前大会王者イタリアを下して堂々とグループリーグを1位で勝ち上がったパラグアイと120分間0-0の試合をしたのだから、「日本はイタリアよりも強かった」(笑)。
0-0となった背景には、GK川島の神懸かり的なファインセーブと連携の取れたDF陣の必死の守備があった。特に前半26分~28分と延長前半5分~10分はパラグアイに点が入っておかしくない状況で、まるで神風でも吹いたかのようにパラグアイの蹴ったボールは、なぜか日本のゴールに入らなかった。大会前に日本DFがクリアしようとしたボールが次々と日本ゴールに吸い込まれていったのとは正反対だった(笑)。
120分をスコアレスドローで乗り切った時に、「あるいは今日は勝てるかも」と考えたのは、この試合に限らず今大会に見せたGK川島の数々のファインセーブ。今大会は本田と並び日本のラッキーボーイ的存在となった川島のツキがあれば、あるいはとんでもない番狂わせを生むかもしれないと感じた。
……だが、現実はそれほど甘くなかった。
W杯開幕前、本ブログは何度も岡田監督を批判してきた。
この監督ではベスト4どころか、グループリーグで1勝もできないと書いた。
その予想は大きく裏切られた。
でも反省はしない。
強化試合4連敗の時に「岡田ジャパンがんがれ!」とエールを送ってた日本人がどれくらいいただろう。
マスコミさえも
この酷評だった。
今回の日本の好成績は、これが原因かなとも思う。
マスコミやサポーターたちが一丸となって岡田監督をバッシング続けた結果だ。
岡田監督の大会采配は大胆だった。
5月時点で日本のゴールを守るのが川島と予想した人がどれだけいたか?
大部分は楢崎だろう。それが「常識」だ。
同じく本田の1トップCF起用を予想した人がいたか?
ほとんどいないはずだ。
岡田監督がこれだけ自分の構想通りに自由な采配を振るえたのは、日本中が彼に期待しなかったからではないか?
もしも国民が揃って「岡田さん、がんばってください。私たちは必ずベスト4になれると期待しています」という空気ならば、GKは国際試合経験豊富な楢崎だったかもしれないし、ポジション通りの慣れた選手でシステムを組んだかもしれない。
そんな世論に左右されるか?――と反論されそうか?
人間って、そんなもんじゃないですか?
政治家を見よ。世論で右に左にブレまくっている。
仮に本ブログのコメント欄に「上様のブログは世の中で一番おもしろいと思います。これからも、これまで通り、楽しい記事を書き続けてください」なんてコメントが30もついたら、本ブログは過去記事を踏襲しただけのおもしろくもなんともないブログに堕ちそうだ。人間とは、そんなものだ。
今大会の岡田ジャパンの大活躍は、「岡田やめろ」のサポーターの大合唱の賜物かもしれない(笑)。
最高の感動をありがとう!