Blog of 俺 by 俺 for 俺

自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

性と暴力がおぞましい『異端の鳥』

2020年10月31日 18時28分19秒 | 映画


【基本情報】
 原題:Nabarvené ptáče
 英題:The Painted Bird
製作年:2019年
製作国:チェコスロバキア、ウクライナ合作
 配給:トランスフォーマー

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:95/157
 ストーリー:★★☆☆☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:☆☆☆☆☆

【あらすじ】
東欧のどこか。
ホロコーストを逃れて田舎に疎開した少年(役名なし)は、
預かり先である一人暮らしの老婆が病死した上に火事で家が消失したことで、
身寄りをなくし、一人で旅に出ることになってしまう。

行く先々で彼を異物とみなす周囲の人間たちの酷い仕打ちに遭いながらも、
彼はなんとか生き延びようと必死でもがき続ける。

【感想】
2019年のトロント国際映画祭で、満席だったプレス向けの試写で、
途中退場者が続出したという映画。
「いや、どんなだし」って思って観てみたら、
「ああ、わかる。。。」と(笑)

『幽遊白書』で、“黒の章”っていうビデオテープがあるの覚えてる人いるかな。
人間のおぞましい部分のみを収録して、
仙水の人格が変わってしまうほどの破壊力があるんだけど、
多分あのビデオが実在したらこんな感じなのかもなあ
と思うシーンが多々あって。。。

主人公がいろんなところを転々としながら
家に戻るまでを描いているのだけど、
出会う人出会う人みんな差別的、排他的で、
性と暴力しか出てこないっていう。
もはやストーリーもあってないようなもの(笑)
なお、BGMも一切ないです(だから☆0)。

もともと原作となる小説があって、
その作者の体験もきっと入っているのだろうけど、
人ってここまで凶暴なのかって思う。

スプーンで目ん玉えぐり出される使用人とか、
性器に酒瓶を突っ込まれた挙句、
思いっきりそれを蹴られる娼婦とか、
何の映画だよ状態。

子供のときからあんな境遇を目の当たりにしたら
人格歪むだろうなってシーンのオンパレードだった。

しかも、そんなのが3時間近く続くという
観ているだけで体力が削られる映画だったわ。

主人公の設定としてホロコーストから逃れたとあるので、
戦争の惨さを伝える映画なのかなと思いきや、
ただのバイオレンス映画だった印象(笑)

目を背けたくなるようなリアルさは見ごたえあるし、
主人公の少年はまだ10歳ぐらいの子供なのに、
性的な扱いを受けるところも描き切るのは
洋画ならではな気もするけど、
これは観る人を選ぶかと。

ちなみに、この少年はもともと俳優ではなく、
今作がデビュー作とのこと。
人生一気に変わりそうwww

映画『異端の鳥』公式サイト|10月9日(金) TOHOシネマズ シャンテ他 全国ロードショー

発禁の書、半世紀を経て奇跡の映画化 戦争と人間の本質に迫る傑作!

映画『異端の鳥』公式サイト

 

笑いよりも青春系だった『とんかつDJアゲ太郎』

2020年10月31日 00時15分35秒 | 映画


【基本情報】
製作年:2020年
製作国:日本
 配給:ワーナー・ブラザース映画

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:108/156
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★★☆

【あらすじ】
渋谷の円山町にあるとんかつ屋3代目の跡取り息子・アゲ太郎(北村匠海)。
彼は一目惚れした苑子(山本舞香)の心を射止めるため、DJになることを決意。

とんかつもフロアもアゲられる男「とんかつDJ」を目指すため、
いい加減な性格のDJオイリー(伊勢谷友介)に弟子入りしたり、
大人気DJの屋敷(伊藤健太郎)を勝手にライバル視したりと、
勢いと勘違いで突き進んでいく。

果たして、「とんかつDJ」として頂点に立ち、
苑子のハートをつかむことはできるのか。

ジューシーなとんかつを揚げる音とフロアを賑わすビートが見事に融合した
前人未到の満福絶倒コメディがここに爆誕!

【感想】
公開前からお騒がせしている映画だけど、
無事に公開できてよかったなー。
ある意味注目が集まっているし、
キャストも豪華なんだけど、
初日の今日はあんまり人が入っていなかった。。。
明日以降、お客さんたくさん入って欲しいね。

僕は舞台挨拶中継付きの回を観たんだけど、
下手したらこれ本編よりも面白いんじゃないかってぐらい笑えた(笑)
伊藤健太郎の代わりに、急遽ピンチヒッターとして
加藤諒が舞台挨拶に来てたんだけど、いやもう彼すごかったよ。
完全に場を支配してた。
ずっと「俺のターン!」ばりの存在感。
圧がすごい。
ああいう性格、うらやましいわ。
心が強そうだし、現場にいたら楽しいと思う(笑)

