大学探訪(15)津田塾大学

2006-10-31 23:01:48 | 雑事
あっ、というまに十月も終わり、明日からは十一月です。早いですねえ。年々月日が経つのが早くなることについて、こんな説を聞いた事があります。十歳の子どもにとって一年という期間は人生の十分の一にあたります。いっぽう、五十歳の大人にとって一年は人生の五十分の一にしかすぎません。四十年、歳を重ねると一年は体感速度としては五分の一になってしまうというものです。

なんか理屈っぽいですが、よくよく考えてみて、なるほどなあと筆者は思ってしまいました。

前置きはさておき、大学探訪は津田塾大学です。東京は小平市にあります。女子大です。こじんまりとして、のんびりともしていて、いいキャンパスだなあと思います。

ワンポイントチェック: キャンパス内に平屋のアパートのような建物があるのですが、多分寮だと思います。さすが女子大、東京で一人暮らしをさせるのが不安な親御さんには、安心の設備だと思います。

わんずほうむさんライブ!!

2006-10-30 23:33:51 | 音楽
今日、接待してきました。アメリカ人のお客さん。容易じゃないです。社長と一緒だったので、どうにもならないという事はなかったのですが、言っている事は文脈などから分かっても、言葉が出てきません。参りましたね。仕事以外の共通点でもあれば打ち解けたりもするのでしょうが、お酒も煙草もやらず、好きな音楽はクラシック。いやはや。

えい、凹んでくるので昨日の楽しいライブの話を。わんずほうむさんでのガールズフェスティバル、女の子ミュージシャン大会。一観客として存分に楽しく聴いてきました。各グループ多彩でした。弾き語りから、ベースが入ったり、キーボードが入ったり、パーカッションが入ったり、フルバンドだったり。しかも、それぞれを率いるのはパワフルで個性的でカッコいい女性ボーカル。

素晴らしいです。音楽っていいですねえ。自分もガンガン音楽やりたくなりました。そのためには働かねば。嫌な事でもやらねば。だったらアメリカ人のお客さんも接待せねば。(一行目へ戻る)

定例飲み会

2006-10-28 17:51:58 | 雑事
今日は群馬の倉庫で軽く仕事して、それからサックスの練習をしていました。ニガーさん参加曲の練習、重兵衛さんと一緒にやる予定の曲のアレンジ、それからバンド(ダイナマイト)の新曲テープ入手したのでそれの耳コピといった感じです。

来週、アメリカ人のお客さんが来るので、ひさびさに英会話に行こうと思っていたのですが、予約の電話を入れたら一杯とのこと。英語、音楽と同じでしばらく接していないと耳がなかなか慣れないんですよね。不安です。

これから大泉の飲み屋さんで、昔の仲間と飲み会です。楽しみです。飲んだくれてきます。

『黄金の腕』

2006-10-27 23:58:28 | 書籍
『麻雀放浪記』で有名な阿佐田哲也の短編小説集です。角川文庫、1988年。学生時代、友達に借りて『麻雀放浪記』は読んでいて、カッコいいなあなんて思ったりもしたのですが、その後は阿佐田哲也の本、読んではいませんでした。

それがどういう訳か、ここのところ麻雀小説が気にかかって仕方なく、薄手のこの本買ってみた訳です。堅気になりつつあったり、麻雀作家として名が売れ始めた頃の物語ですが、「未完成大三元」では勝負師としての哲学が語られていたり、「国士無双のあがりかた」では雀卓を囲んでの変則打ち手に対する理論的な戦略が展開されたりと楽しませてくれます。

さらに学生時代は単なるカッコ良さの背景としか感じられなかった、戦後直後の闇商いの人々や、ばくち打ち、さらには傷痍軍人や、筋者のにいさん、そういった登場人物が確実なリアリティとともに迫って感じられます。

『麻雀放浪記』もう一度読みたくなりました。買ってきますね。戦後からの芸能、歌謡について語った色川武大名義のエッセイ集もあったんで、それも読んでみたいです。ちなみに阿佐田哲也はペンネーム、主に麻雀小説で使われます。色川武大は本名で純文学系の作品で使われています。

