夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

キリストのミサ、Xのミサ

2005-12-01 | diary

 駅とか繁華街で「キリストのミサを祝いましょう」なんて呼びかけてもその気になる人は少ないでしょうね。ましてやXのミサなんて、黒ミサみたいで怪しすぎます。でも、この季節ほとんどのお店で行われています。……そう、Christmas、Xmasってそういう意味なんですね。今さらキリスト教の信者でもないのになんて言うつもりもありませんけど。なぜキリストが数学の変数みたいなXになるのかとか、アポストロフィがなぜつかないのとかは、どうせどっかのブログにでも書いてあるでしょうから、省略!

 ミサは元々はカトリックの儀式で、季節ごとのものを始め、いろんなのがあります。例えばイースター(復活祭)のミサや死者のためのミサ(レクイエム)などがそうです。儀式の内容はそれぞれちょっとずつ違いますが、中核はキリストとその弟子たちによる最後の晩餐をなぞったものだと言っていいでしょう。つまり、パンとワインをキリストの肉体と血に変化(聖変化って言います)させ、これを信者=教会を中心とした共同体の構成員に分かち与える(聖体拝領)ということです。かための盃みたいなものって言ったら怒られるかな。

 信者でも何でもない私がこんなことを知ってるのは、多くの名曲があるレクイエムに入れ込んで、そのあげく長い物語を書くようになった過程で知ったからです。クリスマスに関係する名曲もバッハのクリスマス・オラトリオを始めとしてありますが、レクイエムの比ではありません。なぜそうなのかはいろんな理由が挙げられるんですが、いちばんわかりやすく言えば多くの天才が自らの死の問題と向き合ったということなんだと思います。

 12月24日から25日にかけての深夜にイエス・キリストが生まれたわけではないことは、わりと知られていると思います。元々は古代ゲルマン民族あたりの冬至のお祭りで、春の始まりを祝すものという意味ではお正月と同じです。かと言ってその二つを一緒にしたら、商売に差し支える人はいっぱいいて、経済的なダメージは大きいでしょうねw。……土着宗教儀式の名残りということではイースターも一緒で、実際の決め方はややこしいんですが、あっさり言うと春分のちょっと後ってことです。つまり春本番のお祭りってところです。実際、ヨーロッパではイースターを過ぎると急に新緑になり、お花が咲き出して観光シーズン到来です。

 まあ、キリスト教、特にカトリックは、実態的には古代ローマ帝国内のいろんな土着宗教との混交ですね。中世までの聖人なんてのもそうですし。そう考えれば教義はともかくとして、信心の中身としては神道っていうか、鎮守の森の神社とそう変わらないかもしれません。

 さて、みなさんはどんなふうにクリスマス・イヴを過ごされるんでしょうね。ケーキとシャンパンを何に変えます?w


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