夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

題詠:春の別れ

2007-02-23 | poetry

   春の別れ

ずっと前にお気に入りだった
桜色のワンピース
ひさしぶりに浮き立ったような
気分の土曜日
陽の光が斜めに横切る鏡の中に
蘇る記憶のかけら

時間も忘れておしゃべりを続けた
幸せな頃の二人
明るく笑い転げた拍子に
あなたのタバコの火
あたしの挙げた手に当たって
スカートの上

あわててはたいてくれたけれど
虫の食ったような穴
新しい服を買いに行こうと
困惑の表情
気にしないでだから気にしないで
後悔の笑顔

あんなことが原因のはずもないけれど
やがていさかいの繰り返し
疲れてしまって別れてしまった
たんすの奥の想い出
捨て去ることも戻ることもできない
遠い春の夜



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
春って… (ぽけっと)
2007-02-24 14:06:08
ほんとに悲喜こもごもの季節ですよねえ。
3節めの切なさがふたりの表情とともに伝わってきますね。
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春だと思ったら (夢のもつれ)
2007-02-24 18:08:21
もうこのまま春になるのかなって思ってたら、また寒くなって風も強いですね。

春って残酷な季節だって誰かが言ってたような気がします。。
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