ところで、この平文の中に麻雀牌がずらずら並ぶ文体って、よく考えたらすごいですよね。タロットを使ったイタロ・カルヴィーノも真っ青って気がします。

「不惑だというその年頃までどこでどういう生き方をしてきたのかもよくわからない。多分、まとまったことは何ひとつせずに、ただうだうだといいかげんなその日暮らしをしていたのであろう。」「私も当時半グレで街をのたくっており…」どうも、自分の好きな小説の登場人物はこんなんばかりです。考えてみれば、好きな音楽、ビバップの連中だって戦争にも行かず、酒とヘロインでふにゃふにゃになりながら、仲間内のセッションにうつつを抜かしていた阿呆ばかりですね。

書くことについての最近の状況、あるいは予告編

2006-10-26 22:18:40 | 雑事
気がつくと日がずいぶん短くなりましたね。今日は八王子の方へ行ってきたのですが、落葉と紅葉が目立ってきました。秋も本格的、そろそろ冬の気配が感じられます。なんだか物悲しいですね。

サックスについてのよもやま話シリーズ(歴史編、実践編)。変わりつつあるものシリーズ: 文章の縦書きと横書き。なくなって寂しいものシリーズ: 映画、音楽の無理矢理な邦題。書きたいネタはたくさんあるのですが、なんとなくまとまった文章が書けません。分厚い本に引っ掛かっていて書評も書けてませんし。

初めと終わりを考えて、文章を構築してくのはやはりパワーが要ります。ぼちぼち行きますね。



大学探訪(14)大東文化大学

2006-10-25 22:52:05 | 雑事
寒いです。そろそろコタツを出そうかと筆者は考えています。十代の頃は、暑さには弱くても寒さにはめっぽう強かったのですが、この頃は寒さがとても骨身に滲みます。みなさんはいつ頃コタツ出していますか?

さて大学探訪は大東文化大学です。板橋キャンパスはこじんまりとはしていますが、最近の新築や増築で、とてもきれいに生まれ変わりました。文学部に書道学科があったりするのもユニークですね。

ワンポイントチェック: 国際関係学部ほかは埼玉県の東松山にキャンパスがあります。熊谷には立正大学のキャンパスもありますし、あそこらへんは結構大学ありますね。

大学探訪(13)国際基督教大学

2006-10-24 23:06:30 | 雑事
一気に気温が下がりました。冷たい雨も降り続いていますね。明日も寒いようです。みなさま体調崩さぬよう、どうぞ無理はせず、栄養ある食事と充分な睡眠を。

さてさて、大学探訪はキング・オブ・キリスト教系大学、国際基督教大学(ICU)です。教派を超えたキリスト者の尽力と多くの非キリスト教者の募金によって設立されたICUは、かなり特色ある教育プログラムによって構成されています。最も注力されているのは英語教育です。講義の三分の一は英語で講義されているといいますから、生半可な駅前留学英語ではとても歯は立たないでしょう(少なくとも筆者は歯が立ちません)。

ほかにもリベラルアーツが重要な指針とされており、これは細かな学部学科に分かれた専門教育よりも、全人的総合的な教養教育を中心にカリキュラムが組まれることを意味しています。キリスト教の教義に即した人格者を養成することが目的の伝統的な手法ですが、専門バカが多いと言われる昨今の科学界ではユニークな試みとも言えます。

ワンポイントチェック: 群馬県民に馴染みの深い中島飛行機(富士重工/スバル)三鷹研究所の跡地にキャンパスがあります。実際、隣は今も富士重工の工場です。関係者の方がいらしたら、行ったことあるかもしれませんね。大学正門入っての直線道路は桜並木の名所としても知られています。

