幼いころから、この子にはとても惹かれていた。
それは、パイオニアだけあって、
積み上げられたばかりの土砂に忽然と、
威風堂々と葉を広げていたり、
真夏の、焼けるような線路脇で凛としていたり、
そしてなにより、
辺りのどの植物たちよりうつくしい葉をもっていた。
そのうつくしさは、
リネンのドレスが風にゆれる、
モネ「日傘の女」のように、
妖しく、まぶしい記憶。
(竹似草・竹煮草)ケシ科タケニグサ属。
日本、東アジアに分布。
花期、6~8月。
草丈、1~2m。
陽当たりの野に生育。パイオニア植物。
名の由来、茎が中空で竹似。
竹の加工用に一緒に煮ると柔らかくなるから竹煮。
海外では、庭園に植栽されたりする。
しかし、
僕の思い入れとはあまりにもかけ離れたなまえ。
このスガタ観て他になかったのかしらん。
だってタケニって、あまりにそのまんまじゃん(笑)。