フォッケウルフFw190は第二次世界大戦のドイツ空軍の主力戦闘機です。私の最も好きな戦闘機のひとつです。その特集ということで新しい発見などもありました。
ドイツ空軍は第二次世界大戦に突入した時、メッサーシュミットBf109というダイムラーベンツの液冷エンジンを搭載した戦闘機を主力としていました。主力のBf109の補助となる戦闘機を開発しようということでフォッケウルフ社が開発したのがFw190です。ダイムラーベンツの液冷エンジンはBf109に優先的に使われていたため、Fw190はBMWの空冷エンジンを搭載することとなりました。
当時のヨーロッパの戦闘機はほとんどが液冷エンジンを搭載していたので、空冷エンジンを搭載した戦闘機は珍しいものでした。ちなみに日本陸海軍の戦闘機は陸軍の三式戦飛燕が液冷エンジンを搭載している以外はすべて空冷エンジンです。アメリカ海軍は空冷エンジンですが陸軍はP-47サンダーボルトが空冷エンジンである以外は液冷エンジンです。
液冷エンジンは機体の正面をスリムにできるので抵抗が減ります。しかしラジエターが必ず必要となりそこに被弾するとエンジンの冷却ができなくなるため不時着や墜落ということになるデメリットがあります。空冷エンジンは機体の正面の面積が大きくなるので抵抗が大きくなりますが、エンジンに被弾してもすぐにエンジンが止まることなく基地に帰り着いたというような被弾に強いというメリツトがあります。
さて完成したFw190は設計者のクルト・タンクが武人の蛮用にも耐えることや、機体に余裕をもたせた設計でその後の運用に合わせて改造していくことのできる機体としました。そして主力戦闘機のBf109に勝るとも劣らない性能を発揮しました。また余裕のある設計からその後戦闘爆撃型や連合軍の爆撃機を撃破するため重装甲を施したものが開発されたりしました。そしてフランスに配備されたFw190がイギリスのスピットファイアMkVを上回る性能を示してイギリス軍を慌てさせ、大急ぎで新型機の開発をおこなったという話があります。
ドイツ軍としてはこのような高性能を発揮したFw190の大量生産をしようとしたわけですが、ここで初めて今回の特集の記事で知ったのですが、BMWのエンジンの大量生産がすすまず機体の生産がなかなか増えなかったというのです。どうもこの時点でのドイツの軍需産業というか航空機産業は最大限の生産をできるように効率化等々の施策がとられていなかったのだそうです。体制が整えられてきたときにはドイツにとって戦局は不利になっていたというわけです。
この高性能なFw190の欠点は高空性能が良くないという点にありました。そこで高空性能を改善するためFw190のエンジンを液冷エンジンに変更することが検討されFw190Dが開発されました。しかしこれは設計者のクルト・タンクにとっては間に合わせの対応で、本格的なFw190の液冷エンジン版の開発をすすめたかったところだったようなのですが、その頃にはドイツにとって戦局は最終段階にあり、工場や鉄道などのインフラは連合軍の空襲で破壊されてしまい、本格的な液冷エンジンを搭載したFw190はごく少数Ta152Hがつくられた程度で終わりとなったのでした。
日本の陸海軍の戦闘機については色々な出版物がありますが、ドイツ、イギリス、アメリカなどのひとつの戦闘機を多角的に読みやすくまとめられた今回のような特集はなかなか参考になるなと感じたところでした。
ドイツ空軍は第二次世界大戦に突入した時、メッサーシュミットBf109というダイムラーベンツの液冷エンジンを搭載した戦闘機を主力としていました。主力のBf109の補助となる戦闘機を開発しようということでフォッケウルフ社が開発したのがFw190です。ダイムラーベンツの液冷エンジンはBf109に優先的に使われていたため、Fw190はBMWの空冷エンジンを搭載することとなりました。
当時のヨーロッパの戦闘機はほとんどが液冷エンジンを搭載していたので、空冷エンジンを搭載した戦闘機は珍しいものでした。ちなみに日本陸海軍の戦闘機は陸軍の三式戦飛燕が液冷エンジンを搭載している以外はすべて空冷エンジンです。アメリカ海軍は空冷エンジンですが陸軍はP-47サンダーボルトが空冷エンジンである以外は液冷エンジンです。
液冷エンジンは機体の正面をスリムにできるので抵抗が減ります。しかしラジエターが必ず必要となりそこに被弾するとエンジンの冷却ができなくなるため不時着や墜落ということになるデメリットがあります。空冷エンジンは機体の正面の面積が大きくなるので抵抗が大きくなりますが、エンジンに被弾してもすぐにエンジンが止まることなく基地に帰り着いたというような被弾に強いというメリツトがあります。
さて完成したFw190は設計者のクルト・タンクが武人の蛮用にも耐えることや、機体に余裕をもたせた設計でその後の運用に合わせて改造していくことのできる機体としました。そして主力戦闘機のBf109に勝るとも劣らない性能を発揮しました。また余裕のある設計からその後戦闘爆撃型や連合軍の爆撃機を撃破するため重装甲を施したものが開発されたりしました。そしてフランスに配備されたFw190がイギリスのスピットファイアMkVを上回る性能を示してイギリス軍を慌てさせ、大急ぎで新型機の開発をおこなったという話があります。
ドイツ軍としてはこのような高性能を発揮したFw190の大量生産をしようとしたわけですが、ここで初めて今回の特集の記事で知ったのですが、BMWのエンジンの大量生産がすすまず機体の生産がなかなか増えなかったというのです。どうもこの時点でのドイツの軍需産業というか航空機産業は最大限の生産をできるように効率化等々の施策がとられていなかったのだそうです。体制が整えられてきたときにはドイツにとって戦局は不利になっていたというわけです。
この高性能なFw190の欠点は高空性能が良くないという点にありました。そこで高空性能を改善するためFw190のエンジンを液冷エンジンに変更することが検討されFw190Dが開発されました。しかしこれは設計者のクルト・タンクにとっては間に合わせの対応で、本格的なFw190の液冷エンジン版の開発をすすめたかったところだったようなのですが、その頃にはドイツにとって戦局は最終段階にあり、工場や鉄道などのインフラは連合軍の空襲で破壊されてしまい、本格的な液冷エンジンを搭載したFw190はごく少数Ta152Hがつくられた程度で終わりとなったのでした。
日本の陸海軍の戦闘機については色々な出版物がありますが、ドイツ、イギリス、アメリカなどのひとつの戦闘機を多角的に読みやすくまとめられた今回のような特集はなかなか参考になるなと感じたところでした。
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