大宰府に行って来ました

　出張の話の続きです。柳川に行った日の夜は福岡の中州のビジネス・ホテルに泊まりました。うなぎを食べた後も天神でちょっと飲み食いして、長崎での中華三昧に引き続いての飽食ですからさすがの私も胃もたれがしてしまい、寝苦しかったです。そんなこんながあって、フィットネスのキャンペーンで脂肪を減らそうという殊勝な志を立てることになったんですが。……そういう気分で朝、散歩した時に写したのがこの画像で、アンニュイと言うか（今はあんまり言わないかｗ）、腹も身のうちと言うか、そういう雰囲気を出すために逆光をうまく利用しています。

　ま、それはそれとしてお仕事をすませたんですが、飛行機の時間まではまだちょっとありました。で、大宰府天満宮に行ってみることにしました。私は行ったことがあるはずなんですが、どうもよく覚えていなくて、ましてや梅の季節ではなかったので新鮮でした。忘れっぽいのもいいもんです。確かに梅の木は境内のあちこちにあって、暖冬ながらもなんとか見頃って感じでした。そう言えばこの出張にはコートは要らないなって何回も思いました。やっぱり九州は東京よりかなりあったかいです。長崎の中華街を夜うろうろした時もそうで、柳川で雨が降ってきた時は傘なしで歩くにはよかったんですが。



　これが天神様こと菅原道真が大宰府に左遷されたときに京都から追いかけてきたという伝説のある飛梅です。へえ、白梅だったんだって思いました。それだけ？……はい。「飛梅と　聞いたからとて　歌なんぞ　詠むのは芸の　ない証拠」ってことですｗ。



　「本殿は　それほど大きく　ないんだね　ご利益あれば　いいんじゃない？」はい。癖になりそうなんでもうやめます。お賽銭を投げてけっこう殊勝に祈ります。……私は神社にお参りしてもあまり具体的なことは祈願しませんね。神様だからこっちが本当にお願いしたいことはわかってて、その神様の守備範囲でかなえてくれるっていうふうに思っていて、頭を真っ白にして手を合わせるだけのことが多いです。学問の神様だから「うわっ、こんなに？！」って思われたかもしれませんがｗ。



　梅は見るより、香りをかぐものというのは和歌をいろいろ読むとわかりますし、花の下を歩くといいにおいがすうっと漂ってきます。あ、いいなって思うともうわかりません。そういうほのかなところもゆかしくていいですね。



　参道にはみやげ物屋がたくさん並んでて、梅が枝餅を売っている店が中でも多かったです。すごく簡単に言うと小ぶりの大福餅を鯛焼き器みたいな中に入れて焼いて梅鉢紋をつけたもので、別に梅の味はしません。これも道真に同情した老婆が梅の枝に刺して差し出したという伝説があるそうですが、そんなことより緋毛氈を敷いた縁台に座って食べるあつあつのお餅はおいしかったです。それと最近、通販でよく見かける明太子の切子を売っていたので買いました。帰ってから食べたらとてもお得な感じでこれまたおいしかったので、親しい人にもあげたかったなと思いました。



　さて、３回にわたって連載した食べ歩き、じゃなかった出張のこぼれ話もこれで終わりです。……空港でやっと空いた胃袋の隙間に博多ラーメンを押し込んで、それから、旅の終わりがいつもそうであるように煤けたような顔をして、おみやげを物色しました。

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