いろんな子どもたち

少し前、とある学校への異動が決まったとき、
同僚から、『いろんな子がいますから』と
言われた。

異動して初めてわかったことだけど、
『いろんな子』は、私の想像をはるかに上回る
それこそ『いろんな子』だった。

父親が何度も変わる。
低学年でありながら、3回目の転校。
両親揃って刑務所へ。
戸籍上は母子家庭だが、実際には
父親と同居。
給食費は滞納しているが、週末の度に
外食している。
ヤングケアラー。
親子揃って盗みを繰り返す。
担任に暴言を吐く。

あれから、10年の歳月が流れたが、
今は、どこの学校もあまり変わらないと感じる。
先日、前の職場で一緒だった元同僚と
ランチをしたのだが、その凄さを嘆いていた。
４０人近い子どもたちを1人で見なければならない
大変さ。その中には、親によって二次障害が誘発され
児相絡みの問題になっていると。
それが一軒や二軒の話ではなくなっているというのだから
驚く。
成り手が不足しているのもわかる気がする。

はるか昔の時代、近所のおじちゃんおばちゃんが、
近所の子供たちを我が子のように怒ってくれていた時代の方が
学校現場としては、やりやすかったのかもしれない。