西向きのバルコニーから

私立カームラ博物館付属芸能芸術家研究所の日誌

ケムンパスかモスラの仕業

2008年06月02日 18時52分00秒 | Weblog
 週末、実家の母の体に、発疹が出た。
 両腕を中心に首や顎にまで、百か所程に赤い発疹。

 母は若い頃に何度かジンマシンを経験している他、20年ぐらい前には、薬疹で酷い目に遭っている。

 しかし今回は、アレルギー反応が出るような物を食べた記憶もなく、またそういった可能性のある薬も飲んでいない。
 また発熱や悪寒、胃腸の異常など、発疹とその痒みの他は、これといった症状も見られず、表面的には俄然元気なのである。

 おかしい……?

 土日は様子を見て、今日は朝から病院へ連れて行った。
 一応いつも診てもらっている内科を通して、同じ病院内で皮膚科を紹介してもらう。

 診察室に入るや否や、医師はにこやかな顔で……。

 医師「原因はご自分で分かりませんか?」
 母「はぁ……、ちょっと分からないです」
 医師「じゃあ記録の為に、写真撮らして下さいね」

 ……と言って、2台の一眼レフデジカメで、何枚かパシャリパシャリ!

 医師「最近、庭いじり土いじりをしましたか?」
 母「あぁ、ゴミの(収集)日に、掃き集めた落ち葉を、袋に入れたりしましたけど……?」
 医師「それですね! これは毛虫や蛾の影響で現れる、典型的な発疹です。この時期多いんですよ」

 あっけらかんとそう言った医師は、いったん席を立って、若い女性医師を呼び寄せた。

 医師「ほら、こういうの、典型的、よく見せてもらっておきなさい」

 大先輩の医師(教授?)にそう促された女性医師は、母の体の発疹をまじまじと見て、「ありがとうございました」と、頭を下げた。

 写真を撮ったり若い医師にも伝授したり、「この時期よくある」「典型的な発疹」とは言え、今シーズンはまだ珍しかったのか、いずれのせよその病院にとっては、好いサンプリングになったようであった。
 そしてまた同時に、当然と言えば当然ではあるが、一見しただけで「毛虫や蛾の影響」と診断した専門医の判断力には、改めて感心させられた。


 まさか毛虫や蛾にやられたとは、思ってもみなかったが、これからの季節、虫クンたちの活動には、十分注意したいものである。