お客さんの年度末予算の獲得(受注)に向けて、営業としての仕事、最も重要な時期に差しかかってまいりました。とても残念ですが水曜のお座敷ライブは今回は行けそうもありません。楽しみな日曜わんずほうむでのライブも、月曜東京に行かねばならぬため、行けることは行けますがお酒が飲めません。

仕方ないです。本業やらねば、音楽やれず、音楽やりたきゃ仕事しろ。仕事が苦しくなった時の筆者のまじないです。

ライブ報告、みなさんへのお礼

2006-10-23 21:07:44 | 音楽
昨日は朝から晩まで音楽ざんまいでした。今日は充実した心地よい疲労感に包まれています。

まずは昼の部、高崎の屋外イベントでニガーリップスさんに加わって二曲やりました。リハではリラックスしていい音出せたので、それを百点だとすると、本番レースは入れ込みすぎで七十点でしょうか。でもとっても楽しめました。次回は、そがーくんの唄や、ひしくんのフレーズ聴きながら、あんちゃんといまさんのリズムにきちんと乗れると思います。ぜひぜひ、また呼んでくださいね。今度は打ち上げまで行って、みんなとわいわい飲めるようにします。楽しみにしてます。

歌弦さんとても良かったですねえ。さゆりちゃんの歌、やっぱいいです。ずっと聴いていたくなります。ストレイさんも、残念ながら中途で自分抜けてしまいましたが、とても楽しいステージでした。ノーケンさん、ウッチーさんありがとうございました。菊丸くん、エアギター見たかった!それが唯一の心残りです。せんせい、浮夢時さん、なんと言うか、運命に翻弄される悲劇のカップルのような状況になりつつありますね(笑)。次回は日時そちらの掲示板に書き込みますね。

そして夜の部、足利アメリカンパイさんでのライブ。こちらも幾人かの方に加わらせていただきました。まずは、ミックさん、ところが、自分のソプラノの音が聞こえなくて焦りました。あわてて、マイクで拾ってモニターに返してもらうようにしましたが、出来が悪くて本当にすいませんでした。ぜひ次回もよろしくお願いします。重兵衛さん、昼間の歌弦さんに共通するもの自分は感じます。昭和の味です。そんなの大好きです。「夜霧よ今夜もありがとう」ぶふぉーなサックス必ずやりましょう。空見さん、とても楽しいライブでした。しゃべり面白かったですよ。でも、複雑で難しいこと早いテンポで軽々やってしまうんですから、サックスついていくのが精一杯です。すごいです。そしてイカさん、味ですよねえ。しかも即席バンドその場で作り上げ、さらにはライブ後はドラマーとしてもバンドを成立させてしまいました。まるでアメリカンパイのアート・ブレイキーといった風情でしたよ。

ほかアメパイライブの出演者の方々、多彩で素晴らしい音楽ありがとうございました。

そして最後にライブへと足を運んでくださった音楽を愛するお客様へ、たくさんの感謝を。

大学探訪(番外編)廊下のできごと

2006-10-22 00:12:58 | 雑事
外回りで、ある国立大学の研究棟を巡っていた。とても古い建物。まだ午後の陽の高い時間だというのに、そして外は快晴だというのに、廊下は暗く、欧州中世を思わせる古色蒼然とした内装を、かすかな丸窓からの光と、それを補う白熱灯の橙の光がぼんやりと照らしていた。

木造。長い間の汚れとワックスで黒光りする床、漆喰で塗り固められた壁は白いはずだがそれを微塵も感じさせない沈んだ灰褐色、天井はゆったりと曲線を帯びながら左右の壁をつないで突き当たりまで伸びている。廊下の左右には、とても大仰な高さ二メートルはあろうかというドアが幾つも並んでいる。何故か真鍮製のドアノブがやけに目についた。

エレベーターなどという便利なものは備え付けられておらず、えっちらおっちら山ほどのパンフを抱えて階段を上がる。すると賛美歌が聞こえてきた。くぐもった音、両側に並んだ部屋のどこかから聞こえてくる。階全体に響くけっこうな音量だった。それはあまりにも全体の雰囲気に釣り合っていて、あまりにも釣り合いすぎて戦慄的だった。

