Blog of 俺 by 俺 for 俺

自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

日本アニメのあるあるを詰め込んだ『HUMAN LOST 人間失格』

2019年11月30日 01時21分06秒 | 映画


2019年公開映画195本中107位。

あの太宰治の『人間失格』をダイナミックリメイクした作品。

昭和111年、医療革命によって寿命が爆発的に延びた無病長寿大国・日本。
ある日、主人公の大庭葉蔵は暴走集団と共に、
特権階級の住まう“インサイド”と呼ばれる地域へ突入した際に特別な力に目覚め、
「人であること」を主軸にした戦いに身を投じていく。

とまあ、こんな感じのストーリーで、原作とはだいぶかけ離れてる(笑)

近未来の世界観に中二感ある設定は好きだったのだけど、、、
んー、、、いろんなアニメの要素が入りすぎている上に、
わかりづらいところもあって、読後感はやや微妙な感じ。

『エヴァ』の人類補完計画を始め、
『AKIRA』、『GANTZ』、『攻殻機動隊』、『進撃の巨人』、
ゲームの『ニーア・レプリカント』を彷彿とさせる雰囲気が充満していたこと、
敵対勢力の動機が「結局そこかい」というありふれたものだったことから、
よくも悪くも「日本のアニメあるある」な感じで、
『人間失格』のリメイクという期待感の割には、
あまり新鮮さを味わえなかったかなあ。

あと、人はある条件のもと、“ロスト体”と呼ばれる異形の形に変貌してしまうのだけど、
その理由が作中のみだと理解しづらいのと、
葉蔵と美子の関係が、大した仲の深め方をしていないにも関わらず、
なぜか惹かれ合ってるというのも解せなかった(笑)

映画を観終わった後に公式ホームページの
「CHARACTER」や「KEYWORDS」を見て
ようやくいろいろ理解できた感じです(笑)
https://human-lost.jp/

とはいえ、登場人物の名前や葉蔵の住んでいる場所、
細かな設定などは原作の通りなので、
小説の内容を覚えている人は親近感あると思う。

しかし、個人的には『AKIRA』並みにもっとグロテスクな表現を観たかったな。
「失格」というぐらいなのだから。

ネガティブ青春映画『殺さない彼と死なない彼女』

2019年11月24日 16時35分48秒 | 映画


2019年公開映画194本中54位。

これはジワる。
高校生の話だけど、量産型のキラキラ青春純愛モノではなく、
その頃に抱きがちなネガティブな感情が全面に出た、
ちょっとネクラな雰囲気の映画でした。

全部で3つのペアの話が並行していて、
そのどれもがジワるエピソードなんだよね。

「死ね」、「殺すぞ」が口癖の小坂れい(間宮祥太朗)と、
「死にたい」が口癖でカジュアルにリスカする
鹿野なな(桜井日奈子)のラブストーリー。

告白が日課で毎日「好き」という撫子(箭内夢菜)と、
そんな彼女をドライにあしらう恋ができない
八千代(ゆうたろう)のラブストーリー。

彼氏が取っ替え引っ替えな承認欲求の強いきゃぴ子(堀田真由)と、
地味で目立たない地味子(恒松祐里)の友情ストーリー。

どのエピソードも「そんなことあるわけないだろ」と
「昔、そんなことあったかもしれない」
という絶妙なバランスが面白かった。

個人的には、間宮祥太朗と桜井日奈子のエピソードが一番好きだなー。
2人ともクラスでは浮いた存在で、
クールで暗めな性格だけど、
セリフは「死にたい」「死ね」「殺すぞ」のオンパレードだから、
小学生のようなやり取りがだんだんジワってきて、
途中笑いそうになるからね(笑)

普通の人に言われたらイラッとするけど、
あれだけかわいかったりかっこよかったりすると、
ネガティブな言葉も逆に笑えてくる(笑)

そんな汚い言葉が並ぶ中でも、
間宮祥太朗が「アイス食べるか?」って気遣ったり、
桜井日奈子が「肉まん食べたい」って
わがまま言ったりするのが微笑ましかった。

普通にただの仲良しカップルじゃねえかっていう(笑)

あとは、ゆうたろうの
「キミはキミを好きにならない僕を好きなんじゃないの?」
っていうセリフが深かったなー。
もはや、恋に恋してるよってのを諭してるところがいい(笑)

そして、3つのエピソードはある事件を接点に繋がっていて、
衝撃の展開になっていくのもよかった。

その展開を受けて、、、僕は泣けなかったけど、
他の若いお客様さんはけっこう泣いてたっぽいので、
人によっては感動作にもなるのかも!

