旧ソビエト連邦製のレンズです。
共産主義体制のもと製作されたもので、メーカーという概念はありません。
大戦後、ソビエトは敗戦国ドイツの優秀な光学機器メーカーを接収し、
外貨取得のために多くのカメラ・レンズを製作したようです。
このJUPITER(ジュピター/ユピーテル)8は
独ツァイス社のゾナーというレンズのコピー製品です。
1950年代から90年代まで生産されていたようです。
少し絞って風景を。
開放(絞りを最大まで開いた状態)では、きれいな立体感。
絞り開放時、四隅の光量落ちは少ないようです。
逆光で撮影すると、ゴーストと呼ばれる光の乱れが現れます。
このレンズの特徴といわれていますが、効果的に使うのはなかなか難しいです・・・・
撮影最短距離は1mですが、アダプターの接写機能とを使うと
50cmくらいまで寄ることが出来ます。
カメラ本体のクロップ(画像真ん中付近を切り出す)機能を
あわせて使い、トンボを撮影。
気に入っているのは、光量が少ない(薄暗い)状況で、
開放(絞りを最大に開いた状態)で撮る花。
暗い中、花の色彩を引っ張り出すような発色をします。
また、銀色の表現も得意なようです。
F11くらいまで絞りを狭めて古いフライリールを。
私の所有するJUPITER8は1980年製。
製造初期の1950年代のものや、
最後期の1990年代のものはまた異なった特徴を持っているようです。
(画像は「ライトルーム」で調整しています)