月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

臨命終時

2009年12月24日 20時46分34秒 | 仏々相念(住職日記)
お前、どうしたんだー・・・

昨晩のお通夜の席、間で休ませて頂いていますと
故人の友がお参りなされた。

歯を食いしばりながら故人の名を叫び、胸を叩き
友の死を悔やんでおられた・・・

あぁ~、私もそうだったよな・・・

三年前、京都の親友がご往生された。
夜中にメールが入りびっくりしたなぁ~・・・
次の日京都に上がると間違いなく冷たくなられた姿・・・
「お前、マジかよ・・・」
正直、突然で涙も出ませんでした。

そのくせ、他の親友にそこで会い、ここに命あり
背中を叩き合うと泣けてきて・・・

命の儚さに気付き、偶々の温もりに感謝した・・・

お浄土は素晴らしき国とお味わいさせて頂きながらも
今、命あることに執着して生きています。
死にたくないと思いながら生きているのです。

恩愛の情・・・断つことのできない私なのです。

仏さまに包まれ生かさせて頂いている、そう頂きながら死を見つめると
恐怖心はありません。
でも、愛する人と語れない、手を握れない・・・
それは、それは、考えたくもないほど辛いこと・・・

だからこそ、だからこそ、仏さまは今ここにいて下さるのでしょう!
悲しみにむせび泣き、自分の手で自分の肩を抱きしめるこの命を
大切に生きてくれよと包んでいて下さるのでしょう!

あぁ~、死にたくないなぁ~・・・