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ウラのウラのウラ

2008年05月18日 10時32分00秒 | 政治
四川大地震の中国政府会見で非常に興味深いシーンが放送された。色々な番組で取り上げられているので目にした方も多いかもしれない。
それは中国マスコミの記者が、会見する政府役人に、
「倒壊した小学校は多数あるが、政府の建物が倒壊したとは聞いていない。どうなっているの?」と質問するシーン。

「あの中国で!?」と驚いた方も多いかも。
ただ「あの中国」だから深読みしてみる。
このシーンが海外(日本等)で見られるのは何故か?
中国政府が見せたくないシーンであれば、恐らく見られなかっただろう。災害の混乱で情報規制もままならないという見方もあるだろうが、そんな甘い国とは思えない。
あれは「あえて見せた」のではないだろうか?
外国では「中国には言論の自由がない」などと批判しているが、このようにマスコミは政府を追及しているし、健全に機能してますよ――と。
しかもチベット問題等と異なり、原因は地震だ。不可抗力の面が大きい。
あのシーンだけを見て「中国のマスコミも意外とやる」とは決して言えない。

しかし、さらに深く考える。
ソ連が崩壊したのは決して市民革命ではない。ゴルバチョフが実行したペレストロイカの結果だ。ゴルバチェフがこのような政策を実行したのは、そうでもしないと立ち行かなくなってしまったからだ。
結局、権力側が追い込まれて体制崩壊に繋がった。

そう考えると、今はまだ中国マスコミの政府追及もある意味では「ヤラセ」かもしれない。しかし、そんな「ヤラセ」を流さなければならないほど、中国が国際社会から追い込まれていると見ることもできる。
「瓢箪から駒が出る」の諺の如く、こういう部分から本当の言論の自由が徐々に生まれてくるかもしれない。そんな一縷の望みを持ちたい。

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