ツルスタジオに来たことのある方は、スタジオの壁面を飾る、たくさんの絵や写真をご覧になったことがあるだろう。
音楽はもちろん好きだが、それ以上に、絵や写真、映像が僕は好きだ。
だから、ライブやコンサートに行くよりも、美術館に行っている時間の方が遥かに多い。
特に好きな絵や、写真は、その中に別な世界が存在していて、そこに入ってゆくことが出来る作品だ。
空想と、現実の境目が曖昧になり、どちらが現実か分からなくなる、
あるいはどちらが現実でも不思議でなくなる、そんな感覚を与えてくれる。
母が亡くなった時に、家に現金としてあったお金を、生活費とかで使ってしまうのが嫌で、ちょうど同じぐらいの額だった、
このリトグラフを、そのお金で買った。
大好きなロシアの映像作家、ユーリ・ノルシュタイン氏の「話の話」のワンシーンだ。
特に好きなシーンで、バックで流れるバッハの平均律は、僕の考える映像音楽のベスト3に入る。
悲しみを通り越した、静謐なる切なさは、至高の感情表現だと思う。
この絵に写り込む、ピアノを始めとするスタジオの風景も好きだ。
「For Your Tears」のジャケットの中にも、そんな写り込みの写真を使っている。
ユーリ・ノルシュタイン氏は、親日家でもあり、良く日本にやって来る。
最初に来日した頃、お会いする機会に恵まれ、「話の話」のLDを持ってゆき、サインをしていただいた。
もう13年前になるんだなあ・・・
雰囲気が、こちらにも伝わってきます。暖かさ
つながりで、また興味があればどうぞ・・・。
NHK総合 世界ふれあい街歩き ブータン
12月9日(金)午後10時
普通の展示スペースとは違い、その中に座って絵を見ていると、まさに入ってゆけそうな、そんな空間を・・
私は絵画についてあまり知識はありませんが、絵を描くことや見ることは好きです。ツルさんのブログでは色んなものを見ることができて、来る度ワクワクします。
「話の話」は本当に素敵な作品で、吉祥寺のバウスシアターでこの作品を見た時の衝撃は、今でも忘れる事が出来ません。
一人で見に行ったのだけれど、誰かにこの感動を伝えたくて伝えたくて・・
でも、誰が分かってくれるだろう・・
と思い、誰にも教えずに、一人で二日続けて見に行きました・・
ノルシュタインさんとは、その後幾度かお会いする事が出来、僕のCDも何枚か差し上げたのですが・・
あまり興味を持ってもらえなかったようで、なかなか顔を覚えていただけませんでした(笑)