設定は面白いけどテンポが悪すぎな『決算!忠臣蔵』

2019年11月24日 09時41分32秒 | 映画


2019年公開映画193本中174位。

「赤穂事件」を“予算”という観点から見た斬新な切り口の映画。

討ち入りには金がかかる。
それをどうやりくりして実現させるかという
予算達成エンターテインメントなんだけど、
現代にもあるあるな話で、時代劇ながらも共感できるポイントは多い(笑)

勘定方(経理および財務)と戦方(営業みたいなもん?)との対立や、
賄賂などのグレーなお金の存在など、昔からあるんだなと思った。

仕事をしていると、「こんだけ金使いたい」ということはよくあり、
費用対効果を細かく求められると正直めんどくせーなーと思うこともたまにあるけれど、
この映画を観るとお金の大切さが身に染みますね。。。

フィクションだろうがノンフィクションだろうが、
物語の中で何かを行うには当然お金が必要だから、
みんなそれどうやって工面してるんだろうって考えるわ。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』内の諸々のお金、
どっから出てるの?とか
トニー・スタークしかお金稼げてなくない?

しかし、この映画、設定は斬新だけど、
映画として考えるとかなりテンポが悪い。。。
出てくる人も多いし、流れも冗長で、
いわゆるクライマックスみたいなところがないから、
話としてはかなり退屈。。。

あと、そもそも、僕は赤穂事件のこと名前しか知らないんだよな。。。
学校の授業でも受験でも大きく扱わなかったし、
もともと歴史にあまり興味ないから通らなかったわ、赤穂浪士も忠臣蔵も。

やっぱり時代劇はあまり好きなジャンルではないかも。
『仁』とか『幕末高校生』みたいに、SFの一環で出てくるならいいけど(笑)

ゾンビなのにコメディ!『ゾンビランド:ダブルタップ』

2019年11月22日 20時08分35秒 | 映画


2019年公開映画192本中77位。

前作からちょうど10年。
相変わらず下品でグチャミソった
コメディ調のゾンビ映画でした。

安全な地を求めて旅をしながら、
ゾンビを殺し、いろんな人と出会う
ロードムービー感ある流れは変わらず。
(アビゲイル・ブレスリンの成長にはちょっと驚くけどw)

でも、前作よりパワーアップしてる!!
アクションも、笑いも。
さすが、『ヴェノム』の監督に、
『デッドプール』の脚本家。

もはやゾンビをどうこうって映画じゃないんだよね。
邪魔だし危険だから排除はするけどってレベル。

この映画の面白いところはそこで、
ゾンビはもはや味付けでしかなく、
メインは主要キャストの面白いやり取りなんだ。

性格がバラバラな4人が時に対立しつつも、
なんだかんだでいっしょにいる家族みたいな仲なのが微笑ましくて、
ゾンビが出てくるファミリー映画って感じなんだけど、
下品でブラックな彼らのやり取りが笑える。

感覚的に日本人にはそんな響かないかもしれないけど、
アメリカ人とかすごく好きそうwww

しかも、今回は僕の大好きな『ターミネーター2』に
言及しているところがあるのもツボだったし、
前作に続き、ビル・マーレイの扱いがひどいのにも吹いた(笑)

ただ、基本的に画は汚いwww
ゾンビに変身するとき必ずゲロ吐くんだけど、
今回ゲロシーン多くてwww

一般的なゾンビ映画とはまったく違う作りが新鮮なので、
一度観てみて欲しい。

それにしても、ゾンビってなんか便利なポジションだな。
ホラーにも使えるし、コメディにも使える。
日本にはそういうのない気がするなあ。

てか、ジェシー・アイゼンバーグとウディ・ハレルソンは、
『グランド・イリュージョン』のフォー・ホースメンだね。

エルサが卍解してしまう『アナと雪の女王2』

2019年11月22日 19時50分48秒 | 映画


2019年公開映画191本中13位。

イントゥジアンノーーーーン♪
イントゥジアンノーーーーン♪
レリゴーに代わる本作の代表曲、よき!

