Blog of 俺 by 俺 for 俺

自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

2022年冬ドラマトップ10

2022年04月01日 01時28分48秒 | ドラマ
(10本鑑賞)
1. ミステリと言う勿れ
2. DCU Deep Crime Unit 〜手錠を持ったダイバー〜
3. ファイトソング
4. 妻、小学生になる。
5. ゴシップ 彼女が知りたい本当の〇〇
6. 真犯人フラグ 真相編
7. となりのチカラ
8. ムチャブリ! わたしが社長になるなんて
9. ドクターホワイト
10. 逃亡医F

今季のドラマも終わり。
本当に面白いって思ったの、
個人的には『ミステリと言う勿れ』だけだったかな。
2016年の冬ドラマからずっと同じ枠のドラマ観続けてるけど、
今季が一番パッとしなかったかも(笑)
要素がミックスされすぎて、
よくわかんなくなった印象。

そこまで他人の家庭事情に首を突っ込む必要があるのだろうかと思った『となりのチカラ』

2022年04月01日 01時23分12秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2022年冬ドラマで面白かった順位:7/10
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【ジャンル】
コメディ
ホームドラマ

【元になった出来事や原作・過去作など】
なし

【あらすじ】
東京のとある郊外に建つマンション。
そこに、中越チカラ(松本潤)と妻の灯(上戸彩)、
そして娘の愛理(鎌田英怜奈)と息子の高太郎(大平洋介)という
1組の家族が移り住んでくる。

優柔不断で困っている人を放っておけない性格の夫と、
テキパキしっかり者の妻。
ちょっぴり大人びた姉と無邪気な弟。
そんな一家がやってきたマンションには、
とても個性豊かな住人たちが暮らしていた。

人の話をじっくりと聞く才能はあるのに、
多くの人の話を聞きすぎて逆に悩んでしまうチカラ。
「人を救いたい」、「周囲を平和にしたい」
という想いがすべての行動原理である彼だが、
いつも中途半端に他人の問題に関わってしまい、
事態は思わぬ方向へ。

果たして、
彼はマンションの住人たちとうまくやっていけるのだろうか。

【感想】
昭和~平成初期ぐらいなら
「わかる」と思ったかもしれないドラマだったかなあ。
令和の今ではちょっと「わからない」(笑)

◆チカラの中途半端なおせっかいは共感できず

このドラマで「わからない」と思った部分は、
どうしてそこまで他人の家庭に首を突っ込むのかということ。
リアルな人間関係が希薄な今だからこそ、
っていうのはあるのかもしれない。
とはいえ、同じマンションに暮らしていても、
隣にどんな人が住んでいるかわからない現代だと、
チカラの対応はかなりお腹いっぱいになりそう(笑)
これが社宅とか、
同じ学校に通う子供がいるファミリー層がメインとかならまだしも。

そもそも、自分から他人の揉めごとに突っ込んでいくのは、
もはや火の中に身を投げるようなもの。
自分の家庭を疎かにしてまでやることじゃないのでは、、、
と観ながら思ってた。
まあ、それをやっちゃうからドラマになるんだけど(笑)

◆チカラの原動力とは

最終回で、なぜチカラが他人のことに首を突っ込むのかがようやく判明。
子供たちによりいい世界を残すのが大人の役目。
そのために、身近な人が安心して生きられる世界を作ると。
だから、自分にできることをコツコツやって、
少しずつ変えようとしてた。
それは、チカラが父親の言葉に影響されたこと。

せっかくなら、もう少し父と母のエピソードは知りたかったかな。
セリフの中でしか出てこないから、
父親の言葉を引用されても、
あんまりピンと来ない(笑)

◆そんなわけで

「こんな松潤見たことない!」
ってぐらいにはなかなか珍しい役どころだった。
見た目が若すぎるせいか、
父親感ゼロだったから(笑)
個人的には、ソニンのベトナム人役と、
清水尋也の表情が難しい青年役がすごくよかったと思う。


久能の素朴な疑問やつらつら述べる自分の考えが痛快だった『ミステリと言う勿れ』

2022年03月29日 00時51分26秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2022年冬ドラマで面白かった順位:1/9👑
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★★
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★★☆

【ジャンル】
ミステリー
推理

【原作・過去作、元になった出来事】
・漫画
 田村由美『ミステリと言う勿れ』(2016-)

【あらすじ】
秋も深まるとある日、
自宅で大好物のカレー作りをしている
大学生・久能整(菅田将暉)の元に刑事がやってきた。
近所の公園で殺人事件があり、
遺体で発見されたのは整の大学の同級生だという。
どうやら警察は整に疑いの目を向けているようで、
任意同行を求められてしまう。

取り調べ室で事情聴取が行われるが、
話が脱線しがちな上、
警察の矛盾点をズバズバと突いてくる、
一筋縄ではいかない整に刑事たちは振り回される。

しかし、そんな彼の推理のおかげで事件は解決。
ようやく解放される久能。

が、話はここで終わらない。
その手腕を見込まれた久能は、
事件があるたびに刑事たちから協力を要請されるハメに…。

【感想】
まだ全部のドラマ終わってないけど、
今季一番面白いのはこれだった。
月9枠で一番面白いって、
『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(2016)以来かも。

◆久能整のキャラクターがピカイチすぎた

ただのミステリードラマではあるんだけど、
久能のキャラクターがひたすらよかったよねえ。
持ち前の知識と鋭い観察眼で、
他人の矛盾をズバズバ突きまくる。
さらに、彼の持論や素朴な疑問も面白い。
殺人やいじめなどについて
つらつら話すエピソードがあったけれど、
正論でありながらも、
誰かを傷つけることなく、
「なるほど、確かに」
と思わせるところが好感持てた。

あと、「なぜ"闘病"と言うのか」、
「なぜバージンロードは父親と歩くのか」など、
言われてみればなんでだろう?
と思うような疑問についても、
彼なりのしかも納得できる意見が聞けるのは興味深かった。

◆ライカが切ない

第5話から登場したライカ(門脇麦)。
基本1話完結型の話の中で、
準レギュラーみたいな扱いだったから、
印象に残っている人も多いのでは。
彼女の出生の秘密は、
虐待の末に生まれた別人格という悲しい背景があるけれど、
久能との関係は切なかったな。
ミステリードラマなのに、
ここだけメッチャ純愛で。
今まで人を好きになったことがない久能が、
初めて気になる人だったのに。。。
しかも、死別でもなければ、
行方不明でもない、
姿形は残るのに人格だけなくなってしまうという
やるせなすぎる設定。

