時代のウェブログ

イマを見つめて
提言します

政治家と表現力

2007年01月31日 16時07分00秒 | 政治
柳沢厚労大臣の問題発言を取り上げ、「政治家に表現力は不可欠」と指摘した。

それを顕著に表わしているのは、東京都知事ではないだろうか?

現都知事は石原慎太郎氏が8年務めている。その前の4年間は先日、他界された故・青島幸男氏が務めていた。前者は芥川賞作家、後者は直木賞作家。つまり都知事は12年間も”物書き”が政務を執っているのである。(ついでにいえば、前長野県知事・田中康夫氏も芥川賞候補作家)

作家の商売道具は、第一に表現力だろう。例えば実際は10の事柄を表現力が乏しい人間は2か3しか伝えられない。しかし表現力が豊かだと10のことを20にも30にも見せかけて伝えられる(笑)。
選挙に強くて当然だ。

石原氏は問題発言の多い政治家として有名だ。しかし彼の問題発言は”暴言”であって”失言”ではない。これに対して問題発言があると謝罪して撤回する政治家は失言でしかない。

野球に例えれば、石原氏は最初からボール球を投げるつもりで外角高目にクソボールのつり球を投げて打者を空振りさせているのに対して、失言する政治家はストライクを狙って投げているのに外れてボールになってしまい、今回のようなデッドボールになってしまう。

まともなストライクが投げられないノーコンピッチャーは、やはりファームに落ちて、再調整してもらうしかない。


柳沢発言は完全アウトだね

2007年01月31日 06時02分00秒 | 政治
柳沢厚労大臣の「女は産む機械」発言が集中砲火を浴びている。本人は「女性を差別する意図は全くない」と弁明しているようだが、女性差別にしか聞こえない以上、完全にアウトだろう。
発言全体を通じて真意を理解してほしい――なんてことは、まったく問題と関係ない。不適切な表現を安直に用いる時点で、政治家として失格なのだ。

話を解り易くするために、あえて酷い例えを用いるが、
「バリア・フリーを推進しよう」というのは立派な考えだが、それを言い表すために、
「片輪でも住み良い社会を作ろう」
と言えば、完全な差別発言でアウトだよ。


人間には様々なタイプがいる。中には考え方は立派だが、口下手で、真意を正しく説明できないタイプの人間もいる。しかし、そういう人間は政治家になる資格はない。

なぜならば、政治家とは国民の代理人として政治を行う職業だ。全権委任の権力者ではなく、代理の為政者でしかない。当然、権力を委託した国民に対して、正確に説明する責任を負う。だから的確な説明能力がないのであれば、それは政治家の資質に欠けるといわれても仕方ない。それでも国のために尽くしたいという殊勝な心掛けがあるのなら、政治家の秘書とか内勤の公務員などになればいい。

適切に表現する能力がない人間は、政治家にはなれない。


東國原英夫知事、評判上々

2007年01月29日 12時26分00秒 | 社会・経済
そのまんま東知事、もとい東國原英夫知事の評判が上々だ。
鳥インフルエンザの安全宣言や宮崎物産紹介などが、全国的なニュースで大きく取り上げられている。
もしも他の知事だったら、これほど報道されなかっただろうから、その点は東國原知事の”価値”は認めるべきだろう。ただし現時点では、あくまでも話題性と興味のみ、いわば杉村太蔵議員と同じ。今後、実績によって評価されるように一層の精進を望む。

東國原知事の好感度を上げてる要因のひとつは、宮崎弁で通している点も上げられるだろう。当初は選挙向けのパフォーマンスだったのだろうが、そのまんま任期中ずっと通してもらいたい。初心忘るるべからず。逆に言えば、東國原知事が標準語を使い始めたらイエローランプかも?