で、中身はまさかのバトルアクション満載な
エルサの卍解映画でした(笑)

前作では、エルサがすねて山奥に氷の城作って引きこもるも
姉妹愛でハッピーエンドなディズニーらしい感じだったけど、
今回は根底に愛はあるものの、
冒険色の強いアクション寄りの内容なので、
かなり方向性が変わったなと感じた。

エルサが氷を操れる理由、
彼女の一族にまつわる過去の秘密、
さらに、火・水・風・土の精霊の存在、
それらが今回の醍醐味。
(ここだけ切り取ると中二感あるけど、
 個人的には割とそんな感じしたよw)

『ワンピース』の青キジやX-MENなんじゃないかってぐらい、
今回はエルサのフリーズエナジーが炸裂しまくってて、
雪の女王ならぬ雪の魔人感強かった。
ジャンプ漫画とかマーベル映画好きな人なら、
絶対ハマると思うwww

そして、前回以上にオラフがいい味出してて笑ったwww
笑いはすべて彼が持っていったからね。
まさに雪の芸人(笑)

壮大な音楽に綺麗な画、テンポのいい進行は、
さすが安定のディズニーだと思うので、
これは映画館で観た方がいいね。

映画観終わった後に手をかざしてみるも、、、
出ません、何も出ません。
綺麗なツルツルの手の平がそこにあるだけでした。

今観てもナタリー・ポートマンの演技がすごい『レオン 完全版』

2019年11月22日 19時46分16秒 | 映画


「午前十時の映画祭10-FINAL」にて。
1994年のフランス・アメリカ合作映画『レオン』。

家族を殺された少女マチルダ(ナタリー・ポートマン)と
暗殺者のレオン(ジャン・レノ)の交流を描いた90年代を代表する名作のひとつ。

今観ても当時のナタリー・ポートマンの演技がすごくて。
復讐を誓った覚悟と自らも命を狙われるという、
子供なのに子供ではいられない過酷さが、
彼女を嫌でもクールにしてしまう中で、
時折見せる少女っぽさが映える。

レオンは一匹狼の冷酷な暗殺者なのに、
観葉植物を愛でるところや、
出会ったばかりのマチルダを豚のキッチン手袋でなだめるなど、
お茶目なところがあるギャップはいつ見てもいいなと思う。

ゲイリー・オールドマンもかっこいいんだよなあ。
あのラリったマトリ。
当時37歳でしょ。
自分があと2年であれになれる気がしない(笑)

最後のマチルダとレオンが別れるシーンも、
『ターミネーター2』を彷彿とさせて泣ける。。。

なお、この映画が好きなら
1980年公開のアメリカ映画『グロリア』も参照されたい。
『レオン』の元ネタ?っぽい映画で、こちらは少年とおばさんです。
(日本の『子連れ狼』にヒントを得たらしい)

これがインド式サスペンスか!っていう『盲目のメロディ~インド式殺人狂騒曲~』

2019年11月21日 00時59分04秒 | 映画


2019年公開映画190本中66位。

まさかの!
まさかのインド映画でサスペンス!!

なんだけど、歌と笑いは健在というハイブリッド。
すごいな、ボリウッドにしか作れなそうな世界観(笑)

“とある理由”により、
目が見えないフリをしているピアニストの主人公が、
偶然殺人現場を目撃。

しかし、犯人がアレすぎて警察にも言えず、
そうこうしているうちに盲目もウソだとバレ、
さらには臓器を売ろうとしている奴らにも狙われるという、
すったもんだすぎる話でした。

特に、彼が盲目だと思って殺人現場で犯人たちが
いろいろ取り繕うシーンが面白いんだわ。
それ、見えてますから!!
とはいえ、バレたら自分もどうなるかわからないので、
平静を装う他ない状況がウケた(笑)

さらに、犯人が「本当に彼は目が見えていないのか」
を試すシーンもおかしいのなんのって。

見えてるのに見えてないフリで
どうやって回避していくのかがマジで見もの!!