あと、彼女とのエピソードですごいのは、
コミュニケーションの取り方。
『自省録』という本の中にある文字を、
数字暗号にして伝えるんだけど、
あんなに早口で言われてるのに、
すべて拾いきれる久能の耳と記憶力のよさよ。

◆光るラスト2話の存在感

このドラマで素晴らしいなと思ったのは、
話数の構成。
久能を主軸とした話は
第10話でライカとの別れでほぼ終わってたと思う。
そこで、残りの伏線を回収するために、
第11話では風呂光(伊藤沙莉)が、
第12話では我路(永山瑛太)がメインになって動いてて、
面白い展開だなと思った。

最近のドラマって、
よく「第一部、完」みたいなのが
第4話とか5話ぐらいであったりするけど、
そもそも一部と二部に分かれている感じがまったくしなくて。
今回のドラマのように、
登場人物やメインで動く人がガラッと変われば、
それだけで新鮮な気持ちになれるんだけど。

特に最終回で感心したのが、
その脚本力の高さ。
前半と後半で2つのエピソードが走ってるから、
いくら15分拡大とはいえ、
尺はかなり限られてるんだよ。
なのに、しっかり収めたからね。
前半の久能の新幹線のエピソードなんか、
時間も空間も限られている中で、
しっかりドラマとして成立させていたところが秀逸。
後半の我路のエピソードは、
寄木細工の工房でのやり取りが泣けた。。。

◆そんなわけで

なんか続きがありそうな予感はするけど、
とにかく面白いドラマだった。
久能のキャラクターに救われました。
BGMがクラシック音楽ばかりなのもよかった。


いつか来るそのときのために。『妻、小学生になる。』

2022年03月26日 00時27分35秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2022年冬ドラマで面白かった順位:3/8
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【ジャンル】
ヒューマンドラマ
ホームドラマ

【元になった出来事や原作・過去作など】
・漫画
 村田椰融『妻、小学生になる。』(2018-)

【あらすじ】
新島圭介(堤真一)は、
10年前に最愛の妻・貴恵(石田ゆり子)を亡くしてから、
妻のいない残りの人生を“余生”だと思って生きている元愛妻家。
まったく生気が感じられないため、
周囲からは陰鬱な男に見られている。

たった1人の家族である
娘の麻衣(蒔田彩珠)の幸せを誰よりも願っているものの、
生活費を稼ぐ以外何もしてやれていないことが心苦しく、
コミュニケーションすらうまく取れていない。
2人の時間は、
10年間止まってしまっていたのだ。

そんなある日、
ランドセルを背負った見知らぬ女の子(毎田暖乃)が
この親子を訪れる。

「私は10年前に他界したあなたの妻よ」

そう言う彼女の姿は小学生。
しかし、話を聞くうちに、
どうやら本当に妻の生まれ変わりのようだとわかる。

元愛妻家の男と、
妻(外見は小学生)、
そして大人になりきれない娘の、
ちょっと変わった3人による家族再生の物語が始まる!


【感想】
失くしたもの(死者)と向き合うことで、
未来を見つめていく感動ドラマだった。
正直、要素としてはそれほど珍しい話でもない。
『地獄先生ぬ~べ~』や『学校の怪談2』(1996)でも
同じようなエピソードはあったので。
ただ、できることならぜひ実現したい設定だなと
改めて思える話だったかな。

◆失ったものに目を向けて家族再生へと繋げる展開

この物語の一番の肝は、
第9話のラストで圭介が言った
「これからは、失くしたものじゃなく、
 ママがくれたものを見つめて生きていかないか」
というセリフに集約されるんじゃないかな。
前に誰かが言ってたけど、
「人生は集めたものじゃなくて、与えたもので決まる」と。
貴恵が与えてくれたものを胸に、
前を向いて歩いていくってのが、
このドラマの一番のメッセージだよね。

大切な人を失った悲しみは、
基本晴れることはないと思ってる。
自分だって、
6年前に亡くなった祖母のことを思い出しては、
いまだに涙が出るときもあるし。
そのたびに、「もっとああしておけば」
と後悔の念に苛まれる。
どんなに幸せな人生を送ったとしても、
残された人は多くの場合、
そうやって後悔することはあるんじゃないかな。

このドラマの新島家もまさにそうで、
10年前に事故で貴恵が亡くなって以来、
圭介も麻衣も生きる気力を失っていた。
貴恵は万理華の体を借りて蘇るものの、
いつかは返さないといけないから、
圭介たちはある意味2度、
大切な人を失うようなものなんだよね。

でも、2回目の貴恵との生活を通じて気づく。
いつまでも貴恵にばかり頼ってはいられないと。
死者を想う気持ちは大切だけど、
ただ想うだけでは過去から抜け出せないのといっしょ。
生きている人は未来に向かって進む必要があるのに、
その歩みを止めてしまっていることになるから。

果たしてそれが、
死者が残された人たちに願うことだろうか。
圭介も麻衣も、
前を向いて歩くことができるようになったのは、
貴恵と奇跡のような時間を過ごしたおかげ。
ただ、彼らが現実の世界の住人と違うのは、
死んだ人の言葉を直に聞けたこと。
自分が何をすべきか、
道標になってくれる存在がいたのは大きい。
自分も死んだばーちゃんで再現したい(笑)

あと、貴恵が成仏するときは、
あらかじめお別れを言ってくれるのはいいよね。
普通は死って突然やってくるから。
だからこそ、まわりの人は大切にしなくちゃいけないんだけど。
いつか来るそのときのために。

◆天才子役現れる

貴恵の魂が乗り移った万理華を演じた
毎田暖乃の演技はすごかった。
3ヶ月間、自分の母親のような年齢の役を演じ続けたのだから。
ドラマや映画でたまにすごい子役いるなって思うときはあるけど、
どれもスポットが多い。
今回は1クール演じ続けたからね、
なんというかもう本当にすごいなって。

◆そんなわけで

実は泣けはしなかったんだよね。。。
妻を亡くすという実感が湧かなくて
とはいえ、亡くした人との関わりを通じて、
未来を向けるようになるいい話だった。
もしこれが妻じゃなくて祖母だったら、
自分の経験もあって号泣してたかもしれない。


最終回のチート感に「???」だった『ドクターホワイト』

2022年03月21日 23時55分33秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2022年冬ドラマで面白かった順位:6/7
 ストーリー:★★☆☆☆
キャラクター:★★☆☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【ジャンル】
サスペンス
医療ドラマ

【元になった出来事や原作・過去作など】
・小説
 樹林伸『ドクター・ホワイト』シリーズ(2015-)

【あらすじ】
医療ジャーナリストの狩岡将貴(柄本佑)は、
ある朝、日課のランニング中に、
公園で倒れている女性(浜辺美波)を見つける。
透き通るような肌と整った顔立ちを持つその女性は、
素肌にたった一枚、
白衣だけを身に着けていた。