話は変わるが(いつものことだが)、仲間内で「女の子が使って可愛いと感じる方言」について話すと、決まって上位に出てくるのが、博多弁の「よかろうもん」。
別にアンテナ・ブログだから福岡ヨイショじゃなく、純粋なデータです(ウチは『あるある――』とは違いますんでww)。
もしも今後、福岡のお嬢さんが東京へ出て行って、「いいな」と思う男子がいたら「よかろうもん」攻撃すれば、意外と落とせるかもww


パロマに家宅捜索

2007年01月27日 18時17分00秒 | 社会・経済
パロマに家宅捜索が入った。
「今頃か」と感じるのが正直な実感だが、今日取材して明日報道するマスコミとは異なり、捜査というのはひとつひとつ綿密に裏づけを取っていかなければならない作業だから、時間が掛かるのはやむを得ないだろう。

今は不二家の杜撰な経営・管理が次々と明るみに出て、不二家のほうがヒドイ会社に思えてしまうが、パロマは多数の死者まで出ているのだから比較にならない。

人間というのは、新しい刺激ほど、より強く感じる生き物だと思う。マスコミのスピードに流されると、衝撃を受けた過去の出来事も、日に日に関心が薄れてしまう。

別に野次馬根性だけで社会を見ている分には、関心が薄れても構わないのだが、将来は裁判員制度が始まる。

マスコミのスピードに流されると、いざ審理が始まったころには「ずいぶん古い事件だなあ」と感じ、ついなおざりにしてしまうことはないか?ちょっと真剣に考えてみなければならない問題だと感じる。


業界って意外と狭いものだが

2007年01月26日 12時05分00秒 | 政治
「世の中って狭いなあ」と感じることが、よくある。
知り合いから「とってもおもしろい友人がいるから、今度、紹介する」と言われて出向いてみると、やって来たのは十数年来の旧知の友人だったりして。
「えっ、二人とも、もう知り合いだったの?」
なんて驚かれて……。


アパ・グループの複数のホテルで耐震強度不足が判明したニュースは昨日、書いた。そのエントリーにTB頂いたブログのいくつかは、アパグループ代表の元谷外志雄氏が安倍晋三首相の後援会「安晋会」の副会長であることに触れ、今後の展開を興味深く注視されている。


かつてヒューザーの小嶋社長が被害住民への説明会で録られたテープを思い出す。「保証については、石原慎太郎や安倍晋三などにお願いしている」と言ってたような……。その当時、名が挙がっていた政治家といえば伊藤公介・元国土庁長官だった。
「石原に安倍!?」と驚いたが、結局、その後の進展は見られず、ウソばっかり付いてたオジャマモンのことだから、どうせ有名な大物政治家の名を利用しただけの大法螺だろうと片付けていた。

そこへ来て、イーホームズ・藤田東吾社長がアパグループを名指しで告発。そして強度不足の発覚。藤田社長といえば、かつてはヒューザーで小嶋社長と強度偽装の対処策を話し合ってた仲である。
オジャマモンの話も、まったくの大法螺ではないのか?
アパ・グループの名が上がったことで、そんな疑いさえ感じてくる。――点と線が繋がるか?

次の国会はモメるかな?
なんか期待薄だなぁ……。事務所費ひとつ取ってみても、民主党が、あれじゃねぇ……。
安倍内閣の支持率が下がり続けるのは確実だが、それに反比例して野党の支持率が上がる気配は無いしなぁ……。



耐震強度偽装問題再燃

2007年01月25日 17時26分00秒 | 社会・経済
耐震強度不足のホテルが、また公表された。今回、問題とされるのはテレビCMなどで馴染みのアパホテル・グループ。

京都市の調査に対して田村水落設計は、意図的に改竄したことを認めているという。やっぱり姉歯一人だけじゃなかったようだ。

耐震強度偽装ではないが、同じく”安さ”を売り物にしていたホテル・東横インでは定められた身障者用設備を無くすなどの不正改築が行われていましたね。
大幅な安さを売り物にするホテルは、そのぶん、どこかに皺寄せされてるのでは?と、疑いを持ってしまう……。