呆然と、キリスト教系大学ではないはずだなんて思っていると、突然廊下の突き当たりのドアが開き、と同時に賛美歌はくぐもりを脱して澄んで鳴り響いた。音の出所はその部屋だったのだ。圧倒的な賛美歌を背景に、一人の男が音もなく部屋から出てきた。初老の男、いや研究室にいるということは教授のはずだ、彼はぼんやりと立ち止まっているぼくにまっすぐに近づいてきた。

小柄な男は、うねった髪はざんばらに、しわの目立つシャツを着て、ぼくの目をまっすぐに見ながら近づいてきた。無表情。つと目の前に立ち止まると彼は、とても場違いな言葉を発した。

「行ってらっしゃい」

そして、袖が触れんばかりの近さでぼくの横を通り過ぎると、行ってしまった。子どもの頃、近所の精神病院のグラウンドに潜り込んで野球をしていた。気がつくと、パジャマ姿の男がダッグアウトのあたりに突っ立っていた。面白がってぼくらは彼に話しかけたことがあった。いや、正確には囃したてたというべきか。

あんな空気だった。”狂気”の空気。ぼくはどこに行かねばならないのだろう。瞬間ダンテの世界に引き込まれた。ぼくが行かねばならぬのは煉獄か地獄か。

この前あった話です。

バンド練習(「ダイナマイト~」の方)

2006-10-21 02:16:35 | 音楽
東京国立市で仕事をやって帰社、「お疲れ様!」の一言を残し、さっさと定時で会社を抜けて、群馬県太田市へ向かいます。電車、車と乗り継いで三時間の長旅、やっとスタジオにたどり着けました。

どうやらバンドにトランぺッター入ることほぼ決定です。今までトランペットを吹いていたリーダーはアルトサックスへ転向とのこと。そんな訳で、トランペット吹きに音を教え(移調楽器、音はキーBフラットで共通)、リーダーにサックスの奏法を教え、ということになってしまいました。

実はサックスきちんと教えてもらえたことがないので、教え方がよく分かりません。でも、人に教えることで自分が何をやっているか良く分かる、理解が深まるって言いますよね。いい機会なので、この十年振り返る意味でもそちらに注力しようと思っています。

それに三管あれば、これはもう充分ホーンアレンジできますよね。二管だとどうしてもユニゾン中心になってしまいますが、三管あればトップとボトムがユニゾンで、内声がハモリで自由に動くとか、ボトムとミドルで支えて高域が浮遊感を持って第二メロ奏でるとか、なんでもありです。そこまでまとまれるまで時間はかかるかもしれませんが、なあに死ぬまでやるつもりですから、まだまだ時間はあります。

面白くなってきました。それになにより日曜のイベントもあります。明日は部屋にこもって音と戯れまくるつもりです。ニガーさんの方時間変更あるようです。昨日のコメント欄をご参照ください。

とにかく今日は、明日あさってに備えて寝ますね。

ライブ告知!!

2006-10-19 23:03:40 | 音楽
今日は久々に仕事で良く歩きました。最近、なまけ癖がついて、なんやらかんやら理由を考えては車で営業していましたが、たまには歩くのもいいですね。足腰にきていますが、仕事したなあって感じがしています。

ライブ告知です。今週日曜日(十月二十二日)です、昼間は高崎でニガーリップスさんのライブにゲストで二曲入ります。vo/gt, gt, bs, ds のフルバンド、かなりブルース色の濃いロックバンドです。とっても格好いい、念願叶ってって感じでの出演です。テナーで行きます。

10月22日(SUN)高崎ロックンロールサミットin野外
群馬音楽センター前広場 開催時間:11時00分~16時 無料 司会AKKA
出演順
☆エレクトリックファン ☆Cメアリー&15 ☆ニガーリップス ☆ラバーソウル ☆鯉丼 ☆トム ☆リュードマン ☆歌弦☆AKKA ☆華咲 ☆ザ・タコライス ☆ストレイ★ボーイズ ☆ミルクティース
歌弦の出番は1時半前後かと思います。ニガーの出番は11半前後です。今回はニガーに特別マル秘ゲストありです!!

