26日は年内ラストステージ、代々木上原ムジカーザでのアコースティックカフェ コンサートだった。
コロナのせいで振替コンサートとなり、おかげで年の瀬の忙しない時期となり、せっかくいらしてくれようとしたのに、来られなくなってしまった方が随分とおられて、申し訳ない気持ちでのコンサートとなった。
それでも、やはりムジカーザの音は良く、メンバーと共にとても気持ち良く演奏が出来、楽しく皆さんに聴いていただくことが出来たと思う。
古くからの知り合いが、俳優の榎木孝明さんご夫妻を連れて来てくださっていて、コンサート終了後少しお話させていただくことができたのだが、「素晴らしかった」との感想の後、「焦りました」とおっしゃった。
えっ?と尋ねると、「聴いていて、自分はこんなにちゃんとものを作ることが出来ているだろうか? もっと真摯に、頑張らなければ」と思われたそう。
えっ?と尋ねると、「聴いていて、自分はこんなにちゃんとものを作ることが出来ているだろうか? もっと真摯に、頑張らなければ」と思われたそう。
そんなそんな💦 と思ったが、逆にストレートな、とっても嬉しいお言葉、と感じ、嬉しく、ありがたかった。
実は、話している時から、榎木さんについて、何か忘れていることがあるような、心に引っかかるものを感じていたのだが、それがなんだかわからず、片付けが終わり、軽く打ち上げを行い、家に帰り着いてからもずっと気になって考え続けていた。
そんな状態が続き、お風呂に入り、ぼんやりと天井を眺めていた時、突然ピントが合うようにスッと記憶が入って来た。
彼が長く主演を務めていた「浅見光彦シリーズ」のエンディングテーマが僕のデビューアルバムの表題曲「月をつくった男」だったんだ。
もう30年前のこと・・
そして、今日のコンサートで、まさにその「月をつくった男」を彼の前で演奏していた。
普通なら、アコカフェのコンサートで、僕のソロ曲は演奏しないのに、たまたま今日は、ソロ曲であり、しかも「月をつくった男」を演奏していた。
もちろん榎木さんは気が付かず、そして僕も気が付けずにいたわけだ。
ムジカーザでのコンサートは、キャンセル待ちだったムジカーザを諦め、別なホールでの開催を決めていたのだが、まさに別なホールで決定していたその日にキャンセルが出て、これは運命かも、とムジカーザさんに変更をしたり、コロナ感染で中止となった時に、ホールのご厚意で、難しいでしょうが、もしスケジュールが合うならば、と閉館日を開けてくださるご提示をいただき、その開けてくださる日が、またまた偶然にも、韓国公演のためのリハーサルで、メンバー全員のスケジュールを押さえていた日だったから、一も二もなくその日に振替公演を決めさせていただいた。
そんな2度に渡るピンポイントのスケジューリングなど、本当にちょっとした奇跡の積み重ねのようなコンサートだったように感じる。
2022年ラストのステージは、そんなステージだったのです。