幼なじみの内科医・高森麻里亜(瀧本美織)に助けを求めて
病院へ運び込むと、
目を覚ました女性は自らを「白夜」と名乗った。
さらに、検査結果を見ずに将貴の不調の理由を言い当てたり、
急患に対する外科の診断を「誤診です」と指摘する。
その口ぶりはまるで医療関係者のようだったが、
驚異的な医学知識とは裏腹に、
白夜はそれ以外の記憶をすべて失っていた。

将貴は、行く当てのない白夜を
ひとまず自宅へと連れて帰る。
事故で両親を亡くし、
将貴と2人暮らしをしている妹の晴汝(岡崎紗絵)は、
白夜を歓迎し、
何かと世話を焼く。

その後も、次々と患者に対して的確な診断を下す白夜。
しかし、そんな彼女には"ある秘密"が隠されていることを、
このときはまだ誰も知る由もなかった。

【感想】
記憶はないのに医療知識だけやたらある、
そんな不思議な女性が主人公の医療サスペンスドラマ。
ジャンル的には『逃亡医F』っぽさもあるけど、
こっちの方がもう少しコメディ要素もあったかな。

◆基本的には心温まるヒューマンドラマ

基本1話完結型で進んで行く本作。
1話完結のエピソードは、
熱意ある医師と病気に苦しむ患者の
心温まるヒューマンドラマっていう感じで、
他の医療ドラマとそこまで大差なかった印象。

個人的には第4話が好きだった。
佐久間(高橋文哉)と
恩師の鳥羽(橋爪淳)のエピソードは泣けたね。。。
佐久間の感情むき出しのシーンが特に。。。

◆最終話で「え?」という困惑

1話完結型の中でも、
白夜に隠された秘密と彼女を追う魔の手に関しては、
並行してずっと水面下で話が繋がっていた。

で、これが問題なのよ。
なぜ彼女は急に将貴の前に現れたのか。
なぜ彼女は医療の知識だけ膨大にあるのか。
それは、彼女の出生に関わることなんだけど。

そもそも、将貴が海江田(石橋凌)を追い詰めたのも、
物証が何もない中で、
憶測だけで乗り込むっていう無謀さ(笑)
完全に勢いで行ったね。
あれ、白夜が自分のことを語らなかったら、
完全にスベッてたんじゃないかって。

で、その白夜の正体が。。。
ネタバレになっちゃうから、
あんまりはっきりは書かないけど、
何の匂わせもなしに、
いきなりポーンと明かされちゃって。
「え?そんな設定?」って。
衝撃の事実っちゃ衝撃の事実だけど、、、
よく練られたストーリーから生まれる衝撃ではなく、
どちらかと言えば、
クイズ番組で「最終問題100万点」みたいなチート感ある衝撃(笑)
ある意味夢のある話ではあるけど、、、
"あの2人"、年齢差あるのかな。
見た目は同じだったけど、
白夜だって成長スピードは普通の人間と同じだから、
タイムラグはあるよね、、、?
てか、白夜も結局同じ病気になる可能性があるのでは、、、とか、
なんかいろいろ疑問が残ったな。。。

とはいえ、その設定ならまあ納得はできる、
白夜のこれまでの言動に。
これは医療現場を通して、
白夜が人間らしさを学ぶ物語でもあるから。

◆そんなわけで

最終回でのネタばらしが唐突すぎて、
ちょっと理解追いつかず、
もう少し前々から匂わせても
よかったんじゃないかなーと思ったドラマ。
『逃亡医F』同様、
医療ドラマとサスペンスドラマの嚙み合わせが、
そこまでうまくいっていないように感じた。


日曜劇場史上最も海上保安庁をかっこよく描いていた『DCU Deep Crime Unit 〜手錠を持ったダイバー〜』

2022年03月21日 18時17分28秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2022年冬ドラマで面白かった順位:1/6👑
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★★☆
    音楽:★★★★☆

【ジャンル】
ミステリー
サスペンス
アクション
刑事ドラマ
ダイビング

【元になった出来事や原作・過去作など】
なし

【あらすじ】
2022年、海上保安庁に「潜水特殊捜査隊」、
通称「DCU」が発足した。
DCU設立の目的は、
島国である日本において、
海や河川で発生する事件の解決や、
水際からやってくるテロなどからの防衛。
いわば、水際捜査に特化したエキスパート集団だ。

隊長となったのは、
50歳を迎えた新名正義(阿部寛)。
メンバーには海保のエリート・西野斗真(高橋光臣)、
女性初の潜水士となった成合隆子(中村アン)らがいた。
そして、過去に水難事件で新名に命を救われた瀬能陽生(横浜流星)の姿も。
DCUは海上・水中だけではなく、
陸上の捜査権限も与えられることになったのだが、
そのことが警察関係者との間に溝を生んでいた。

様々な水際捜査を行う中で、
国際テロ組織ブラックバタフライの暗躍を知るDCUのメンバーたち。
さらに、新名のかつての同僚・成合(吉川晃司)との因縁や、
瀬能の父が残した遠隔システムの設計図を巡る戦い、
海上保安庁内にいる内通者の存在と直面する。

果たして、DCUは大きな陰謀を暴くことができるのか。

【感想】
ハリウッドとタッグを組んだだけあって、
すごい金がかかってそうだなと思うドラマだった。
最終回が特によかったよ。
それまではやや中だるみした印象もあったけど、
最終回ですべての決着がついたことで、
すっきり清々しい気分になれた
(まあ解決してない問題も1つあるけどw)。

◆1話完結型かと思いきやダイナミックな展開へ

最初は事件の捜査が水際に変わっただけで、
これまでの刑事ドラマと
そんな変わらないのではと思ってたんだよね。
まあ、必ずあるダイビングのシーンは見ごたえあったけど。

それが、今思い返せば
第2話のロペス(直行フェルナンデス)の登場から、
壮大なストーリーの始まりだったのよ。
彼は国際テロ組織のブラックバタフライの一員。
そこから、DCUのあるメンバーに起こる悲劇や、
死んだと思われていた成合の関与、
身内にいる内通者など、
あれよあれよといろんな思惑が交じり合い、
スケールの大きな話になっていった。

特に最終回では、
瀬能の過去や彼の父が亡くなった経緯が判明し、
ずっと誰だかわからなかったまさかすぎる
内通者の存在も明らかになって、
すべてがに決着がつく展開に興奮した!

