笑いをしなければならないからだ。

 では、なぜそれほどいやな仕事を続けなければならないのか...

 日本国憲法で勤労が義務付けられているからか?

 それだけではあるまい。

 愛する家族のため、生活のため、欲しいものを手に入れるため...

 こういう理由があるから我慢できるのである。

 だが、それだけでは悲しすぎないか?
 そのような状況をずっと我慢し続けていくのか?

 だからといって逃げたら(仕事をやめても)いいと言っているのではない。

 どうせやらなければならないのなら、楽しもうと言いたいのだ。

 では、どうやったら楽しくなるのか?

 まず、君の心の問題だ。

 なぜ、その仕事をしなければならないか、仕事の目的を君は本当に知っているのだろうか?

 目的のない仕事はない。

 そして、その仕事をすることでどんな人たちが喜ぶか、君は本当に知っているのだろうか?

 人の役に立たない仕事はない。

 君の汗は、人の笑顔に変わる!

 それでも、人のためにはがんばりたくないというなら
 愛する人の笑顔のためにがんばればいい。

 どちらにしても、同じ時間、嫌々するのと、楽しみながらするのでは人生の豊かさが違ってくる。

 人生の豊かさとは、心の豊かさであり、高邁な生き方である。

 仕事を楽しむ心のゆとりを持つこと...

 それが何よりもやる気を起こさす処方箋なのである。

 
 

報われなくとも

2011年07月07日 00時07分57秒 | つぶやき
 仕事をしていて感じることがある。

 この仕事をして(人や世の中のために)なんの役に立つのかと...

 そして、その意義を見出せなかったとき、虚しさややるせなさに苛(さいな)まれる。

 でも、思い直して欲しい。

 「駕籠(カゴ)に乗る人、担(かつ)ぐ人、そのまた草鞋(わらじ)をつくる人」と...

 ある人が人の役に立つ仕事を任されたとしよう。

 そして、その人がどうしても仕事で駕籠を利用しなければならない状況下にあるとするならば、

 その人が駕籠に乗って目的地を告げても、担ぐ人がいなければ目的地にはたどり着かない。

 また、そのかき手が目的地に向かうためには裸足でかごを担げない。

 だから、その人のための草履を作る人も必要である。

 このように、世の中はつながっており、どのような仕事も必ず世の中や人のためになっている。

 「この仕事はつまらない」とか「やりがいがない」と悔やむ前に、そのやった仕事で喜ぶ人が必ずいるということを思い起こして欲しい。

 その顔を想像しながら、汗かくと心が晴れるのだ。

 そして、日々汗をかくことを厭(いと)わなくなると

 いつのまにか、その仕事がやりがいにつながる。

 だが、その行為に見返りを求めてはならない。

 例え、報われなくともお天道様は必ず見ていてくれる...
  

人を育てる大切さ

2011年07月06日 05時07分41秒 | つぶやき
 人は、人を育てられる人とそうでない人がいる。

 人を育てられない人は、育てることに臆病になっているからかもしれない。

 一番の原因は、自分を追い越すかもしれないという不安からか...

 でも、能力は自分を高めるためと人を高めることの両面に使わなければもったいない。

 追い越されると思ったら、もっと自分が努力して成長すればいい。

 そして、何よりも人を育てるという行為は自分のそれまでの過程を伝承してもらうことでもある。

 人を育てるということは崇高な行為だ。

 それと同時に、自分を高める何よりの手段である。

 能力の出し惜しみをしてはならない。

 出し惜しみをしないから、人はついてくるのである。

 だから、私は今日も人を育てる...

 

悩んでいる君へ

2011年07月05日 06時34分58秒 | 悩める君へシリーズ
 人生には何度かくじけそうになることがある。

 しかし、負けてはいけない。逃げてはいけない。

 例え、それが困難な道であろうとも...

 自信とは自ら信じること。

 誰に評価されなくとも、自分はできるんだと信じること。

 自意識過剰だと言われようと、自分を励まし、奮い立たせること。

 悔しければ、泣けばいい。怒ればいい。

 その感情を押し殺してはいけない。

 時に自分を許す気持ちを持つべきだ。

 でも、それは自分を甘やかすことではない。

 自尊心を持ちなさい。

 自分は、この世で唯一の人であるという自尊心を...

 自分は生きているだけで人の役に立っているという自尊心をもちなさい。

 自分が生きているだけで人を幸せにしているんだという自尊心をもちなさい。

 今は、苦しいかもしれない。

 でも、その苦しみもいつか解き放たれるときが必ず来る。

 振り返ったとき、自分で笑ってしまうようなときが必ず来る。

 だから、今は心の中でこう繰り返しなさい。

 「自分はできる」と...



日本をエネルギー資源大国に!

