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組子細工の手毬灯り

2024年05月18日 | くつろぐための小道具

組子細工のランプシェードが美しい手毬灯り。

組子は、飛鳥時代から続く木工芸の技術。細い材を切りそろえ、溝やほぞを使い、釘を使わずに、模様を組み立てていく技法。
「地組(枠)」のマス目ひとつひとつの中に、「葉組子(模様)」を作る小さい木片をはめ込んでいく作業は緻密ですが、その手前の工程で、木片を作るところがまた緻密な作業が要求されます。

何でもそうですが、「段取り八分、仕事二分」仕事は楽しい作業ばかりではありませんで、その面倒なところを丁寧に行ってこそ、出来上がる美しさ。

今のように製材やカット、研磨の一部が機械化されていても楽な作業ではないのに、手作業だった時代の組子はどんなに時間が掛かっただろうかと思うと、気が遠くなります。

作っている職人さんにヒアリングすると、木片を作るために、切ったり磨いたりで捨てる部分が、使う部分の倍ほど出るので、『贅沢な材料の使い方』をする細工物なんだとか。

明らかに装飾が目的の技術。
透かし模様で光と影を切り取る技術。

素材を活かしてより美しく、と試行錯誤した結果の積み重ねですから、時々の作り手の遊び心の蓄積とも言えますよね。

白木の色は、点灯しなくても心安らぐ色合い。飽きの来ない風合い。手毬灯り。

長野の赤松使用。

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