春の別れ
ずっと前にお気に入りだった
桜色のワンピース
ひさしぶりに浮き立ったような
気分の土曜日
陽の光が斜めに横切る鏡の中に
蘇る記憶のかけら
時間も忘れておしゃべりを続けた
幸せな頃の二人
明るく笑い転げた拍子に
あなたのタバコの火
あたしの挙げた手に当たって
スカートの上
あわててはたいてくれたけれど
虫の食ったような穴
新しい服を買いに行こうと
困惑の表情
気にしないでだから気にしないで
後悔の笑顔
あんなことが原因のはずもないけれど
やがていさかいの繰り返し
疲れてしまって別れてしまった
たんすの奥の想い出
捨て去ることも戻ることもできない
遠い春の夜
3節めの切なさがふたりの表情とともに伝わってきますね。
春って残酷な季節だって誰かが言ってたような気がします。。