◆ハリウッドらしい展開だけどやや物足りないところも

どんどん話のスケールがデカくなっていくところや、
海保といった国家公務員をかっこよく描く手法は
ハリウッド的だなあと思う。
日本も刑事ドラマは多いけど、
ハリウッド的なヒーローっぽいかっこよさは
あまり感じないから(笑)
それで言うと、
向こうは軍隊をかっこよく描いた映画も多い
(マイケル・ベイ作品とか特に)。

また、序盤に味方メンバーのひとりを
早々にリタイアさせてしまうってのも印象深い。
その人は主要キャラの身内ってことで、
登場人物の中でもかなり重要なポジションだったので、
あの展開はかなり衝撃だった。

そういう意味でも、
これまでの日本のドラマとは
また違った見ごたえを感じるところもあったけど、
個人的にはもう少しアクション寄りでもよかったかなあって思った。
国際テロ組織が関与しながらも、
その全貌は明かされず、
バトルシーンもほぼなし。
ハリウッドだったらもう
銃撃戦のオンパレードだったろうなーって(笑)
まあ、銃社会じゃない日本においては、
アクションよりもサスペンスやミステリーに寄せた方が
受け入れられやすいってのはあるかもしれないけど。

◆そんなわけで

もう少しテンポよくして
スピード感溢れる感じでもよかったかなと思いつつ、
総じて面白いドラマだった。

ただ、ブラックバタフライの
全貌が明かされていないので、
続編はありそうだし、
映画化してもよさそう。

 

出張オペドラマだった『逃亡医F』

2022年03月20日 01時04分42秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2022年冬ドラマで面白かった順位:5/5
 ストーリー:★★☆☆☆
キャラクター:★★☆☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【ジャンル】
サスペンス
医療ドラマ

【原作・過去作、元になった出来事】
・漫画
 伊月慶悟(原作)・佐藤マコト(作画)『逃亡医F』(2007-2008)

【あらすじ】
天才的なオペ技術を持つ
帝都医大の脳外科医・藤木圭介(成田凌)。
前途洋々な未来が待っていたはずの藤木はその日、
同僚で恋人の研究医・八神妙子(桜庭ななみ)を
病院の屋上から突き落として殺害したという
“無実の罪(冤罪)”を着せられ、
天才医師から一転、
警察に追われる殺人犯へと転落する……。

愛する人を殺した真犯人を突き止め、
復讐するため、
金も地位も名前も捨てて決死の逃亡を図る。
ただ一つ捨てられなかった"医手一律"の精神を胸に――。

追手が迫りくる中、
逃亡の先々で医師の手を必要とする弱者の存在。
そのとき、彼は動く。
ただ目の前の命を助けるために――。

【感想】
サスペンス調の医療ドラマだったな。
ただなんていうか、、、
「結局何だったんだ?」っていう印象が強い。。。

◆その場にあるものでオペしちゃう違和感

殺人容疑をかけられ、
逃げ惑う藤木。
その行く先々で、
なぜか必ず誰かが大きな怪我をする。
でも、いろんな事情があって病院には行けない。
そもそも藤木も追われている身だから、
人は呼びたくない。

ってことで、天才脳外科医の腕の見せ所。
そこらへんにあるものを使って
チャチャっとオペ。
ブラックジャックかってぐらいの手さばき。
そんなこと可能なの?って。
衛生環境悪くない?って。
それがほぼ毎週行われるから、
あまりにも出来すぎた話に
イマイチピンと来なかった。。。
美香子とか腕取れかかってたのに
よくくっついたなと(笑)

しかも、オペ中必ず昭和の歌謡曲を聴くから、「なぜそんな昔の歌を?」という謎設定。

◆言動が一致しない藤木と佐々木のキャラクター

藤木は散々人の命を救っておきながら、
最終回で「人の生き死にに深く関わることは卑しい」と言う。
自分の都合よりも、
他人の命を優先するほどの熱血さがあるのに。
言ってることとやってることに差があるなあって。
その考えがあるなら、
もっと前の段階で匂わせて欲しかった気も。
ちょっと唐突すぎる。

ラスボスの佐々木(安田顕)もね。
散々悪どいことをしていたものの、
欲していたのは地位や名誉よりも
「数百万人の命」。
「いや、いいやつじゃん」って思うんだけど。
とはいえ、そのために人体実験でたくさんの人を殺しているから、
ダメなのか。
それなら、もっと金や名誉など
私利私欲を追求してクソ野郎に徹して欲しかった。
あんなに悪そうな感じにしといて、
単純に命を救いたいっていう、
ちょっと混乱する設定。
薄気味悪いキャラクターはよかったんだけどね。
その割に前半はほとんど出番がなく、
ややもったいなかったかな。

◆そんなわけで

医療ドラマとサスペンスを掛け合わせた設定だったけど、
うまく嚙み合っていないように感じられて、
個人的には刺さらなかった。
烏丸京子(前田敦子)の立ち位置もわかりづらいし。
これは原作漫画読んでから観た方がよかったかも。


事件の裏に隠された真実が面白かった『ゴシップ 彼女が知りたい本当の○○』

2022年03月18日 00時23分52秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2022年冬ドラマで面白かった順位:2/4
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【ジャンル】
サスペンス
ヒューマンドラマ
ネットニュース

【原作・過去作、元になった出来事】
なし

【あらすじ】
大手出版社『クスノキ出版』の経理部に所属する瀬古凛々子(黒木華)は、
他人の気持ちを理解したり、
場の空気を読んだりすることは苦手。
しかし、この世界や他者を知りたいという欲求は強く、
優れた洞察力を生かして
ちょっとした矛盾や誤りを見抜く能力に長けている。

そんな凛々子の能力を認め、
彼女の協力で同期のライバルを蹴落として
執行役員となった仁和正樹(安藤政信)は、
凛々子にある仕事を命じる。
それは、クスノキ出版が運営するニュースサイト
『カンフルNEWS』の立て直しだった。

『カンフルNEWS』は、
他社のニュースやブログ記事のコメントをコピペしただけの
“コタツ記事”ばかりを発信しており、
PVは月間50万程度、
広告もろくにつかないというお荷物部署状態だった。

凛々子は、月間5000万PVという目標を掲げ、
そのために「ゴシップで攻める」という戦略を立てる。

彼女を始め、
編集部員たちの努力の甲斐あって、
なんとか目標は達成するものの、
その裏には大きな陰謀がうごめいていた…。

【感想】
現代っぽく、
ニュースサイトの編集部が舞台となったドラマ。
『知らなくてイイコト』(2020)と同じような流れなので、
正直目新しさがあったわけではないんだけど、
回を追うごとに面白くなっていったと思う。

