Aonsiwate Blog

フライロッド・漆器製作と岩手のくらし覚書

URUSHI SWIMMING BAIT

2018-11-16 14:03:23 | エキチカの漆市

盛岡近郊で製作活動を行う石川工房石川工氏。

安代漆工技術センターでの研修を終えた塗師で、現在はその技術を

「漆塗ルアー」の製作に応用しています。

現在の主力商品は「USB(ウルシ スウィミング ベイト)」シリーズ 価格8,000~12,000円(税抜)

 

 

丁寧に螺鈿の研ぎ出された「USB螺鈿」

貝の配列パターンには何種かありますが、いずれも手間と技術が必要な作業

磨き上げた漆の光沢感は画像では表現が難しいです。是非手にとってご覧になっていただきたいです

 

 

金虫喰い模様が独特な「USB変塗(かわりぬり)」

「変塗」については何種か研修していますので、この金虫喰い以外にもラインアップが揃います。

 

 

金箔・銀箔をあしらった「USB金銀」

これは・・・魚のヒットの度に、箔が変化していくのでしょう。使うのが楽しみなルアーです。

 

 

今回ご紹介する中で一番気になったのが上画像の「USB布着(ぬのきせ)」

木材の構造体に布を貼り、その上に漆を塗り重ね、磨き上げた仕上がり。

おそらく素晴らしい強度を持つはず。また、布目を活かした表面がなんとも独特です。

 

いずれのルアーも重量バランスにこだわっており、

投げやすく(コントロールよく飛ぶ)、水面でアクションをつけやすい(動きを演出して魚を誘う)構成。

 

 

上画像、漆塗装前の木の状態。削り出しの木工作業も石川氏によるもの。

 

 

氏が研修中製作した漆箱(上)乾漆ペンギン(下)。技術は非常に高いです

 

 

11月23・24日の「いわて漆DAYS アイ-ナ」では、USBシリーズ4種を展示販売いたします。

今回桐の箱をサービスさせていただきますので、プレゼントにもよいと思います

 

 

是非、お立ち寄りください。


漆DAYSいわてin盛岡/石神の丘美術館

2018-11-13 11:20:29 | エキチカの漆市

今月23・24日、盛岡アイ-ナにて「漆DAYSいわて2018」が行われます。

こちらに「エキチカの漆市」として参加いたします。

今回は新しい漆プロダクトを製作する作家二名の作品も新たに紹介予定です。

昨年は公会堂で行われましたが、今年は「いわてデザインDAYS」も行われたアイ-ナでの開催。

二日目には、私も少しお話させていただくことになりました。

以前に行った「漆の授業」と「メガウェブステージでのお話パート」を再構成した内容になる予定です。

お時間ありましたら、是非お立ち寄りください。


また、岩手町立石神の丘美術館にてフライロッドほか私の製作した漆工製品が展示されています。

 

展示内容はグッドデザイン賞受賞展と同内容ですが、お椀の製作例と、試作練習で製作した二本継ぎフライロッドを追加

 

竿の漆塗装はフライロッドの場合、三本継ぎ・四本継ぎが塗りやすく、安定した仕上がりが可能です(私の塗装方法の場合)。

二本継ぎは少し困難で、仕上がりが安定しにくいです。一本継ぎ(継目なし)は現状かなり困難で、試行錯誤が必要です。

六本継ぎになると仕上がりは安定しますが、治具の装着・マスキング養生などの下処理作業が増し、手数がかかります。

展示はコストを考えず製作した「漆黒の竿・金虫食いをあしらった竿」です。

こちらは11月25日まで展示していますので、お近くにお越しの際は是非お立ち寄りください。

 


紅葉

2018-11-10 19:15:07 | 日記・日常

今年の紅葉。

 

撮っていて思ったですが、どうやら私には好みのアングル(撮り方?)があるようで、

いつも似たような紅葉の写真になってしまう・・・・

 

 

だいたい10パターンくらい好みのベースがあって、なかなかそこから抜けられない

 

 

 

撮っているときは、一生懸命なのですが、

一生懸命ココロの中のなにかに、見えている景色を当てはめていく作業をしているような

 

 

 

 

いろいろ試してみるのですが、なかなか難しいです

 

 

でも、まあそれでも良いかな、とも思います

 


弁柄(ベンガラ)

2018-11-06 12:17:20 | 漆と漆器

茶褐色が特徴的な「弁柄(ベンガラ)漆」

 

染料としてつかわれる弁柄(酸化鉄)と漆を混ぜたもの

隠蔽性が高く、普通だと「透ける」性質の漆が、透けない塗料になります。

朱で仕上げる時の下塗りや、溜めの下塗りとしても使います。

 

 

私は最近は黒の下塗りにも使うようになりました。5回の下塗りのうち3回、弁柄漆で塗っています。

 

 

隠蔽性が高いので、フライロッドに塗っても面白いです。薄塗りで、しっかりとした着色が可能です。

 

 

上画像、磨き上げると、赤に近いブラウンになります。

味わいのあるロッドになるのですが、塗るタイミング・ロットによって微妙に色が変わってしまいますので、

量産には向かない印象です。

 

 

上画像、渓流でたまに見かける酸化鉄。

昔の人は、これを採取して焼いて弁柄を作っていたようです。

人体にも、自然にも害のない染料と言われています。

 

 


迷惑をかける

2018-11-02 10:43:08 | フライフィッシング

私には、ちょっと厳しい持病があり、かかりつけ医・自宅のある場所から離れることが難しい。

宿泊は厳しく、遠隔地は日帰りが原則

遠隔地で体調を崩し入院の場合、復調したとしても検査で10日近く入院することになる

また、たとえ日帰りでも遠隔地出張の際は半月前からコンディションを整える・・・・・

崩れた場合、本人(私)はイタくてツラいが、もっとツラいのは家族、迷惑は周囲全体にかかってしまう

 

10月31日のこと、2018年グッドデザイン賞受賞祝賀会が東京六本木でおこなわれました

 

 

催事ではないし、日帰りだし、とコンディションを整えずにいましたが・・・

 

 

何日か前から体調を崩し気味。当日は危険な予感あったのです・・・この場合は「行かない」のが正解

 

 

でも、どうしても行ってみたかったのです

 

 

しかし、やはりムリはムリで、

 

 

最悪なタイミングでダウン・・・

 

 

普通ならば病院搬送の症状だったのですが、ホテルの対応で症状を乗り越え、岩手に帰ることができました。

ハイアット東京のサービスマネージャーさん、本当にご迷惑をお掛けしました。