話自体はシリアスなはずなのに、
うまく笑いを取り入れてて、
この絶妙なバランスのよさが最大のウリだと思う映画でした。

最後まで観て、ようやく最初のシーンの意味がわかる構成も好き。

2019年10-12月期のドラマを半分観終わって

2019年11月19日 00時05分23秒 | ドラマ
今期のドラマも半分が過ぎました。
こんな感じです。

1.同期のサクラ(日テレ)
2.グランメゾン東京(TBS)
----------(見えない壁)----------
3.ニッポンノワール―刑事Yの反乱―(日テレ)
4.俺の話は長い(日テレ)
5.まだ結婚できない男(フジ)
6.シャーロック (フジ)
7.ドクターX ~外科医・大門未知子~(テレ朝)
8.G線上のあなたと私(TBS)
9.4分間のマリーゴールド(TBS)
10.モトカレマニア(フジ)

トップ2は圧倒的だけど、
『ニッポンノワール』と『俺の話は長い』が
けっこう面白いんです。
前者は日本のアニメのような感じがあって、
後者はセリフ劇が最高。

『ドクターX』はパターン化しすぎてて、
ちょっと飽きる。。。

『G線上のあなたと私』は、
人を好きになるってことに
ちゃんと向き合っている気がして、
そこまで悪くない。

『モトカレマニア』はまずい。
ひじょーにまずい。

超人の集まりかって思った『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』

2019年11月18日 23時00分13秒 | 映画


2019年公開映画189本中179位。

ひびかねー!
これはまったく響かない映画だった。。。

エベレストのデスゾーンに墜落した飛行機に、
戦争を引き起こしかねない重要機密文書があって、
特別捜査官を装った悪いやつらが
「それを手に入れたいからガイドしろ!」ってんで、
役所広司たちがそいつらと共にエベレストに登る映画。

もうね、超人の集まりなんですわ、これ。
エベレストだよ?
世界最高峰の山で過酷な環境だよ?
そんな中で死闘を繰り広げるからね。

ピッケルでぶっ刺すわ、耳は噛み切るわ、
銃は乱射するわで、そんなん雪山でやるかって。
「あなたたち、まずは自分の身を寒さから守った方がよいのでは、、、?」
と心配になりました。

あと、エベレストなのに装備が軽いのと、
しれっと頂上に行けてしまっているのが、
2015年の『エベレスト 3D』を観た身からすると、
なかなかにファンタジー(笑)

そこに、ヒロインがかつてエベレストで失った恋人との
思い出に浸る謎の懐古ロマンスを挟んでくるから、
いよいよこの映画の向かうところがわからなくなってきて。

さらに、「ヨガは登山といっしょ。ゆっくりやれば、遠くまで行ける」
という「それ本当?」と疑いたくなるような迷言もかましてきて。

役所広司がね、英語と中国語の両方を使い分けていてすごいなと思ったのだけど、
基本雪山で取っ組み合いしてるだけだったから、
彼のよさがまったく出てなかった。。。

日中合作とのことだけど、、、
中国映画に役所広司がピンで乗り込んだだけの、
合作とは言い難い印象でした(笑)

ありそうでなかったヒーロー×ホラーの『ブライトバーン/恐怖の拡散者』

2019年11月17日 20時37分39秒 | 映画


2019年公開映画188本中81位。

スーパーヒーロー✖️ホラー。
スーパーマンのもうひとつの可能性を提示した、
ありそうでなかった設定が興味をそそる映画。

不妊治療に励む夫婦のもとに、
ある日宇宙から謎の物体が落ちてきて、
そこに入ってた赤ちゃんをブランドンと名付け、
我が子として育てるってのが始まり。

時は流れ、12歳になったブランドンが“特別な力”に目覚め、
ずっと養子だと嘘をついてきた両親への怒りを皮切りに、
人をぶっ殺しまくるように。。。

超人的なパワーを身につけたら、
大体がそれを正義のために使い、
悪と戦う話が多いけど、
実際みんながそうなるわけじゃないよね
ってのがこの映画の面白いところ。

また、人の死に方がリアルなのも見逃せない。
超人的な力とぶつかったら、
吹っ飛んで終わりってのがオーソドックスだけど、
普通に考えて、吹っ飛ぶほどの力を加えられたら、
そりゃグチャってなるよねって。