◆徹底した取材力と事件の裏に隠された真実の意外性がよかった

「所詮は三流ニュースサイト」ということで、
社内はおろか社外からもバカにされるようなポジション。
でも、凛々子が編集長になってからが大きな転換期を迎える。
月間5000万PVを叩き出すために、
注目されやすいゴシップネタで攻めることを決定。
ただ、たかがゴシップとはいえ、
取材は徹底的に行う。
裏が取れていないものは記事にせず、
きちんとした聞き込みや証拠集めなど、
客観的事実を明確にしてからの記事配信。
これは、凛々子の
「ちょっとした矛盾や誤りを見抜く能力に長けている」
という性格だからこそ徹底できるんだろうなと。

事件の真相を追っている最中は
軽いサスペンス感も味わえるのだけど、
このドラマでよかったのは、
真実がわかった後。
ネタをつかんだ当初には
想像もしなかった事実が隠されていることが多い。
心温まるときもあれば、
取材対象者にとって悲しい結末になることもあったけど、
世間で騒がれていることの裏側が知れるオチは面白かった。

◆凛々子の意外と泣けるエピソードと心に残るセリフ

主人公の凛々子って、
メチャクチャ『エヴァ』の綾波レイっぽかったんだよね。
いつも無表情で、
人の気持ちを理解することが苦手で、
口癖が「ザワザワする」って。
それ「ポカポカする」へのオマージュだろって思うんだけど。

ただ、彼女の過去が明らかになる第6話。
高校時代、唯一の友達だった人とのエピソードは
不覚にも泣いてしまって。
あんな無表情な彼女だからこそ、
こういう友情エピソードはギャップになるんだよね。

ギャップで言うと、
第4話で彼女が根津(溝端淳平)に語ったセリフも心に残る。
「あなたにできる仕事は他の人にもできる。
 そうでないと会社は成り立たない。
 でも、"あなたでよかった"、そう言われる仕事はきっとある」って。
人の気持ちに無頓着そうな彼女が、
そんなこと言うんだって驚いた。

◆仁和の立ち位置が微妙

凛々子を『カンフルNEWS』の編集長に推した
執行役員の仁和。
演じた安藤政信の演技はとてもよかったんだけど、
キャラクターとしてわかりづらくて。。。
彼は彼で、
クスノキ出版を大手IT会社に吸収合併させるために、
会社の価値を高める目的があった。
そのために、凛々子を利用したんだけど、、、
もともと2人は知り合いで。
彼女の母親が仁和の恩師。
凛々子が若い頃にその母親が亡くなったことで、
何かと凛々子に目をかけてきたのだけど。。。
なんで最後ああいう形になるかなーって。
そもそも、そんなにドラマ本編に深入りしてこなかったんだよね、
仁和って。
もっと凛々子との絡みが多かったら、
いろいろ納得がいったのかもしれないけど。

◆そんなわけで

多少気になるところはあるものの、
個人的には総じて楽しめたかなあ。
『知らなくてイイコト』とかぶるっちゃかぶるけど(笑)
こっちの方がもっとライトな感じでした。


すべてのタイミングがおかしかった『ムチャブリ! わたしが社長になるなんて』

2022年03月17日 00時38分00秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2022年冬ドラマで面白かった順位:3/3
 ストーリー:★★☆☆☆
キャラクター:★★☆☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【ジャンル】
コメディ
ビジネス
レストラン経営

【原作・過去作、元になった出来事】
なし

【あらすじ】
高梨雛子(高畑充希)は、
飛ぶ鳥を落とす勢いで成長し続けるスタートアップ企業、
「リレーション・ゲート」の社長秘書。
社長の浅海(松田翔太)はカリスマ性のある男だが、
直感で動く彼の“ムチャブリ”に、
雛子は振り回されてばかり。

そんなある日、
雛子は子会社である「リレーション・フーズ」設立の記者会見の場で、
突然社長に任命されてしまう!
右も左もわからないまま、
浅海が買い取った創業50年の老舗フレンチレストランを、
1ヵ月でリニューアルするよう命じられる雛子。
限られたリソースの中で、
メニュー開発や食材の買い付けなど、
てんてこ舞いの日々。

そこで、部下の一人である大牙(志尊淳)としゅっちゅう衝突するも、
だんだんと仲が深まっていき、、、?
さらに、浅海ともビジネスを超えた関係性が芽生え始め、、、?

果たして、雛子は仕事と恋愛を両立できるのだろうか。

【感想】
コメディで観やすいドラマではあったけど、、、
恋愛モノなのかビジネスモノなのか、
どっちつかずな印象だったかな。。。
で、どっちもすごく中途半端っていう。。。

◆恋愛ドラマとしての謎タイミング

恋愛面ではものすんごく遅かったのよ、
やることが。
なんか、大富豪でずーっと「2」を持ってて、
いつまで経っても出せずに、
結果負けてしまったみたいな。

いきなり子会社の社長に任命された雛子が、
部下の大牙と本社社長の浅海との間で揺れるのはわかる。
わかるんだけど、、、
大牙とかあんなに雛子のこと嫌ってたのに、
何をどうやったら急に好きになるんだって。
しかも、わかりやすいアプローチし出したのが第7話から。
「いや、もうすぐ終わっちゃうけど、このドラマ」って。

で、カリスマ社長の浅海も、
これまた終盤まで全っ然絡んでこない。
第9話になって、
ようやくひょんなことから雛子の家にやってきて、
そこに大牙も加わって、
カオスな感じになるんだけど。
「次で最終回だけど、、、?それ第5話ぐらいでやることでは、、、?」
と思った(笑)

で、その第9話のラストで、
大牙が「浅海社長の気持ちがわかったんで、
俺もう(あなたを好きなのを)やめます」
とか言っちゃう。
あのカオスな感じだけで、
浅海の気持ちわかるか~?
そして、あきらめるの早~。
まあ、実際はあきらめてなかったんだけどさ(笑)

もっと浅海を前の段階から全面に出してきて、
大牙とバチバチやって欲しかったよ。
でもさ、浅海がどんだけすごいのかってのは
結局わからないんだよね。
すべてノリで意思決定をしているようにしか見えなくて。
そして、生活能力はポンコツ。
そんないかようにも料理できそうなキャラを、
なぜ終盤までほとんど出さなかったんだろうか。。。

◆ビジネスドラマとしての謎タイミング

ビジネス面ではすべての展開というか
タイミングが早かったかな。
レストラン経営を主軸に
メニュー開発や食材調達、
競合との戦いなど、
要素としては悪くなかったけど。
でも、ピンチに陥ったかと思えば、
すぐに解決しちゃう軽いノリが、
イマイチピンと来なかった。

