チューリヒ、そして広島

スイス・チューリヒに住んで(た時)の雑感と帰国後のスイス関連話題。2007年4月からは広島移住。タイトルも変えました。

筆耕なんて久しぶり

2011年03月10日 21時02分03秒 | Weblog
東千田にある文房具屋さんの店先。



「実印 筆耕」ですって。なんとも懐かしい。

「筆耕」という言葉、最近ではほとんどお目にかからなくなりました。聖書の(に限らないけど)写本を書く人を「筆耕」と呼んでいましたが、最近では「写本家」とか「写字生」などと言うことが多いようです。「写本家」は「写真家」からの連想でしょうか。しかし、故蛭沼寿雄先生は「筆耕」と言っておられました。

この文房具屋さんが言っているのは、「表彰状や感謝状、宴会の献立や座席札などを毛筆で書くことを業とする者」のことでしょう。「公的な資格はないが、整った楷書を書けることが条件」(いずれも引用は『大辞泉』から)だそうです。こういう仕事も、パソコンの普及とともに廃れてきました。

こういう看板が出ているあたり、やはり昭和の香りが漂う町です。中区東千田のあたりは。