ここらへんの死に方は、
『ファイナル・デスティネーション』シリーズや、
9月に観た『ヘルボーイ』に近いものがあるから、
ダメな人はダメだと思う(笑)

とにかく痛々しい。。。
グッチャリしてる。。。
一番やばいなと思ったのがブランドンの叔父さん。
顎が。。。
隣に座ってた外人も“Oh my God...”
って言っちゃうぐらいに。。。

でも、ある意味スカッとするところはあって。
人間生きていれば、「こんのクソ野郎、痛い目見やがれ!」と思ったり、
「僕を怒らせない方がいい。後悔するぞ」的なことを
妄想したりすることもあるだろうけど、
それを現実にしたという意味では、なかなか中二感溢れる(笑)

ただ、「そこまで怒る?」って思っちゃうぐらいには、
人を殺す動機が弱いから、あんまり感情移入できないんだよねー。

例えば、長年辛いいじめに遭い、
もう死ぬしかないなってときに力に目覚め、
いじめっ子に復讐するとかの方がまだ共感できたかも。

とはいえ、設定自体は面白いから、
次回作あるなら期待したい(ユニバース化の構想もあるとかないとか)。

ちなみに、洋画にしてはめずらしく「楽天」のロゴが。
出資してるんかな。

家族というものを再び考えさせられる『ひとよ』

2019年11月13日 21時08分04秒 | 映画


2019年公開映画187本中54位。

人殺しの母親が15年ぶりに家に戻ってきた家族の映画。

父親がクズ野郎で子供に暴力振るうもんだから、
田中裕子がひき殺して刑務所に入るものの、
殺人者の家族ということで、
残された者たちはひどい嫌がらせを受け、
15年ぶりに再会しても、
兄弟3人はそれぞれ思うところがあるっていうね。

特に、次男の佐藤健が一番荒れてるんだけど、
これは三兄弟の中で一番母親が好きだったことの
裏返しなのかなーと思ったり(笑)

母親のしたことは殺人だけど、
それによって救われた人たちがいたのも確かで、
でも世間はそんなことおかまいなしに白い目を向けるから、
殺人という事実が、
立場によってまったく違う受け取られ方をする
ってのが顕著だなと思った。

出ている人全員の演技がうまくて、
声を荒げて対立するシーンなんかは特に迫力あるし、
暗くシリアスな中に笑えるシーンも
散りばめられているので面白かった。

個人的には、いつも強面役の音尾琢真が
ニコニコ爽やかな役柄というギャップが一番好きでした(笑)

彼には何が見えていたのかとても気になった『永遠の門 ゴッホの見た未来』

2019年11月13日 21時04分13秒 | 映画


2019年公開映画186本中101位。

あの有名な画家、ゴッホの映画です。
彼が死ぬまでの2〜3年がメインかな。

まさに孤独と狂気に満ちた人生でした。
性格はとてつもなく極端で精神的にも不安定。
正確な診断はないものの、
彼の病状については最大100以上の説があるとのこと。

だから、自分で耳を切っちゃうんだろうけど。。。
それも、絵のことで反りが合わず、
共同生活していたゴーギャンが家を出て行ってしまい、
彼の心を繋ぎ止めるためだったようだから、
リストカットしちゃうメンヘラを超えたメンヘラ
をさらにもうひとつ超えた感はある。。。

ただ、もともと絵もまわりに受け入れられず、
誰にも認められなかった背景があるからこそ、
その孤独な環境において、
絵を通じて出来た友人だったから、
喪失感がハンパなかったんだろうなと思う。

絵はご存知の通り、かなり独特。
塗料をキャンバスにベチャっと厚塗りするから、
表面は彫刻のように凸凹していて、
同じ時代の他の画家と比べても、
人々の目には異質に映っただろう。

ゴッホは「自分が見たものを他の人々にも見てもらいたい」と言っていた。
ということは、彼の目を通して見た世界が絵に表れているということだけど、
あの絵に描かれるような色合いや構図が、
彼の目には映っていたというのは、才能なのか幻覚なのか。
(彼は幻覚や幻聴もあったそう)