特にラストはひどかったね(笑)
リレーション・フーズが解散しちゃう!
ってなったかと思ったら、
本社を追い出されたはずの浅海が株を過半数集めて、
再び本社社長に返り咲く。
リレーション・フーズも無事に存続っていう。
20分で終わっちゃったよ、このピンチ。
『半沢直樹』だったら、
この過半数の株を集める過程でもドラマあると思うけど(笑)

◆そんなわけで

基本コメディ路線ではあるんだけど、
恋愛とビジネスがかみ合っていないばかりか、
いろいろタイミングが合ってなさすぎて、
個人的にはイマイチなドラマだった。
やっぱり浅海の見せ場を増やして、
大牙と恋敵感もっと作ってもよかったんじゃないかなあ。

メインの2人よりもサブの2人の方がいいキャラだった『ファイトソング』

2022年03月16日 01時18分00秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2022年冬ドラマで面白かった順位:1/2👑
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【ジャンル】
ラブストーリー

【原作・過去作、元になった出来事】
なし

【あらすじ】
空手の日本代表を目指すも、
突然遭った交通事故によってその夢を絶たれてしまった木皿花枝(清原果耶)。
すべてを失い、
人生どん底・・・無気力でぐだぐだした毎日を送っていたが、
幼馴染の夏川慎吾(菊池風磨)が経営するハウスクリーニングで
バイトとして働くことに。

そんなある日、
かつて1曲だけヒットを出したが、
今や落ちぶれたミュージシャン・芦田春樹(間宮祥太朗)の家に
客先として訪問することになる。
芦田は事務所から、
残り2ヶ月でヒット曲を出さなければクビだと宣告され、
窮地に立たされていた。

今まで空手一筋で恋もしたことがなかった花枝と、
「人の心が分からないから良い曲が書けない」
と追い込まれている芦田。
そんな崖っぷちの2人がひょんなことから出会いを果たし…。

【感想】
今季観たドラマの中で、
一番ど直球なラブストーリーだったと思う。

◆恋愛下手というよりただのコミュ障だったメイン2人

事故で空手の道をあきらめた花枝と
一発屋ミュージシャンの芦田。
組み合わせのありえなさがドラマっぽくていいんだけど、
芦田が恋愛下手というか、
人との距離感が謎すぎるんだよね(笑)
彼はホームクリーニングのスタッフとして来た花枝が、
かつて自分の作った歌のファンだと知って、
いきなり「付き合ってください」と申し出る。
偶然の出会いはまだいいとしても、
唐突すぎてまったくついていけなかった(笑)
『神様、もう少しだけ』(1998)のように、
絶大な人気を誇るミュージシャンと
そのファンの女の子っていうならまだわかるけどね。
普通だったら「え、キモ!こわーい」ってなりそうではある(笑)
でも、結局花枝も受け入れちゃうからなあ。
なんか、お互いに恋愛下手を通り越して、
何かコミュニケーションの取り方がおかしいなって思った。

◆いい味出してたサブの2人

そんな花枝と共に施設で育った慎吾と凛(藤原さくら)。
慎吾は花枝に密かに想いを寄せ、
凛は慎吾に想いを寄せる。
この近場での気持ちの矢印の合致しなさが、
まさにトレンディドラマっぽくて懐かしい感じがした。
結局、慎吾は芦田に対してライバル心を出しつつも、
最後は2人を見守るし、
そんな慎吾が花枝に対する気持ちをだだ漏らしているのを、
複雑な想いを抱えながらも見守る凛。
このサブ2人の健気さはよかったね。

よかったんだけど、
2人ともいい子すぎる。
一昔前のドラマだったら、
もっとこう自分が自分がつって、
本当に相手が欲しいんだなっていう欲の強さを感じたんだけど、、、
そこは今回あんまり伝わってこなかった。
これまでの関係性が壊れることを恐れるがゆえだろうし、
それはすごくよくわかるんだけど、
ドラマならもっとバチバチしたところを観たかったり。

最後の凛のツンデレ感は
ドラマのキャラクターとしてはよかったけど。

◆耳が聞こえない意味がほとんどなかった

このドラマは歌をひとつのキーアイテムとしていて、
手術によって耳が聞こえなくなってしまう花枝にとっては、
その歌が聞けなくなる悲運を嘆くものだと思ってた。

ただ、実際には耳が聞こえなくとも、
(ドラマを観る限りでは)ほとんど日常に変化がなく、
「この設定、そんなに必要だったかな」と思っちゃった。
最近のドラマは悲しいお話を作らないからか、
全体的に障害によるマイナスがあまりなかったので、
あくまでも物語の起伏という意味で、
やや都合がよすぎるのではと感じた。

そういえば、必要だったのかなという点では、
あの芸人を目指していた2人、
本編にまったく絡んでこなかったな。。。
いる、、、のか、、、?(笑)

◆そんなわけで

流れとしてはど直球ラブストーリーではあったけど、
メイン2人の馴れ初めに感情移入できなかったことが
個人的にはけっこう大きく、
その上で展開の間延び感や
劇的に大きな問題もなく進む抑揚の少なさに、
物足りなさが残るドラマだったなという印象でした。

ムササビッ!


過程は複雑でも結局真実はシンプルだった『真犯人フラグ 真相編』

2022年03月14日 20時04分38秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2022年冬ドラマで面白かった順位:1/1👑
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【ジャンル】
サスペンス
スリラー

【原作・過去作、元になった出来事】
なし

【あらすじ】
中堅の運送会社に勤務する相良凌介(西島秀俊)は、
妻と子供2人の4人家族。
だがある日、
突然凌介以外の家族が謎の失踪を遂げてしまう。

凌介は、大学のサークルがいっしょで、
今は週刊誌「週刊追求」の編集長を努めている河村(田中哲司)に相談。
河村の手腕で、
真帆たちの失踪は事件として注目され、
凌介に同情の声が集まった。
しかし、あるSNSの投稿をキッカケに、
凌介は“悲劇の夫”から一転、“疑惑の夫”へ…!

