月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

設有大火

2009年12月04日 21時24分49秒 | 仏々相念(住職日記)
背中を向けて逃げ行く私・・・

深い深い仏縁に遇いながら、
出遇えたことを喜ぶ身にならせて頂くのか、
今までと何ら変わることのない生き方なのか・・・

仏法に出遇わなくても生きてゆけます。
名誉、地位、財産・・・掴んで満足してる人もいますもんね。

でも、空しく終わってしまうのでしょうね・・・
人を傷付けていても気になりません。
人が泣いていても何ともありません。
仏法に出遇うとは、その私に気付くことなのでしょう・・・

息子の死に出遭いながらも素直になれない自分・・・
孤独となりながら病に苦しむ自分を見つめ、
「このように病に苦しむのは、妻子を粗末にした罰・・・」
と、看護師につぶやいておられたとか・・・

自らが蒔いた種の結果なのでしょうね・・・

仏さまは、罰を当てることがありません。

何か災い事があると他に種を見ていこうとします。
決して自分の中に種を見ていこうとしません。

このしんどい人生も仏さまのおはたらきの中、
恥ずかしさを感じながら大切に・・・                           

有明の月のはなし

2009年12月04日 12時41分08秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
朝7時前・・・
息子を見送るために境内に出ると
まあるいお月さんが西の空に残っていました。

  わあ、見て見て、きれいなお月さんねえ。
  あ、ほんとだ。

しばし、母子で朝のお月さんを見ていました。
朝は、いつもあわただしいのですが、
なんだか、いい≪間≫をもらえたような感じがしました。

しかも、東の空は朝焼けに染まっていましたので
お月さんを横切る雲は
その朝焼けに照らされてオレンジ色に輝いていました。

刻々と移ろいゆく月の位置、雲の色、かたち、空の様子・・・
わたしたちのいのちもその中で移ろい変わっているのですね。
一瞬がとても尊く感じられました。

家に戻って、娘にお月さんのことを話すと

  残月・・・有明の月ですなあ・・・

さすが、古文好き少女!
おみそれしました。