【補記】
26日の『朝ズバッ!』で、みのもんたが元谷芙美子社長の記者会見に触れ、「潔く立派な会見だった。不二家の経営陣に見せてやりたい」と強烈ヨイショ発言。
……おいおい、そこまで言っていいの?
まだ関与の度合もハッキリしてないのに。
もっとも、いつでも無責任な人ですから、関与が深く明るみになれば「オンナの涙に騙された」なんて言うんでしょうが。
あるいはアパグループとニッコクに深いお付き合いが有るのかも?と疑いたくなるような異常なヨイショぶりでした(汗)。


給食費未納総額22億円

2007年01月25日 12時01分00秒 | 社会・経済
学校給食費の未納額が、年間22億円とデータ公表されて話題となっている。

「モラルが低い」と批判すれば「NHK受信料を支払っていないお前が何を言う」と反撃されるか(笑)。
筆者はNHK分割民営化の持論に基づき、不視聴を続けて支払い拒否してますから。
となると、「給食不要」という持論に基づき給食費の支払いをしていない確信犯もいるかもしれないが、NHK受信料とは違って、話は複雑だ。

NHK受信料の場合は、払わないのは自分で見ないのも自分と同一人物である。しかし給食の場合は、払わないのは親なのに対して、食べるのは子供である。払わないから食べさせないというのは難しい。

そもそも、少子化が深刻化している現在、給食費も含め、教育費は無料にしちゃえば。もちろん税金から支出。
単純に金銭的な損得計算をすれば、子供はいない方が得。子供を作らなければ、一千万円以上、自分の為に使える金が増える(笑)。旅行も行けるし、クルマも買えるし、ブランド品も買える。
子供がいれば癒されるとか、持てば何よりの宝物と実感できるなんて「こころの価値」を、いくら説いても無駄だろう。
実際、ネグレクトも急増している。

この際、子育て費用は全部、国が持てばいい。もちろん税金で。消費税を5パーセントも引き上げれば、十分だろう。
子供のいない納税者には不公平? だったら子供を作りなさい。たくさん産めば産むほど、お得ですよ(笑)。
これで少子化問題も解決?……なワケない。


「できません」といえない世界

2007年01月23日 12時27分00秒 | マスコミ
『発掘!あるある大辞典2』のやらせ問題で、他局のキャスターが「なぜ、こんな事が起きたのかハッキリと究明するべきだ」なんて言ってるのを聞くと、おそらく視聴者向けのポーズだとは思うけど、もしも本気で言ってるんならテレビの世界を知らないんじゃないかと疑うww

聞くところによると『発掘!あるある大辞典2』は、競合企画持ち込みで制作されてたみたい。
どういうやり方かというと、まず関西テレビが、日本テレワークという会社に『発掘!あるある大辞典2』の番組制作を発注するわけ。日本テレワークというのは、大手の制作会社なの。
受注した日本テレワークは、複数の小さな制作会社に、
「『あるある――』に相応しい企画があれば、応募するように」と声を掛ける。

お笑いバラエティー番組なんかはテレビ局から制作会社が受注すると、その会社が制作するんだけど、情報番組なんかは、こういう企画募集をすることが、よくある。なぜかというと、「ネタ切れ」になっちゃうから。
1社でやるにはネタが続かなくて苦しいわけ。だから、小さな制作会社から企画(ネタ)を出させて、おもしろかったらそこへ発注する。

日本テレワークは関西テレビから制作費を受け取る訳だけど、テレワークから話を持ち込まれた会社は、企画を出して通った時に、初めて仕事としてギャラが入る。
こうなると、かなり”無理”が生じてくるケースがある。
「この企画、裏付けがイマイチだけど、仕事を取れたら儲け物だから、出してみよう」とかね(笑)。

企画が通っちゃったら、その番組を作らなければならなくなる。
「おもしろいと思ったけど、詳細に調べてみたら、裏付けが取れませんでした」なんて事を言えないわけ。そんな事を言ったら、次から仕事ができなくなる。
「資料が見つからなければ、自分で資料を作ってでも」みたいな感じになるわけ。今回も、その類だね。
結局、「できません」とは言えない社会なのだよ。