2011年07月04日 00時03分27秒 | びっくり
 昨夜のTBS「夢の扉プラス」は、エネルギー資源輸入国であるわが国にとって朗報となるテーマであった。

 その名も、“燃える氷”メタンハイドレート。

 このメタンハイドレートは、日本の近海に多く眠っていると言われており、天然ガスの日本の年間消費量100年分がまかなえるという。
 そして、それを実現するべく、国家的プロジェクトが動きだした。
 そのリーダーの東京大学院・増田准教授は、陸上から穴を掘り、メタンハイドレート層から、世界で初めて、メタンをとりだすことに成功した。
 
 彼が研究をスタートしたのはバブル全盛期。
多くの人が、「エネルギー資源なんか輸入すればいい」という言葉に発奮し、この研究にその情熱を傾けた。

 メタンハイドレートの存在はわかっても、掘り出すことは容易ではなかった。
なぜなら、取り出す環境によっては大事故になる可能性があるからだ。

 そこで、さまざまな因子を数値化し、シュミレーター(予測プログラム)を作り出す。
そして、そのシュミレーターが本当に正しいかどうかを実践データと比較検証しながら完成していく。
そこには、彼を支える若き研究員たちの存在があった。
彼らもまた、日本がエネルギー資源輸出国になることを夢み、地道な作業を繰り返す。
その成果が結実したのである。


 次なる計画は日本の近海の海底に穴を掘り、夢の資源をとりだすこと。
 これも容易なことではない。
なによりも地上と比べ、海上は不安定であり、その状況下で安定かつ安全にメタンハイドレートを掘削することは尋常な作業ではない。

 しかし、彼らは果敢に挑戦する。 

 エネルギー不足が叫ばれる中で、日本がもしかして、資源大国になれるのかもしれないと信じて...

医療と教育の連携フォーラム

2011年07月03日 21時25分04秒 | 地域情報/その他
 本日、ひめぎんホールで開催された「医療と教育の連携フォーラム」を観に行く。

 フォーラムの目的は、子どものコミュニケーション力育成の為に、医療と教育の間に新しいシステムを構築するための意見交換を行い、今後の合意形成を行う場とするということであった。
 そして、松山から本来の地域連携文化を復活させる波を起こし、次代を担う子どもたちのために、そして私たち自身のために、医療と教育の連携を実現するため、一緒に考え、行動しようというものであった。

 案内チラシでは、内容については次のとおり。


 ☆ 医療と教育の連携フォーラム  (敬称略)

 『コミュニケーションボランティア活動とは』
    小谷信行 (松山赤十字病院副院長、成育医療センター長)

 『コミュニケーション力を育てるために』
    平林茂代 (松山赤十字病院成育医療センターカウンセラー)

 『家庭教育とコミュニケーション』
    田頭良博 (愛媛県教育委員会生涯学習課家庭教育係長)

 『子どもたちのコミュニケーション能力の向上』政策
    野志克仁 (松山市長)

 『医療と教育についてのコメント』
   中 眞一 (愛媛県小児科医会、松山小児科会会長)

主催:松山赤十字病院成育医療センター

後援:愛媛県、松山市、愛媛県教育委員会、松山市教育委員会、松山市医師会、
   愛媛県小児科医会、松山市小児科会、愛媛新聞、南海放送、テレビ愛媛、
   あいテレビ、愛媛朝日テレビ

 医療と教育というのは近くて遠い存在だったような気がする。
しかし、こういったイベントが開催され、積み重なっていくうちに互いの心がわかり、理解しあうことでつながっていくのだろうと思った。

 ただ、時間が短かったせいか具体的な案件が出ないまま消化不良気味になってしまった感はあるが、第二回目以降に期待するとして、具体的案件として思いついたのは「発達障がい児」についてテーマを絞り込んではどうだろうかという提案である。
西条中央病院の大藤小児科医やNPOぷちステップの安原代表が積極的に進めている発達障がい児に対するプログラムなどは、地域医療と教育機関が連携して取り組む課題であり、緊急性を要するものだと思っている。

 なぜなら、「発達障がい」は早期発見、早期治療を要するからである。
 また、治療の過程で家族などの心の壁が邪魔をすることがあると聴いたことがある。
 放置していくと最悪、学級崩壊などにつながるケースがあり、これはもはや保護者と学校だけの問題ではなく、医療機関や地域の支えがなければ解決しない。
 そのための地域社会システムの構築が必要なのである。

 このように具体的なテーマを地域社会システムとして構築し、持続可能なものにしていくかが、このフォーラムの最終目標なのだろう...


