トーネードの無職生活

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ベースアップ2%だって?

2014-10-22 13:01:12 | 日記
 ニュースで聞いたところによると、来年の春闘で連合は賃上げについてベッスアップ2%を要求するとのこと。連合と同じような組織も別にありますが、圧倒的に連合に所属する組合員が多いので、労使交渉といえば全国的には連合がでてきます。

 ところで、ベースアップと定期昇給の違いについてはご存知ですか?グラフでかければ一目瞭然なのですが、文字で簡単にご紹介してみます。あくまでも例なので考え方がわかっていただければと思います。

 例えば、18歳で18万円の給料の人が一人、19歳で19万円の給料の人が一人、同様に20歳で20万円の給料の人が一人というように各年齢に一人づつ、一万円のピッチで給料が上がっていて、最後に60歳の人の給料が60万円となっている賃金カーブだったとします。つまり18万円から60万円を直線で結んだ賃金カーブで給料が支給されているわけです。この場合、翌年に18歳だった人が19歳になり19万円の給料になり、19歳だった人が20歳になって20万円の給料となる。同様に59歳の人が60歳になり60万円の給料となる。さして、60歳だった人は退職していなくなり、新しく新入社員として18歳の人が18万円の給料で入社する。

 モデルとしては極端ですが、このように一歳年齢が上がったら一つ上の年齢だった人の給料と同額をもらうわけです。これが定期昇給、定昇です。企業にとっては賃金カーブに変化がないわけですから、賃金の原資が増えるわけではありません。労働組合が定昇が下がるのをいやがるのは、賃金カーブが下がる、つまり賃下げとなるからいやがるのです。

 では、ベースアップ、ベアはというと、先ほどの賃金カーブを1万円ベースアップしたとします。つまり、18歳の人が19歳になり定昇分の1万円に加えてベア分の1万円をさらに加えて合計20万円の給料をもらうことになります。賃金カーブを全体に1万円上げることなります。つまり新しい賃金カーブは18歳の人の19万円と60歳の人の61万円をむすんだ線が新たな賃金カーブとなります。ですから、企業にとっては賃金の原資が増加することになります。

 今、説明したモデルは単純化したものですので、極端な例ですが、実際には企業では人員構成も違えば、人事考課による昇給の違いだとか昇格だとか諸々のことが複雑にからまりあいますし、給料をもらう側にとってみれば、給料明細に定昇分、ベア分なんて記載されずいっしょくたになるので、中身がよくわからないわけです。

 中小零細企業は別として、ある程度の企業であれば、この時代、賃金制度をきちんと決めて定昇分などというのは、よほどインフレだったりでもしない限りは決めてしまい、ベアだけを労使で決めればささっと賃金交渉が終わるようにすべきですね。定昇とベアをごっちゃに交渉して、賃金原資の総額を交渉で決めて、それをこんどは人事が個々人に配分するなんてことをしていちゃっていたら、いくら時間があっても足りないです。

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