――この仕組み、どこかの社会と似てると思いません?
そう。ゼネコンと同じ。

談合で、いや、入札で大手ゼネコンがプロジェクトを落札する。ゼネコンは、その仕事を大手の建設会社(子受け)に発注する。受注した建設会社は、さらに小さな建設会社(孫受け)に仕事を出す。
欠陥建築なんかは、孫受けが出された条件では仕事を遂行できないために、ごまかしたりして起きる。今回の『あるある――』の捏造も、これと同じ構図だね。
もちろん、こういうシステムで番組を制作しているのはフジテレビだけじゃありません。全放送局で実施されています。


納豆ダイエットはやらせ

2007年01月21日 09時42分00秒 | マスコミ
関西テレビ(フジ系列)の『発掘!あるある大事典2』で紹介された「納豆ダイエット」で、データ捏造など、数々の”やらせ”が行われていたことが発覚した。

去年夏にはTBSで白いんげんダイエットなんて似た騒動もあったね。元々、こういう企画は信じてないから驚きもしない。「ぴーかん――」にしても「あるある――」にしてもバラエティー番組だからね。
制作部署は報道局じゃなくて制作局(つまりは「めちゃイケ」と同類です)だし、局の社員はプロデュースするだけで、実際の番組制作は外部のディレクターや作家で作られてるのが多いから。
極端な話、バラエティー番組に真実を求めるってのは、松浦ゴリエが「アタシは女の子よ」と言うのに対して「お前はガレッジセールのゴリだろ? 虚偽を述べるな」と糾弾するようなもんだ(笑)。


ダイエット程度なら別に文句は言わないが(基本的に自己責任だと思うので)昨年の秋ごろに発表された子供たちへのアンケートで、「死んだ人は生き返るか?」という問い掛けに、約3割の子供が「生き返る」と答えたそうな(汗)。
これを取り上げたニュース番組で「まったく信じられない調査結果です」なんてキャスターがコメントしていたが、同じチャンネルで別の時間帯には『奇跡・死後の世界から生還』なんて企画を、さもドキュメンターみたいに放送してるし(笑)。物心つく前から、ああいうのを見ていれば「生き返った人も実際にいる」と信じ込んでもおかしくない。
テレビを一億総白痴化と批判したのは大宅壮一だったかな?

別に白痴が増えても構わないけど、白痴になりたくない人へのアドバイス。テレビなんて物は、信じるのではなく、話半分に楽しんで利用するツールです。


3歳男児、突き落とされる

2007年01月18日 06時03分00秒 | 社会・経済
大阪府八尾市で3歳男児が歩道橋から突き落とされる事件が起きた。
容疑者の41歳の男は、過去にも男児連れ回し等の事件を6回も起こしていたらしい。

昨年、川崎市のマンションから小学生が突き落とされて死亡する事件が有った。その時にも書いたことだが、もう一度書く。
人間には高い所から物を投げ落とすことに快感を覚える感情が潜んでいると感じる。四国かどっかの山では、山頂から土器を投げる遊びができる観光地があって好評らしい。
筆者の幼少時、実家に井戸が有った。落ちたら危ないと近付くことを禁止されていたが、こっそり近付いては小石を投げ入れて遊んだ。小石がヒューッと落ちていき、やがてポチャンと水音が聞こえてくるのが楽しくてたまらなかった。

高速道路などに掛かる歩道橋から、自転車やブロックなどを落とす大馬鹿者がいる。下手をすれば大事故になる。事故を起こさせたくてやる輩もいるだろうが、単純に物を投げ落とすことが愉快でやってる連中もいそうに思う。

タヒチ島で、子猫を崖から投げ落として殺していると書いた馬鹿な直木賞作家がいた。絞殺や撲殺せずに投げ落として殺すという行為には、この人間が同様の快感を覚えているのではないかと疑う。
日本でも野良猫などを橋から突き落として殺す非道者が時折あらわれる。
無機物よりも一歩進んだ感じで恐ろしい。小動物の次は人間か? そういえば長崎県で幼児を突き落とした未成年者の事件もあった。

色々と思い起こせば、人間などを突き落とす事件は少なくない。「むかしは無かった」というのは、むかしの人間がまともだったのではなく、高層建築などが少なかったからではないか?