調べれば調べるほど、
今回の事件には凌介と関わりのある人たちが絡んでいることがわかり、
それぞれが抱える思惑があった。
それらが複雑に交錯し合い、
事件は謎を深めるばかり。

果たして、愛する家族を取り戻すため、
真犯人にたどり着くことはできるのだろうか。

【感想】
今季観ているドラマの中で最初の最終回。
やっと終わったという安堵感からか、
どっと疲れが出たような感覚になる内容だった。

◆とにかく長い(笑)

いろんな人物の交錯する思惑や、
次々と起こる「まさか」な設定。
メンタルやべぇやつらのオンパレードで、
誰もが犯人に思えてくるスリリングな展開は面白いとは思った。
でも正直、個人的にはそこまでハマれず(笑)

そもそものスタートが、
相良家の仲のよさがわからないまま、
いきなりの家族の失踪でしょ。
だから、あんまり相良凌介(西島秀俊)に感情移入できなくて。
その中で、どんどん増えていく登場人物。
長さゆえにだんだんおぼろげになっていく過去のエピソード。
それで半年だからね、、、長いよ(笑)

だから、真犯人が明かされたときも
「まさかこの人が!」っていう意外性よりは、
「ああ、やっとわかったか」という安心感の方が大きかった。

◆『あな番』との違い

考察系2クール連続ドラマってことで、
『あなたの番です』(2019)を彷彿とした人も少なくないと思う。
でも、あのドラマほどハマれなかったのは、
この『真犯人フラグ』が前半と後半であんまり差がなく、
そのまま続いたからじゃないかなって思う。
単純に20話分のドラマっていう感覚が強かった。
『あな番』はメインの菜奈(原田知世)の死という
大きな出来事があったから、
うまい具合に前後半で切り替えができたんだけど。

◆後半はほとんど刑事ドラマ

原案の秋元康も公式サイトで言っている。
今の時代、
根拠がなくとも、
自分勝手な理屈で事件の犯人探しが行われる時代だと。
このドラマもそういう部分を描こうとしていたんだと思う。
ただ、第三者が勝手に犯人を決めつける流れは
1クール目でほぼ終わってたよね。
それも、凌介に疑惑の目が向けられることがほとんどだったけど。
2クール目は、
当事者たちによる独自捜査がメインになってたから、
あんまり刑事ドラマと差がなかったかなー。
まあ、twitterのつぶやき画面をたくさん表示して、
SNS上での賑わいは演出してたけど。

◆そんなわけで

個人的には、
1クールだけで終わらせてくれてもよかったかなとも感じる(笑)
SNSでは考察が盛り上がっていたみたいだけど、
若い子にはウケてたのかな?


第1話時点での2022年冬ドラマトップ10

2022年01月22日 00時48分59秒 | ドラマ
1. ミステリと言う勿れ
2. DCU Deep Crime Unit 〜手錠を持ったダイバー〜
3. 真犯人フラグ 真相編
4. ムチャブリ! わたしが社長になるなんて
5. となりのチカラ
6. 妻、小学生になる。
7. ファイトソング
8. ゴシップ 彼女が知りたい本当の〇〇
9. ドクターホワイト
10. 逃亡医F

2022年冬ドラマが出揃った!
個人的には、6年ぶりに“月9”が一番面白いと感じてる。
正直これだけ観ていればいい気も(笑)

2016年の冬ドラマから
再び日本の連ドラを観るようになったけど、
最近は第1話の時点で
引き込まれる作品が少なくなってきたような、、、?
ネトフリのオリジナルドラマや海外の映画の方が
ストーリーやキャラクターが振り切ってて見ごたえあるから、
目が肥えてしまったのかもしれないけど(笑)

『ミステリと言う勿れ』は、
主人公が淡々と正論を述べまくるのが痛快なんだよね。
世の中当たり前すぎて疑問にすら思わなかったことに対しても、
彼なりの持論をつらつら述べるから興味深い。
なんか、ひろゆきっぽい感じがしないでもない(笑)

『DCU Deep Crime Unit 〜手錠を持ったダイバー〜』は、
水際専門の刑事ドラマ。
ロケ地の風景が壮大。
ダイビングが好きな人にはいいかも(笑)

『真犯人フラグ 真相編』は、
前期のラストで感じだけど、
家族の仲のよさがよくわからないまま、
事件が起きてしまったから、
必死になる相良さん(西島秀俊)にあまり共感できない。
とはいえ、真犯人とその目的は気になる。

『ムチャブリ! わたしが社長になるなんて』は、
ある日突然、
子会社の社長に任命された主人公の
あたふたっぷりを楽しむコメディ。
ビジネス感も恋愛感も今のところ弱いけど、
高畑充希が過去に出演した『過保護のカホコ』(2017)や
『同期のサクラ』(2019)を彷彿とさせるので観てしまう。

『となりのチカラ』は、
「こんな松本潤見たことない!」を楽しむホームドラマ。
パパ感ゼロだけど、
何にでも首を突っ込もうとするも、
優柔不断でなかなか行動できない姿はキュートでもある(笑)

『妻、小学生になる。』は、
亡くなった妻が小学生の姿で
再び目の前に現れるファンタジー。
『地獄先生ぬ〜べ〜』や
『世にも奇妙な物語』の延長のような世界観。

『ファイトソング』は、
事故で空手を辞めた女の子と、
彼女が好きな歌を作ったアーティストとのラブストーリー。
恋愛偏差値ゼロというより、
ただのコミュ障の恋愛がありえなさ全開で、
あまり入り込めず(笑)

『ゴシップ 彼女が知りたい本当の〇〇』は、
ネットニュースのPVを上げるために、
ゴシップネタを取材しまくるサスペンス調のドラマ。
黒木華演じる主人公の話し方が完全に綾波レイ。

『ドクターホワイト』は、
浜辺美波演じる主人公が、
医療に関する知識以外の記憶を失ったという設定の医療ドラマ。
まだ謎が多くてよくわからない。

『逃亡医F』は、
恋人を殺した容疑をかけられた主人公(成田凌)の逃亡劇。
医療ドラマだけど、
舞台は病院ではなく、
彼の逃げゆく先々。
そこで困ってる人をオペするという、
まさに出張オペドラマ。

地獄先生ぬ~べ~』だった『妻、小学生になる。』(第1話)

2022年01月21日 23時48分27秒 | ドラマ

【個人的な評価】
2022年冬ドラマで面白かった順位(第1話):6/10
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【ジャンル】
ヒューマンドラマ
生まれ変わり

【元になった出来事や原作・過去作など】
・漫画
 村田椰融『妻、小学生になる。』(2018-)

【あらすじ】
新島圭介(堤真一)は、
10年前に最愛の妻・貴恵(石田ゆり子)を亡くしてから、
妻のいない残りの人生を“余生”だと思って生きている元愛妻家。
まったく生気が感じられないため、
周囲からは陰鬱な男に見られている。

たった1人の家族である
娘の麻衣(蒔田彩珠)の幸せを誰よりも願っているものの、
生活費を稼ぐ以外何もしてやれていないことが心苦しく、
コミュニケーションすらうまく取れていない。
2人の時間は、
10年間止まってしまっていたのだ。

そんなある日、
ランドセルを背負った見知らぬ女の子(毎田暖乃)が
この親子を訪れる。

「私は10年前に他界したあなたの妻よ」

そう言う彼女の姿は小学生。
しかし、話を聞くうちに、
どうやら本当に妻の生まれ変わりのようだとわかる。

元愛妻家の男と、
妻(外見は小学生)、
そして大人になりきれない娘の、
ちょっと変わった3人による家族再生の物語が始まる!