優しさ

2011年07月02日 10時17分02秒 | 東日本大震災
 皆さんは「イタバシニット」という会社をご存知だろうか。
私自身、プレジデント2011 7.18号を見ていて知ったのだが、本社は東京・渋谷にある。
そして、縫製工場は宮城県・気仙沼にある。

 気仙沼といえば、津波で重油タンクが湾内に流され、夜になると火災が発生し、まさに火の海になったことをご記憶されていることだろう。
その地に同社の縫製工場があったのだ。

 震災直後から連絡がつかない。

 工場ももちろんのこと、従業員のことが心配になり、吉田康宏社長は社員一人と奥様を同乗し、溢れんばかりの救援物資を積んで北へと車を飛ばす。
そして13時間かけてたどり着いた先は信じられない光景だった。
工場の中は津波により壊滅状態で工場内にあった2トン近くもあるドイツミシンが100メートル先まで流されていたという。
当然、工場の中の機器類は全滅である。

 おそらく、ただただ立ち尽くすしかなかったであろう。
内心は、「これで全て終わった」と思われたのではないかと思う。

 そして、長靴に履き替えた吉田社長は避難所を回り始める。
吉田の姿を見つけた女性従業員が「社長・・・」と目に涙をためて駆け寄ってきた。

 「私たち、どうしたらいいんでしょう」

 そんな姿を見て吉田社長は「人生のアドレナリン」が噴出したという。
工場長の今泉さんに再開してすぐに「工場を再開する」と告げたという。

気仙沼工場には、吉田社長も思い入れが深い。
工場の立地から自身が家族を連れて赴任までし、地域の人たちとの絆も深かった。

 工場を再開してからの吉田社長の行動はすばやかった。

 そして何よりも励まされたのは取引先からの熱いエールだった。
 同社の工場が復帰するまで受注を増やしてくれたのである。
 特に阪神・淡路大震災を経験したワールドはとりわけ親身になってくれたという。
 リンク・セオリー・ジャパンは、原料のイタリア製布地をすぐに手立てしてくれたという。
 また、金融機関もすぐにつなぎ融資をしてくれたいうのである。

 こうして、同社は震災から僅か二ヵ月後の5月16日に工場を再開した。

 そして、今、その工場には一人の犠牲者を除く従業員が復帰している。

 今回の大震災は本当に大惨事であったが、このように何らかの形で応援できるということに気づかされる。
義捐金も必要である。
しかし、明日につながる明るい未来のためには働ける場所が何よりも必要である。

 自社の利益を度外視してでも、仕事を回してくれた企業こそ社会に貢献する企業だと改めて思った。
日本の企業はすばらしい...


選択理論の柿谷先生との出会い

2011年07月01日 01時58分50秒 | すばらしい出会い
 昨夜、西条中央病院の大藤先生のご紹介で柿谷正期先生にお会いすることができた。

 まず、柿谷先生がどういう人なのかをご紹介しよう。

 本名、柿谷正期(かきたに まさき)

 1942年満州生まれ。島根県出身。
 中央大学大学院、米ウィートン大学大学院、トリニティ神学校、ジョージア州立大学大学院などで英文学、神学、カウンセリング心理学等を学び、4つの修士号を取得。

 1978年に柿谷カウンセリング・センターを開設。

 1984年3月にはグループホーム大磯ハウスを設立。

 リアリティセラピーに関しては米国ウイリアム・グラッサー協会が認定した日本人初のインストラクターであり、日本初の「リアリティ・セラピー」認定講座を主催するなど先駆的な働きをし、現在も第一人者として活躍中である。

 現在、立正大学心理学部教授 ・日本選択理論心理学会会長 ・臨床心理士、精神保健福祉士 ・日本カウンセリング学会認定カウンセラー、選択理論心理士 親子・夫婦問題などのカウンセリングに取り組む一方で、精神に問題を持つ人を家族として受け入れて、グループホームを運営してきました。

 2003年からは教育の場で、行動に責任をもてる学生を育てながら選択理論に関する研究・実践の第一人者として活躍中です。

 訳書 『クオリティ・スクール』(サイマル出版) 『グラッサー博士の選択理論』、『あなたの子どもが学校生活で必ず成功する法』(ともにアチーブメント出版)他 著書 『幸せな夫婦になるために』(いのちのことば社)他

 簡単なプロフィールですが、実物の先生は物静かで、でも時折話される話の内容はウイットに富んでいて笑いの渦が起こるといった感じでした。
最終便の飛行機で着いたばかりを捕まえての機会に、いやな顔もされず、厚顔無恥な私の話にも耳を傾けていただきました。
雰囲気は、好々爺のおじいちゃん(失礼ですみません!)といった感じですが、まだまだほとばしる若者のようなオーラを感じました。

 話の内容は気づきの連続で、特に家庭教育、親学にも先生の選択理論プログラムが当てはまることを知りました。
また、今、研究している相談サービスの人材育成にも適うようで、もう少し自分なりに掘り下げていこうと思っています。

 今週は、西田文郎先生と柿谷先生というすばらしい先生と知り合うことができました。
 このご縁をつくっていただいた皆様に心から感謝です。