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半藤一利が語る「昭和史」を見て

2015-10-09 07:10:18 | 日記
 ヒストリーチャンネルで放送されていた半藤一利が語る「昭和史」全四回を録画して見ています。進行役が元NHKアナウンサーの松平さんで、当時の映像も流しながら半藤氏が昭和について語るという番組です。満州事変などの昭和初期、太平洋戦争時、米軍の占領期、高度経済成長期の四回にわかれています。二回目の太平洋戦争を見たところです。半藤氏は元文芸春秋などの編集に携わった方で、日本の近現代史についての著作を書かれている作家です。

 番組は一時間という短い時間であることもあるので、詳細に語るということはできない面もあるのですが、太平洋戦争の番組をみてちょっと気になりました。というのは、アメリカとの戦争に突入した要因としてハルノートと石油の禁輸のことをあげられていたことです。これは間違ったことではないのですが、なぜに石油の禁輸をして最後通牒ともいえるハルノートを示したのかという点の説明が全くなされていないことです。

 日米交渉の最終段階でハルノートを示され石油を禁輸されては、東条英機が総理大臣でなくて誰が総理大臣をやっていても戦争に突入するしか残された道はありません。問題は、そのような状態にまで至ってしまった経緯を触れなくては片手落ちだと思います。

 日中戦争から日本軍の北部仏印進駐、今のベトナムの北部、まではアメリカもギリギリまで容認したところでしたが、日本軍が南部仏印に進駐したことで、アメリカが完全に態度を硬化して石油の禁輸やハルノートの提示に至った事を説明しなければ、番組を見ている人がなぜアメリカと開戦したのかちゃんとした要因を知ることができません。

 ハルノートと石油の禁輸だけしか説明しなければ、日本は被害者として戦わざるを得なかったと誤解を招きかねません。歴史を語るには、何か事が起こったら、その起こったことに至る経緯があることをきちんと説明する必要があります。そうしなければ、正しく歴史を知ってもらうことができません。

 半藤氏は近現代史の専門家みたいな態度でテレビにも出演するので、てっきり歴史家かと思われてしまいますが、確かに近現代史の知識を豊富にもたれていると思いますが、決して歴史の先生ではないので、必ず発言の裏を確認する必要があると思います、


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