月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

なかよし母娘のはなし

2009年12月13日 22時03分51秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
今日お参りさせていただおうちでは
お母さんと娘さんがご縁にあってくださいました。

まあ、にぎやかなこと!
おつとめを始める前からすでに話に花が咲き
お経の間はお念仏
間のお休みでは、またまた楽しいおしゃべり!
とにかく、けらけらけら・・・とよく笑うお母さんと
間髪入れずにつっこむ娘さんと
まったくもって、いいコンビ!!

いいなあ。
こんな楽しい母娘って・・・

わたしの母が元気でいてくれたなら
きっと、こんなふうにけらけら・・・とよく笑い
たのしい話をいっぱいするんだろうな。
背中をさすったり、手を握ったりしながら
温もりを感じるんだろうな。
母の子どもの頃の話をあれこれ聞くんだろうな。
いっしょにお参りもするんだろうな。

なあんて思ったら
たのしい話に笑ってるはずなのに
涙が出そうになりました。

今はすでに仏さまとなってくださって
いつもいつも一緒にいてくださると
よおく、きかせていただいていますのに
いつまでも母のすがたを求めてしまうわたしです。

念仏相続

2009年12月13日 21時00分04秒 | 仏々相念(住職日記)
もう嫌になる・・・

92歳のお母さんを看ておいでになる娘さん。

念仏を大切に生きてこられたお母さんでしたが、
自然に足が弱ってしまわれ、お寺へのお参りもできなくなってしまいました。
それでもお内仏さまのお荘厳は這ってでもされているとのこと・・・
それはそれは優しく、
寺族みんなお育てを頂いたことです。

しかし娘さんには、自由を言ってしまわれるのでしょう、
しばしば衝突するのだとか・・・
どんなにお念仏大事に歩まれても
しんどい現実に愚痴が出るのですね・・・
当たってしまうのですね・・・

その娘さんの口からは、
苦しい介護の現実を聞かせて頂きました。

でも、共にご法事のご縁に遇わせて頂きながら
私の背中には娘さんのお念仏、お勤めの声を聞かせて頂くのです。
間違いなくお母さんのお念仏でした。

「もう仏さま大事、お寺さん大事のお婆さんですから、
 門前の小僧ですね、覚えてしまいました・・・」

話し方、声、良く似てこられたなぁ~
と思いながらひと時過ごさせて頂いたことです。

私も自由を言うんだろうなぁ~
周りの人に辛く当たってしまうんだろうなぁ~
周りの人がいればいいんだけど・・・

これまた切ない・・・

私の背中で学ぶのは、愚痴言うことだけかもしれません・・・
申し訳ない・・・
大切に生きてくれよ・・・