夜になったら足利に移動します。アメリカンパイでいつもの皆さんと音楽。いろんな人の音楽が聴けて、とても興味深いです。ミックさんとイカさんに数曲ずつ参加の予定です。こちらはソプラノ考えています。

10月22日(日曜)足利アメリカンパイ アコースティックナイト
出演者(順番未定、敬称略)
・空見・じーこ・重兵衛・エビ・エビとイカ・足利みちろう・ミック林  他
お座敷ライブでおなじみの、よっしーがサックス持って遊びに来ます。からんでもらいましょう♪
場所 足利市通3 織物会館地下1階(旧国道50号沿い足利フレッセ西側) TEL 0284-22-2373

昼と夜、がんばります。どこまでクオリテイーを保ったまま楽しめるか、そして楽しませることができるか、挑戦です。アレンジ考えています。共演の方に寄り添いながら、邪魔にならず、でもプラスアルファな伴奏を目指すつもりです。皆さん、よろしくお願いします。

大学探訪(12)専修大学

2006-10-18 23:02:17 | 雑事
すっかり秋の装い、紅葉前線も南下を続けています。もみじ狩りのご予定はおありですか? 気候も良く、食べ物も美味しい季節、のんびりとした時間を過ごしたいものですね。

さて、筆者の営業先である大学さんを紹介するコーナー、本日は専修大学の生田キャンパスです。所在地は神奈川県川崎市、二〇〇九年の創立百三十年を控え、ただでさえ巨大なキャンパスに新研究棟を新築中です。高台にあって、屋上/連絡通路からは付近を一望できます。

ワンポイントチェック:いとこが法学部に入学し、現在生田キャンパスに通っています(意味ないワンポイントチェックですね)。

昨日は珍しく埼玉県で飲んでおりました。そんなに飲んではいないのですが、なんとなく今日は一日ぼやーっとしていました。そんな頭を奮い立たせ、商談です。一千万円近い案件です。手応えはあったような、なかったような。このぐらいの額になると、どんなにその額に見合う価値あるものでも要はタイミングなんですよねえ。一本釣りみたいなもので、気長にその時が来るのを待つしかないようです。

『アジア主義を問いなおす』

2006-10-16 23:56:32 | 書籍
井上寿一著、2006年、ちくま新書。著者は日本外交史を専門とする研究者です。

中国、北朝鮮、韓国、さらに台湾をめぐる東アジア情勢は、最近特に緊迫感を増しています。北朝鮮の核開発、中国/韓国の反日感情の高揚。それは先の大戦の帰結なのか。またアメリカとの親密とも従属とも取れる関係も先の大戦の結果なのか。

著者はそれに否を唱えます。一九三〇年代日本、そこには盧溝橋事件、満州事変など中国現地軍の暴走に悩みながらも、中国の自立を認めアジアの共存共栄を目指す"東亜新秩序"を唱える昭和研究会の人々がいました。彼らは近衛内閣のブレーンでもありましたから、その理念は砂上の楼閣などではなく、充分な実現可能性をもっていました。

そこではアメリカ、イギリスもアジア圏外よりの外貨獲得手段ための貿易相手として、友好的な関係が指向されていました。

しかし、軍部の暴走あるいは、諸外国の誤解を招く外務省の失言などによって、東亜新秩序を目指す彼らはのっぴきならないジレンマに追い込まれていきます。やがて、"東亜新秩序"は"大東亜共栄圏"という侵略主義的かつ無計画な領土拡大路線に飲み込まれます。結果は、太平洋戦争の結果が示すとおりです。

著者は現代の状況は、東亜新秩序を目指した一九三〇年代の状況と酷似していると指摘します。アメリカをも包含した形でのアジア主義は可能か、いずれにしろ今の状況は突破しなければならない課題です。日本はイニシアチブを取れるでしょうか。

