夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

題詠:春は眠い

2006-03-19 | poetry


   春は眠い

潮干狩りに行ったの
どこまでも続く眠りの浅瀬に
ぴちゃぴちゃあったかい波が越していく
体の上を、まぶたをなでながら
きらきらオレンジの光の輪が動く
あなたの声に合わせて

もう少し近くに来てほしい
ぼんやりそう思っているのって幸せ
眠いな、眠いね
とりとめもなく同じことを繰り返す
やさしい眼差しが
ふだんのあなたに戻ったって教えてくれる

澄みきった水の底の貝が泡を
ぷくぷく吐くような夢
今日という日が終わるまで醒めないで
ふわふわ雲のようなあたしの心
つなぎとめられるのはあなたの魔法だけ
まだ目覚めたくないから使わないで



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