ようやく2時を過ぎたのだが、まだ楽屋に入れないと連絡が来る。
芸術の殿堂は、オペラハウスから美術館、フィルムセンターまである、まさにアートの殿堂の固まりだ。
最初に来た15年程前からつい数年前までは、コンサートなどに来る、目的がある人が訪れる場所だった。
今はレストランやショップなどもたくさん入り、休みの日に若者達が遊びに来る場所にもなり、たくさんの人々で溢れている。
そんな一角のカフェで時間をつぶしていたが、2時半も過ぎ、どうにも待っていられなくなり、とにかくコンサートホールへと向かうことにした。
楽屋口から中に入るが、まだ僕らの楽屋は用意されていない・・
奥の大部屋に宗次郎さんや渡辺さんとともに収まり、とりあえず自己紹介をする。
この隙に、今日のMCの特訓を開始。
ここ4年、MCはすべてハングルでトライしている。
と言っても、考えたMCをたかちゃんに訳してもらい、カタカナで書いて、読んでいるだけなのだけれど、
それなりにとっても大変で、たかちゃんは指導の時になると突然Sに変身、
「読んでみて!」・・「ダメ!(切り捨てるような)」 の繰り返し(笑)
でも、この指導の賜物で、毎回とっても暖かい(とっても甘い;;)評価をいただいている。
4時になり、各自の楽屋が用意された。
渡辺さんの楽屋で、アンコールの練習を始める。
みんなそれぞれプロだから、2回の合わせでOK。
ステージではPAのセッティングが始まった!
真ん中で目立っている高橋君。
存在感は日本と変わらない。
それを見守る、韓国で最も信頼する、最初の僕のソロコンサートから、ほとんどのステージでミキシングをしてくれているヨンヒョン君。
ここに至って、渡辺さんのステージセットの変更などで、ただでさえシビアなスケジュールが押し始める・・・
当初の予定では、5時半から6時半まで渡辺さんと宗次郎さんのリハ、6時半から7時10分まで僕らのリハだったのだが、
渡辺さんのリハが始まったのが6時過ぎ・・・宗次郎さんのリハが終わったのが7時少し前。
8時開演で、7時半には開場しなければならない・・20分程しか僕らのリハは出来ないことになってしまった・・
緊張感のある中、各楽器の音チェッックが始まる。
パーカッションの大石君
ギターの永島さん。
チェロのAyako
僕。
2500名キャパのこのホールは、音も良く、弾いていてとても気持ちが良い。
音チェックも終わり、では曲を、と言う時に、次なる試練が待ち構えていた・・・
「Our Distant Cousins」を演奏し始めたとたん・・ 音がでてない!!
原因究明にスタッフが走り回る・・
どうやらデジタルのミキサー卓から、DAコンバーターに送る同軸ケーブルが、誰かが足でも引っ掛けたのか、抜けてしまい、
それもコネクターが抜けたのではなく、コネクターからケーブルが抜けてむき出しになってしまったようで、復旧に時間がかかると言う・・
結果、僕らはリハ無し!(せめて音チェックだけでも出来て良かった・・)
一部が終わり、二部が僕らのステージだったから、その間の休憩で、リハをやったらどうか、という提案も受けたが、
やはりお客様の前でリハをするのは嫌だったので、お断りする。
高橋君に来てもらっていて本当によかった・・ なんと心強かったことか・・
楽屋に戻り、客入れ開始・・
いつものように、本番前の軽食にお寿司がでる。
最近の韓国お寿司はレベルが上がったなあ・・
そこそこ美味しい!
ちょっと前までは、わさびは真っ青だったのだ・・
コンサートは渡辺さんの演奏で幕をあけた・・
信頼できる仲間が居れば、上手くゆく。
ピリピリした緊張感が、AYAKOさんの写真からうかがえますね。
日本人であれば、準備不足で無理と判断することも、韓国の方はパワーで乗り切るのでしょうか?
ツルさんが演奏されているであろう時間帯に、日本のファンはドキドキしながら、成功を祈っていました。
ご自身からの痛みのSOSは、一度きり、ごまかして、騙せたからといって、それは治ったわけではありません。
TVコマーシャルでも、東洋医学的に体の節目の年齢といわれてますよね。
人間ドックなんてどうでしょう!
韓国の方は、パワーで乗り切ると言うのではなく、
最初っから当たり前のこととして、こなして行くようです。
人間ドックではないけれど、この夏にいろいろと予定しています(笑)