マンションにしろ、歩道橋にしろ、そこから人間や物を投げ落とすという事態は想定して作られていないだろう。
しかし、そんな性善説に依って安心していて良いのか?
すべての歩道橋や高層建築物に落下防止ガードを作るのには莫大なコストが必要という反論もあろう。しかし日本ではBSE患者が一人も出て無いにも関わらず、莫大なコストがかかる全頭検査を実施している。そんな事をするくらいなら、実際に年間に数名の犠牲者が発生しているこういう事件への対応のほうが、より重要、急務ではないか?


ペコちゃんは、泣かない

2007年01月16日 06時32分29秒 | マスコミ
ペコちゃんが泣いているらしい。
初耳だ。
どっかの寺に、髪が伸びる不可思議な人形があるという話は聞いた記憶がある。
しかし涙を流すペコちゃん人形の話は聞いた事が無い(笑)。


「あなた馬鹿ですね。これは比喩です」なんて無粋な指摘をする読者は恐らく皆無でしょう(期待含)。
何故、このエントリーを書こうとしたか?

不二家が不祥事というニュースで、「ペコちゃんが泣いている」というフレーズを考案するのに、マスコミ関係者がどれだけの時間を費やしたか推察する。1時間、2時間と知恵を絞って捻り出した文句とは考えられない。10秒もかからず、いわば反射的に出てきたフレーズではないか?

少年犯罪で、動機が「人が死ぬところを見たかった」なんて語られると、識者は偉そうに「今の子供は現実とゲームやアニメの区別が付いていない」などと語る。
しかし現実と虚構の区別が付けられないメカニズムは、不二家不祥事から「ペコちゃんが泣いている」というフレーズを思い浮かべて、特に検証することも無く使用するのと類似面にある。
現実と虚構の区別が付けられないのは子供たちだけでなく、もはや社会全体に広がっている感がする。
単なる工業生産物であるペコちゃんは決して涙など流さない。


挫折できない人々

2007年01月14日 10時54分00秒 | 社会・経済
渋谷区の2つのバラバラ殺人事件で、興味深い話が出てきた。

まずは妹殺害事件。
弁護士の会見で「親は必ずしも歯科医になることを強要していなかった。むしろ三浪後は他学部の受験を勧めた」と発表。当ブログだけでなく、他のブログそしてマスコミも、この事件の背景に、奈良の医師宅放火殺人事件と共通する背景が感じられるという論調が強くなってきたために、先手を打って出した感じも受ける。
この親の申し出について、勇貴容疑者は「もう1年、歯学部を受験させてくれ」と自ら申し出たそうだ。歯学部受験断念――歯科医になることを諦めることは、勇貴容疑者にとっては人生の大きな挫折と感じたのであろう。報道によると歯学部に通う長男は外車に乗っていたらしい。そういう裕福な生活の道が閉ざされる決断と感じたのであろう。

いっぽうの夫殺害事件では、歌織容疑者が被害者である夫・祐輔さんのDVに悩んでいたという話が伝わっている。鼻(周辺?)の骨を折られたとか、DVシェルターに避難した時期もあったと伝えられる。こうした状況で、ワイドショーのコメンテイターあたりは「殺さないで離婚すればよかったのに」という感想を述べる人間が多い。しかし離婚は歌織容疑者にとっては、やはり大きな挫折と感じられたのではないか? 伝えられるところによれば、祐輔さんの12月支給予定だったボーナスの金額は約900万円だったそうだ。

共通して感じるのは、歯科医を断念するのも、エリートな夫と離婚するのも、被害者にとっては大きな挫折であり、現実問題として裕福な生活を手放す結果となる。そういう自分につらい結果を選択するよりは、相手を殺してしまったほうが辛くない――そんな決断だったのか?