【感想】
原作漫画は未読。
死んだ人間が、
別の人間になって、
再び目の前に現れる。
どこかで観たことあるような話だなと思ったそこのアナタ!
その通り、かつて週刊少年ジャンプで掲載されていた
『地獄先生ぬ~べ~』の第45話「前世の記憶の巻」が
同じ設定の話っていう(笑)
それは、広が3歳のときに亡くなったお母さんが、
幼稚園児の姿で彼の前に現れる設定だったけど。

なので、きっと最終回では、
母親の人格が消えるんだろうなあという予想。
まあ、妻がいなくても前を向いて歩けるようにする
っていうのが彼女の願いだから、
いなくなった方がいいとは思うけど。
そもそも、元の小学生の人格は
どこに行ってしまったんだっていう疑問はある。

それにしても、新島の他人ありきの生き方だと、
その他人がいなくなったときに、
一気に精神が崩れてしまうから、
何かに依存するのはよくないなと思った(笑)

 

松潤がパパに見えない『となりのチカラ』(第1話)

2022年01月21日 00時26分06秒 | ドラマ

【個人的な評価】
2022年冬ドラマで面白かった順位(第1話):7/9
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【ジャンル】
コメディ
ホームドラマ

【元になった出来事や原作・過去作など】
なし

【あらすじ】
東京のとある郊外に建つマンション。
そこに、中越チカラ(松本潤)と妻の灯(上戸彩)、
そして娘の愛理(鎌田英怜奈)と息子の高太郎(大平洋介)という
1組の家族が移り住んでくる。

優柔不断で困っている人を放っておけない性格の夫と、
テキパキしっかり者の妻。
ちょっぴり大人びた姉と無邪気な弟。
そんな一家がやってきたマンションには、
とても個性豊かな住人たちが暮らしていた。

人の話をじっくりと聞く才能はあるのに、
多くの人の話を聞きすぎて逆に悩んでしまうチカラ。
「人を救いたい」、「周囲を平和にしたい」
という想いがすべての行動原理である彼だが、
いつも中途半端に他人の問題に関わってしまい、
事態は思わぬ方向へ。

果たして、
彼はマンションの住人たちとうまくやっていけるのだろうか。

【感想】
松潤が父親役っていうのが、
なかなかに違和感あるドラマ。
年齢の割に顔が若いからね、
パパというよりも、
アニキの方がしっくりくる(笑)

そんな彼が演じるのは、
「とにかく些細なことが何でも気になってしまう」役。
服についたゴミを指摘するべきか悩んだり。
バス内で立っている人に席を譲ろうにも、
妊婦なのか小太りなのか判断がつかずに迷ったり。
そう、気にはなるものの、
なかなか行動に移せない優柔不断さがある。
でも、彼が悩むことは、
日常生活でも「あるある」なこともあり、
共感できる部分は多い。

こうやって、マンションの住人たちの悩みに、
その優しさと優柔不断さをもって関わり、
意外な展開へと繋がっていくのを楽しむドラマなんだろうな。
ストーリー自体はまだどうなるかわからないけど、
キャラクターは個性的で面白いと思った。

 

かつて医師役を演じたキャストが多い『ドクターホワイト』(第1話)

2022年01月18日 13時04分36秒 | ドラマ

【個人的な評価】
2022年冬ドラマで面白かった順位(第1話):7/8
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【ジャンル】
サスペンス
医療ドラマ

【元になった出来事や原作・過去作など】
・小説
 樹林伸『ドクター・ホワイト』シリーズ(2015-)

【あらすじ】
医療ジャーナリストの狩岡将貴(柄本佑)は、
ある朝、日課のランニング中に、
公園で倒れている女性(浜辺美波)を見つける。
透き通るような肌と整った顔立ちを持つその女性は、
素肌にたった一枚、
白衣だけを身に着けていた。

幼なじみの内科医・高森麻里亜(瀧本美織)に助けを求めて
病院へ運び込むと、
目を覚ました女性は自らを「白夜」と名乗った。
さらに、検査結果を見ずに将貴の不調の理由を言い当てたり、
急患に対する外科の診断を「誤診です」と指摘する。
その口ぶりはまるで医療関係者のようだったが、
驚異的な医学知識とは裏腹に、
白夜はそれ以外の記憶をすべて失っていた。

将貴は、行く当てのない白夜を
ひとまず自宅へと連れて帰る。
事故で両親を亡くし、
将貴と2人暮らしをしている妹の晴汝(岡崎紗絵)は、
白夜を歓迎し、
何かと世話を焼く。

翌日、買い物に出かけた先で、
白夜は見るものすべてに興味を示すが、
突然、晴汝の体調が急変。
搬送された高森総合病院で、
白夜は医師たち相手に驚きの行動に出るが……。

【感想】
原作小説は未読だけど、
なかなかに興味深い設定のドラマ。
名前と医療に関する知識以外の
あらゆる記憶をすべて失っている主人公。
ネームプレートやスマホですら初めて目にする様子。

そんな彼女が、患者を見ただけで、
その症状および対応策をピタリと言い当てる謎設定。
X-メンかなっていうぐらいの特殊能力。
とはいえ、超人というよりは、
観察力の鋭さが際立っているという感じかな。
相手の発した言葉や、
わずかな脈の乱れを感知する敏感な指先。

そんな彼女が新しく配属されるのが、
“総合診断協議チーム”(通称CDT)。
患者の症状から正しい病名を協議の上で判別する、
いわば“診断専門チーム”だ。
内科医、皮膚科医、脳神経外科医、精神科医など、
各科を横断し、
知識を集結させた専門集団。
随分と都合のいい組織が新設されるもんだ(笑)

白夜の常人離れした診断っぷりと、
なぜ彼女が記憶を失っているのかの解明、
その2つが期待できるドラマかな。

キャストの方たちが、
過去のドラマで医者役を演じていた人が多いのも面白いけど。
パッと思いつくものでも、
石坂浩二は『白い巨塔』。
片桐仁は『あなたの番です』。
毎熊克哉は『恋はつづくよどこまでも』。
柄本佑は『心の傷を癒すということ』。
岡崎紗絵は『ナイト・ドクター』。
小手伸也は『TOKYO MER』。

それにしても、最近は高橋文哉が出まくりなのと、
主題歌にAdoが起用されまくってるね(笑)