夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

「お熱いのがお好き」を見ました

2008-07-19 | art

ビル・ワイルダー監督でジャック・レモンが出演する作品の3つめです。この映画がいちばん有名で、マリリン・モンローの唄う「I wanna Be Loved by You」は誰しも聞いたことがあるでしょう。コメディ映画の傑作中の傑作とされていて、名場面、名セリフが次から次へと出て来ます。文句のつけようがないと言いたいところですが、「アパートの鍵貸します」に参ってしまっている私としてはそうでもありません。

まず、ジャック・レモンのしがない楽士ぶりや陽気な女装ぶりと比べると相方のトニー・カーチスは随所に冷たく、ごつごつした感じがにじみ出てしまいます。いちばん似合っているのが3役目のシェル石油(なぜそうなったかはワイルダー流のウィットですが)の眼鏡をかけた気取り屋の御曹司役です。

彼がよくないこともあって、モンローのせっかくのセクシー+かわいらしさがそれだけになってしまい、血の通った人間という感じが希薄です。別に変装が見破れないからとか、大金持ちに簡単になびくからとかだけじゃなく、男の妄想の中にしかいない都合のいい女としか思えないのです。もちろんそういう映画、特にコメディの多くはそうなのかもしれませんが、それをよしとしないだろう監督と主演だけにかえってモンローが気の毒です。

そういう意味では、女性ばかりの楽団に二人が紛れ込み、フロリダに向かう寝台車の中で、禁酒法の時代なのに酒盛りになって、若い女の子の体でギュウギュウ詰めの中、水枕を使ってカクテルを作ったり、つまみがあちこちから集まったりというのが、男の好きなもの満載って感じでした。

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なんかいろんなものがあるサイトです。



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2 コメント

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モンローは (夢のもつれ)
2008-07-30 00:44:07
役柄が似合っていながらどこかそこからはみ出していくような感じがこれまたはかなげなんです。。彼女のモノマネがどうやっても似ないのはそのせいじゃないかなって思います。
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モンローの (ぽけっと)
2008-07-29 20:37:51
強烈なキャラでどんな条件をしても、そうなってしまうのでしょうか。
モンロー自身はそういうのを望んでたわけでもないようなことも聞いたことありますが。
吹き替えのものでも、気の毒なくらい甘ったるい声になってますね。
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