爺ちゃんにラブコール

　夕食後響生が『お母さんプリメーラくんの運転下手なんだよ』（プリメーラくん　とは僕の愛車でもう８年目）とつぶやいた。『ひっくん、お母さんはヘタじゃないよ』と答えると『ううん、おじいちゃんより下手だよ』と返事が返ってきた。（実は新居に越してからというもの、ほとんど毎日僕の父が幼稚園まで送迎をしてくれていたのでした）　直後おじいちゃんとの登園を思い出し　『ぼくねぇ、おじいちゃんと幼稚園行きたい』　と半ベソをかき始めてしまった。僕の父は県短幼稚園でもちょっとしたアイドルになっている。奥様方の間では『あれだけ一生懸命やってくれるおじいちゃんは珍しい』とか『あれだけおじいちゃんが好きな子どもは珍しい』だの言われているらしい。　そんな訳で実家に電話をかけたところ『ぼくねぇ、おじいちゃんと幼稚園に行きたいんだよ』と繋がるなり話し掛け『やったぁ～』と笑顔に戻った。父は地区の会議で留守だったのだけど母が約束したらしい。明日も父の運転するマーチの車内では懐メロの『終列車』が流れ、すっかり覚えてしまった響生は『さぁよぅおな～ら～』と歌うんだろうなぁ。　僕もこんな爺ちゃんになりたいものだ!!