今使っている国産黒漆。
ちょっとクセがあります。
まず、木固めした木地の上に塗る一回目の塗りでは、
必ず下画像のようなおかしな仕上がりになります。
特に吸い込みの多い木種では顕著。
木の「密度が濃い」=「漆の吸い込みの少ない」部分では
普通の仕上がりになります。また二回目以降の木地への吸い込みのない塗りでは
普通の仕上がりになりますので、木地への吸い込みが漆の硬化に変化を
もたらすのでは?と思います。
研ぐと普通の下地と変わりないので問題はないのですが、
かなり硬く硬化するので研ぐのは少し大変です。
また、硬化の湿度がシビアです。
湿度75%くらいで硬化開始しますが、80%ちょっと手前で硬化のスピードが急速に上がり、
空気に接している面だけ硬化して「ちぢみ」が発生します。
これも研いで平滑にすれば問題はないのですが、やはり硬くて研ぐのは面倒です。
この湿度の管理がちょっと難しいです。
使うのに神経を使う漆ですが、塗りやすく、仕上がりはとても良いと感じます。