もちろん、「心の目」で見たことも反映されているだろうから、
一概に物理的な視覚情報だけではないと思うけど。

もし彼が、ある程度多様性が認められるようになった
今の時代に生きていたら、
どんな評価を受けていたのかなー。

なんにせよ、何かが欠けている分、
他の何かで補おうとする過程で、
その能力が突出し、
それを天才と呼ぶのかもしれないなと思う映画でした。

しかし、僕が日本人だからそう見えるのかもしれないけど、
向こうは本当に似せてくるよな。
ウィレム・デフォー、とてもゴッホっぽく見えた。

あと、この前北極で遭難しかけてたマッツ・ミケルセンも出てるよ!

孤独と極寒で満身創痍な『残された者-北の極地-』

2019年11月09日 20時21分03秒 | 映画


2019年公開映画185本中114位。

北極に取り残された男の映画。
観終わった後、無性にダウンジャケットが欲しくなるほどの
究極のサバイバルゲームでした。

取り残されるの、マット・デイモンだけじゃないんだね。
今回はマッツ・ミケルセンが体張りまくりの名演技を見せてくれてます。

始まったらもうマッツひとり。
おそらく飛行機が不時着したと思われるんだけど、
ひとり北極の地でがんばってる。

「SOS」の文字を地面に彫ったり、魚釣ったり、地図を作ったり。

そこに救援のヘリが来るんだけど、大吹雪で墜落。
パイロットは即死で、もう一人の女性はギリギリ生存してたので、
マッツは彼女を連れて、観測基地を目指すことに。

だから、キャストは3人なんだけど、実質2人。
でも、彼女は墜落時に負った怪我でほぼ寝たきりだから、
マッツひとりしかいないようなもん。

マイナス気温の環境で、装備も満足にないまま、
負傷者をソリに乗せてひとり歩き続けるマッツ。

途中、吹雪に見舞われ、シロクマに遭遇し、穴に落ち、、、
孤独と極寒が支配する世界で、
ズタボロになりながら黙々と目的地を目指す姿は、
同情しようにもそんな境遇に陥ったことがないので、
彼の辛さは憶測の域を出ないのが歯がゆい感じでした。。。

なんか、オープンワールドのサバイバルゲームとして
出してもよさそうなぐらい現実離れしてたなあ。

最初にも書いたけど、
痛いほどの寒さが伝わってくる映画だったから、
無性にダウンジャケットが欲しくなる(笑)

冬のアウター商品のCMには、
極寒の環境における主人公の満身創痍っぷりを
伝えた方がよかったりして(笑)

孤独が生み出すドサイコパス映画『グレタ GRETA』

2019年11月09日 20時10分55秒 | 映画


2019年公開映画184本中52位。

これはヤッバイサイコパス映画。
孤独はここまで人を狂わせてしまうの、、、?

半分ホラーなんだけど、設定も秀逸だし、
ホラー嫌いの自分でもほどよい恐怖を味わえて面白かった。

地下鉄でバッグの忘れ物に気づいたフランシス(クロエ・グレース・モレッツ)が、
IDカードを頼りに持ち主であるグレタ(イザベル・ユペール)に届けるんだけど、
グレタは旦那も娘もいなくて孤独に苛まれているから、
それを解消すべくフランシスに付きまとうようになるって話。

鬼電するし、職場に押しかけるし、
完全なストーカーなんだけど、
一番怖いのは、グレタは同じバッグをたくさん持ってて、
地下鉄に置きまくっては、
届けてくれた人に執着する異常者なんだよな。。。

グレタの執着っぷりはどんどんエスカレートして行って、
物語の後半はフランシスに身の危険が及ぶほどの
狂喜乱舞なドサイコパスっぷりがマジで怖かった。。。

見ず知らずの人にやたらと親切にしない方がいいなと思える映画です(笑)

クロエ・グレース・モレッツがかわいくなり過ぎてて、
何着ても似合うから、
生まれ変わったらクロエ・グレース・モレッツになりたい( ^ω^ )

