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海上自衛隊の将来型護衛艦の計画

2018-07-31 15:28:18 | 日記
 今月発売された丸の記事の中に、海上自衛隊の将来型護衛艦の計画について書かれたものがありました。将来型の護衛艦として今までの駆逐艦DDではなく3900t級のフリゲートを計画しているとのことです。

 その特徴としてはソナーなどの対潜水艦の装備や対空ミサイルの装備も持たずに、外洋の航海能力はもちつつ低コストで省力化された護衛艦を多数そろえるということです。それは昨今中国が海軍勢力を増強していることに対抗して、いままでの護衛艦の数を増やすのは厳しいので、機能を削ったフリゲートを多数建造して対処するというものです。

 記事を読んでなるほどなとは思ったのですが、記事そのものの分量の制約がありますから、機能を削ったフリゲートを多数建造して中国海軍に対抗する具体的なところまでは書かれていないので、この考え方が通用するのか、適しているのかという判断はちとしにくいところではあります。

 しかし、少子化で海上自衛隊も要員の確保がだんだんと難しくなってくるものと思われますから、一つの艦の要員を少なくする省力化は必要になってくると思われます。それからレーダーやソナーの性能は進歩に従って新しいものをどんどんと搭載するとコストはうなぎのぼりとなります。限られた予算の中で多数の護衛艦をそろえるには機能を絞るということも必要かと思います。

 これまで海上自衛隊は護衛艦の対潜水艦能力を向上させることに勤めてきました。そのためソナーも開発してきたわけですが、護衛艦に取り付けたソナーではなく対潜ヘリにその役割を担ってもらうという管変え方のようです。これまでの考え方から転換するわけで、従来の方針との差異をどのように調整していくのかが課題のような気がします。

 よく航空機ではハイローミックスという考え方がとられます。つまり高価な高性能の戦闘機と低価格なそれなりの能力の戦闘機を組合わせて保有して戦力を維持するという考え方で、F-15とF-16の関係がそれをよく表しています。護衛艦にもそのような考え方がとられるのかもしれません。高機能なヘリ搭載護衛艦とイージス艦、汎用護衛艦、安価なフリゲートを組み合わせて隻数を増やして維持するというのもひとつの考え方であるように感じました。この計画が実現してフリゲートが建造され、それに従って護衛艦隊がどのように変貌するのかが楽しみな気がします。