もちろん、この2つの犯罪は容疑者に最大で第一の非が有るのは動かしようのない事実であるが、「挫折」がもたらす大きな生活の落差――厳しい格差社会の現実が背景に横たわっているように見える。
安倍首相は再チャレンジ社会を提唱しているが、一度の挫折で取り返しのつかない生活の変化が訪れて、それならば殺人を犯した方が「まだマシ」と考えてしまう人間が出てくるのが現実なのは、なんとも痛ましい気持ちにさせられる。


【追記】
週末からいくつかのテレビ局で、事件直後の三橋歌織容疑者の電話を録音したテープが流されている。放送しない某局の番組で「ウチにも話がありましたが、買いませんでした」と言うところを見ると、録音した人間が各テレビ局に持ち込んだのだろう。被害者の元いた会社の関係者で、夫婦共通の友人らしい。夫失踪(当時)の原因は歌織容疑者ではないかと疑いを持って録音したという。そう聞けば、被害者の身を案じて真相究明のために録音したとも考えられるが、テレビ局に売るという行為からは、金儲けも考えていたのではと邪推してしまう。『あれは、あれで良いのかな?』では、今回の2つの事件を分析して、「容疑者は我儘で人付き合いが下手で孤独」と分析しているが、あのようなテープが流失していることからも歌織容疑者には親友と言える人間が皆無だったように感じられる。もちろん、その原因は容疑者が心を開かなかったことが原因となろうが……。あの肉声テープを聞く度に「いとあはれ」という思いを強く持つ。

【追記2】
これもおかにゃんのブログのコメ欄に書いた事の補足だけど、これらの事件は衝撃度の割に、刑は軽い結果になりそうだと思う(あくまでも現時点で判明している部分での判断です)。死刑は有り得ないし、無期懲役にもならないと思う。懲役17~18年くらいかな?
最大の要因は、計画殺人ではなく衝動殺人とされるだろうから。その理由がバラバラにしたこと。武藤容疑者は、予備校合宿の間、遺体を部屋に隠しておくために切断したとのこと。三橋容疑者は遺体を外へ運び出すためにバラバラにしたとのこと。つまりは殺してしまってから遺体の遺棄に困って切断したと弁護側は「衝動殺人」を主張するだろう。もちろん最初から遺棄まで計算して殺すケースもあるが、この2つに関して、それは薄い。
武藤容疑者の場合は、予備校合宿直前に殺害していること。そして「すぐ捨てようと思ったが、年末でゴミ収集が行われていなかったので、部屋に隠しておいた」と言ってること。計画殺人ならば、別な時期を選べばいい。
三橋容疑者は、ワイン瓶で撲殺した手口もそうだが、証拠隠滅のために部屋のリフォームまでしている。そこまでやるなら自宅ではなく、山中などに連れ出して殺した方が楽なはず。
隠蔽工作の悪質さなどはマイナス要因になるが、衝動殺人が立証されれば、計画殺人よりもずっと軽い刑になる。
最後に補足しておくが、武藤容疑者が隠蔽し通して、ゴミとして切断遺体を無事に出せていたとしても、おそらく事件は発覚していた。ずっと前に、ゴミ袋の中から切断された大量の一万円札が発見されたというニュースを記憶している方も多いだろう。発見のきっかけは、ゴミ処理場のモニターに映ったから。全国すべてそうかは知らないが、多くのゴミ処理場では処理の行程をテレビモニターで監視している。死体をはじめ、武器とか覚醒剤とか、そういう違法物が紛れ込んでいないかを調べるためだ。切断遺体ならば99%、発見されていただろう。学校で習う知識だけじゃ完全犯罪なんかできません。まず社会常識が身に付いていないと。別に完全犯罪を教唆してる訳じゃありませんがww
※ゴミ問題に詳しい知人の指摘では、処理場でモニターしている第一の理由は安全対策で、誤って火薬や化学薬品などが混入していたら危険だからだそうです。もちろん死体や違法物などが映ったら確認のうえ警察へ連絡されるそうです。再補足しときます。