ターミネーター好きなら間違いなく今すぐ観た方がいい『ターミネーター:ニュー・フェイト』

2019年11月08日 14時37分19秒 | 映画


2019年公開映画183本中7位。

ああ、、、帰ってきた。。。
「森から戦士たちが帰ってきたぞー!」
って乙事主様が叫んじゃうぐらいには、
久しぶりにターミネーターしてました。

『ターミネーター』、『ターミネーター2』に続く
正当な続編としてふさわしい内容。
(それだけに「もっと早く作っていれば、、、」
 という想いは否定できない。。。)

そりゃね、僕は『T2』が生涯観た映画の中で
1番か2番かってぐらい好きだから、
かなり上方修正は入ってます(笑)

それでも、やっぱりジェームズで観なキャメロンですよ。
彼はわかってる。
『ターミネーター』シリーズが好きな人は、
『T2』が大好きだと。
だから、今回の作品も『T2』にだいぶ寄ってた。
というか、もはや『T2』じゃねぇかってぐらい(笑)

まず、開始10分でやべぇのが目に飛び込んでくるんだよね。
エドワード・ファーロング!!
彼が出演するって聞いて、あの美少年が、
どんな美おじさんになっているかと思っていたら、、、!!
ハリウッドやべぇな。
ジャパンじゃあんなのお目にかかれないって。
(てか、この前ウィキペディア見たら、
 その部分があらすじの項目に書かれてて
 ネタバレじゃんって憤慨してたのに、
 今見たら消えてたw)

そこからの展開も目まぐるしくて!
いきなり未来からターミネーターがやってきて、
主人公たちは訳も分からないまま襲われて、
逃げて、追いかけられる構図が、
もはやT-1000とジョン・コナーかよって。

先のエドワード・ファーロング含めて、
冒頭30分のスピード感溢れる展開が
あまりにもエキサイティングすぎて、
身動きひとつ取れないほどにはスクリーンに釘付けになる(笑)

特にガブリエル・ルナ演じるREV-9と、
マッケンジー・デイヴィス演じる強化人間のバトルは、
個人戦でいったら『アベンジャーズ』を優に凌ぐ
ド派手な戦いで開いた口が塞がりませんでした。

しかも、そのREV-9が強すぎるのなんのって。
歴代最強。
あれはチート。
液体金属と金属骨格のダブル仕様。
かつ個別行動も可能とか。。。

でも、一番胸を打つのは、
やっぱりアーノルド・シュワルツェネッガーとリンダ・ハミルトンを
ダブルでもう一度スクリーンで観れることだよ。

72歳と63歳だよ?
その歳で、あんなに体を張ったアクションをするなんて
アンビリーバボーだわ。
ウチの両親に同じことやらせたら、すぐ骨折しそうwww

それに、シュワちゃんのね、
ターミネーターの話し方が『T2』のまんまってのも感慨深いよ。
28年も経ってるのに、
同じ役で同じように話せるのすごいなって感動した。。。

総じて、個人的にはすごく面白かったし、
シリーズ生みの親であるジェームズ・キャメロンが復帰して、
シュワちゃんとリンダがいて、
『T2』の正当な続編で、
アクションは前作の10倍でって、
それだけで大満足!!

でも、ここまで規模が大きく、
かつ前作が神がかっているがゆえに、
賛否両論出やすい気もするんだけどね。

『T2』の要素が強いのはいいけれど、
「ただの焼き直しじゃねぇか」っていう意見はありそうだし。
ここは『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』において
『エピソード4』の要素を入れているのとやや同じ印象を受けた。

ストーリー的なところもね、
"審判の日"を回避した新しい未来の話なんだけど、
「まーたそういうことするか」ってちょっと思っちゃう設定でwww

まあ、その設定があるからこそ、
冒頭30分の逃避行もわかるし、
「てかこれ『T2』だな」っていうのもわかるんだけどwww

続編あるかなー。
あってもおかしくはない。
おかしくはないけど、
やっぱりこのシリーズは『T2』が一番面白い。

今回はアクションも映像もとんでもなくすごかったけど、
『T2』で感じたターミネーターに追われる恐怖と、
激しいバトルの興奮と、
少年とロボットの交流による感動の
絶妙なバランスが生み出す面白さの方が好きでした。