仕事で長野ろう学校へ行ってきました。
進路指導の先生との話しを終えて帰る時、小学部の女の子が水道で花瓶を洗っていた。
あれっ、と思い良く見ると、一昨年ピアノ教室で息子の前にレッスンを受けていた子。
『 Aちゃん? 』 と声をかけると振り向いて恥ずかしそうに挨拶をしてくれた。
先生が 『 Aちゃん、この方知っているの? 』 と尋ねると
『 ひ○き君のお父さん。 』 と僕にも聞き取れる声で答えてくれた。
先生に、Aちゃんは子供達と同じピアノ教室で、つい一昨日も発表会があったことを説明した。
Aちゃんは耳が不自由だけど、優れた表現力を持っている。
一昨年弾いた “ エリーゼの為に ” を聴いた時にグッと引き付けられた覚えがあり、今年弾いた “ アメリカンパトロール ” も力強くそして、指も柔らかく、聴いていてとても心地よく、人を引き付ける演奏でした。
Aちゃんに 『 アメリカンパトロールの早い動きがとても格好良かったよ。 』 と出だしの指を真似て動かして見せると、恥ずかしそうに照れながら喜んでくれた。
しかし担任の先生の話では、どうやらピアノを続けるかどうか迷っているようだ。
ピアノを続けると言うのは難しいかもしれない。 ほとんどの人がどこかで辞めるか、いったん休止になる。 かく言う僕も中学3年生の時にピアノ教室を辞めて以来、教わることは無かったもんね。
でもこの年になって、子供に少し教えたり趣味で弾いたり、再びピアノと縁のある生活が戻ってきた。 もっともこれも何年続くかわからないけど。
6年生の子にそんな事を話しても仕方がないので、取り敢えず一言だけ伝えておいた。
『 おじちゃんね、来年もAちゃんの演奏を聴きたいな。 』
本当にいい演奏だったからなぁ。