『鷲の翼の下で 占領下日本1945-47』

2006-10-15 22:43:18 | 書籍
J・C・ペリー著、國本義郎訳、1982年、筑摩書房。日本は先の戦争に破れ、アメリカの占領下にあった時期がありました。それは一九四五年から一九五一年のサンフランシスコ講和条約まで七年間もの長きに渡りますが、おおまかに言えば朝鮮戦争勃発などのあった後半部分と、ニューディーラーら革新的な精神に乗っ取った占領改革の行われた前半部分に分けられます。その前半部分について、アメリカ側から眺めた略史が本書です。

占領軍として日本を訪れたマッカーサーを頂点としたアメリカ軍と、それに対する日本の民衆。アメリカから見れば神風特攻玉砕の国、日本から見れば鬼畜米英の片棒担ぐ国、日米双方の上層部はとんでもない混乱を予測していましたが、実際はとても穏やかなものだったようです。

しかしながら政策的には、占領軍はニューディール政策というある意味左翼的な理想主義に燃えて、日本を改革していきます。まずは戦争犯罪者の逮捕と裁判、それに準ずる公職追放令、そして報道機関に対する徹底的な検閲の実施。

加えて、農地解放、婦人解放、経済改革(労働、税制、金融)、教育改革、憲法改正といった局面まで日本は一新されます。ある意味は日本は、アメリカ革新勢力にとって壮大な実験場だったわけでもあります。

しかし当初アメリカの知識人は、日本は急激に増大する人口によって破綻するとも思われていました。だが日本は驚異的な発展を果たします。結果、アメリカの戦略家に取って日本占領政策は、素晴らしい成功例となりました。ベトナム戦争が泥沼に陥った時、イラク占領が行き詰まった時、あちらのインテリの間では日本占領をふり返る動きが現れるようです。

一方日本ではここにきて、憲法改正、教育制度の見直し、極東裁判をめぐる議論など、かつてのアメリカによる政策を見直そうという動きが出ています。

近現代史を扱うことが多い古書店としては重要な飯のタネです。いっぽうでアメリカ由来の音楽に夢中にもなっています。近くて遠くて、よく分からない国、アメリカ。月末、アメリカから会社にお客さんが来ることが決定しました。なにはともあれ、サボり気味の英会話やらねばです。飯のタネなんです。

学会、そしてライブ告知

2006-10-14 23:43:33 | 音楽
学会から、ようやく群馬に帰ってきました。国分寺から館林って、どうやって帰って来るのが一番早いんでしょうね。下で外環大泉ICまで辿り着いて、そこから東北道経由で来ましたが、もっと早いルートがあるような気がしてなりません。

実家に帰ってきて、ニガーリップスさんの音源やっと手に入れました。あんちゃんありがとうございます。あらためて後ほどメールしますね。とにかくカッコいい!!、ループで聴いています。

いい感じです。うちのバンド、ギターはパンク大好き、ドラムは二十代前半のやんちゃ盛りってこともあって、それはそれでとても個性的で大好きなのですが、このんちゃんちゃ感はなかなか出ないんですよねえ。

明日はサックス吹きながら、いろいろ考えてみます。で、ライブ告知。マル秘ゲスト扱いなんで、こっそりと。内緒ですよ。公然の秘密で。安部公房みたいですけど。

10月22日(SUN)高崎ロックンロールサミットin野外
群馬音楽センター前広場 開催時間:11時00分~16時 無料 司会AKKA

出演順
☆エレクトリックファン ☆Cメアリー&15 ☆ニガーリップス ☆ラバーソウル ☆鯉丼 ☆トム ☆リュードマン ☆歌弦☆AKKA ☆華咲 ☆ザ・タコライス ☆ストレイ★ボーイズ ☆ミルクティース

歌弦の出番は1時半前後かと思います。ニガーの出番は11半前後です。今回はニガーに特別マル秘ゲストありです!!