松本政調会長の処遇が民主党の試金石

2007年01月12日 00時20分00秒 | 政治
伊吹・松岡両大臣に次いで中川昭一政調会長の名まで出てきた事務所経費の政治資金問題。まもなく開会する通常国会での紛糾は必至だが、追及するべき民主党も松本剛明・政調会長の名が上がり、微妙な雲行き。

思えば昨年の今頃も政界はスキャンダルで揺れていた。耐震強度偽装問題でヒューザー小嶋社長とともに伊藤元国土庁長官が国交省に出向いていたのが判明したり、ライブドアに地検特捜部が家宅捜索に入ったり……。いわゆる四点セット。圧倒的に優勢に見えた民主党を一気に奈落の底へ突き落としたのが永田偽メール問題だった。
しかし、仮に偽メール問題があったとしても、小泉総理と前原代表(いずれも当時)の党首討論前に永田議員が辞職しておけば、まだ民主党に打つ手はあった。永田議員だけでなく、前原代表までもがギリギリまで「あれは本物」と言い張ったために最悪の結果となってしまった。
さらに古く遡れば、年金未払い問題で「未納三兄弟」なんて揶揄していた菅代表(当時)にも未払い時期が発覚し、対応にまごついている間に福田官房長官に先に辞任されてしまい、結局は代表辞任の末、お遍路さん姿の醜態まで晒す結果となった。
いつでも民主党は引き際が悪過ぎる。確かに菅代表の未納問題は同氏のミスというよりもシステムの欠陥だった。けれども政治の戦いとは、そういう筋論ではない。どういう選択がベストかをさっと見極めるのが政治家のセンスだ。

「松本議員のケースは、法的に問題ない」なんて言ってる場合ではないのである。そんな主張を続ければ、自民党議員も「私のケースも法的に問題ない」と言うだけである。
「法的に罪はなかったが、事務所経費の在り方は明らかに問題があると思うし、これまでのやりかたが国民から理解を得られるものとは到底考えられない。よって私は責任を取って議員を辞職して、政治資金のクリーン化に一石を投じたい」といって松本議員が辞職したらどうなるか?
名が上がっている自民党の議員たちも、平然としてはいられないだろう。果たしてそこまで先手を打てるか?
……多分、引き際が悪い民主党じゃ期待できないかな?

今年の大河ドラマは山本勘助だそうで、兵法なんかがブームになるのかな? 政治家の中にも歴史好きが多いようなので『兵法三十六計』から、今の民主党にピッタリの戦法を伝授する。
「李、桃に代わって僵る(たおる)」
すももを犠牲にして、桃を手に入れるという意味。日本で良く使われる言い回しでいえば「肉を斬らせて骨を断つ」ですかな?
民主党が李を捨てられるか?
政権交代という桃を手に入れられるかどうかは、ここに懸かっている。


NHK、出演者と覚書を検討――OZMA問題

2007年01月11日 18時14分00秒 | 音楽・芸能
NHKとして出演者とあらかじめ「放送にふさわしくない演出はしない」といった覚書を交わすなどの再発防止策を検討する。カメラアングルを工夫するなど、不測の事態を避けるマニュアル作りも進める――らしい。


なぎらけんいちの名曲『悲惨な戦い』を思い出したwww
♪流石は天下の犬HK すぐにテレビカメラを切れと命じたが 折りも悪くもアルバイトを使っていたために アップで放映してしまったのだ

詳細は忘れたが、何かの中継で、一見、生放送っぽく見えるが実際は5秒程度遅らせて送出するタイムディレイ放送が行われて話題になったことがあった。
この際、NHKは生放送を全部ディレイ放送にしたら?
それなら安全だしwww