そんな彼がいたから、山本舞香の冷めたリアクションも逆に面白くて。
この2人、属性は違うけどマイペースなところがツボる(笑)

さて、肝心の本編なんだけど、
爆笑系かと思いきや、実はそうでもない。
コメディではあるものの、
『翔んで埼玉』のようなバカっぽさはあんまりなくて、
どちらかというと『ウォーターボーイズ』に近い感じだったかな。

原作の漫画を読んでいないから、
そっちがどんな感じなのかはわからないけど、
とんかつDJを目指し、頼れる存在を見つけて練習し
、失敗を経て、最後にドカンと打ち上げる流れは、
まさに『ウォーターボーイズ』や『チア☆ダン』に通ずるものを感じたなー。

もちろん、あそこまでガチ感はないけど、
そういう青春系の映画とおバカ要素をほどよく混ぜたような雰囲気。
それでいて、とんかつとDJに共通点を見出すという設定が秀逸だから、
考えた人マジで天才だなって。
まあ、もっと笑うものかと思っていた分、
やや想定違いっていう印象は否定しないけど(笑)

正直、前半は笑いのツボがわからず、
ちょっと退屈してた部分もあるんだけど、
ラストのDJシーンは流れている曲も
聴いたことがあるものが多かったってのもあって、
興奮すると同時にちょっと感動もした。

あと、今回はフワちゃんやDJ KOOも出ているから、
知っていればより笑えるだろうなって思うんだけど、
この作品に限らず、
けっこう邦画のコメディってそういう"内輪ネタ"をよく見かける気もする。
洋画もたまにあるけど、そこまで多くはないかも?
だから、国境を越えても笑えたりするんだけど。

しかし、やっぱりね、
この映画を観て一番思うのは、「とんかつ食べたい」だね。
あのジューシーな衣に包まれた分厚いお肉が食欲をそそる。。。
この映画観た後は、とんかつ屋さんに行きたくなるからそのつもりで(笑)

そのとんかつの監修がリンガーハットってのも意外だけど、
あそことんかつ屋もやってるんだねw

映画『とんかつDJアゲ太郎』オフィシャルサイト| 大ヒット上映中!

大ヒット上映中! 映画『とんかつDJアゲ太郎』オフィシャルサイト。みんなでノッて、アガって、大爆笑!満腹絶倒コメディ、ここに爆誕!

ワーナー・ブラザース映画

 

恋愛映画ではなく苦悩映画の『小説の神様 君としか描けない物語』

2020年10月29日 23時47分12秒 | 映画


【基本情報】
製作年:2020年
製作国:日本
 配給:HIGH BROW CINEMA

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:144/155
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★☆☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
中学生で作家デビューしたものの、作品はSNSで酷評され、
自分を見失った売れない高校生小説家・千谷一也(佐藤大樹)。
一方、同じクラスの人気者でドSな性格の上、
ヒット作を連発する高校生小説家・小余綾詩凪(橋本環奈)。

底辺作家と人気作家、性格もクラスでの立ち位置も、
すべてが真逆の2人に、編集者から下されたミッションは、
2人で協力して小説を書くことだった。

ダメな男子とキラキラ女子という正反対の2人が、
反発しながらも足りないものを補い合い、
物語をいっしょに作るうちに、
一也は詩凪の誰にも言えない秘密を知ってしまう。

【感想】
よくある高校生キラキラ青春純愛物語かと思いきや、
高校生ながらもプロの小説家として活動する男女の苦悩を描いた作品。
原作の小説は読んでいないけれど、世間の評価の低さの割には、
僕は映画としては悪くなかった印象。

天才的なセンスでどんどんネタを提供する詩凪がプロットを考え、
それを文才はあるけどイマイチ内容の面白さに欠ける一也が
形にしていくという共同作業は、『バクマン。』を彷彿とさせる。

こういうのってよく片方が病気とか
不慮の事故とかでいなくなってしまうパターンだけど、
今回は"詩凪の抱える秘密"が理にかなっているというか、
納得感ある設定なのはよかった(ネタバレになるから言わないけどw)。

僕は普段まったくといっていいほど本を読まないけれど、
「書きたいのに書けない苦悩」や
「自分の作品が受け入れてもらえない恐怖」というのは、
一応過去にちょっとだけ脚本の学校に通っていた身としては
共感できる部分ではあった。

でも、一番共感できたのは、
文芸部部長の九ノ里正樹(佐藤流司)のポジションなんだよね。
彼も作家志望なんだけど、勉強もできてスポーツ万能、
しかも友達もたくさんいるという、まさに"なんでもできるマン"なのに、
小説だけ書けない。

何でもそつなくこなせるジェネラリストだからか、
クリエイティビティが問われるスペシャリストになれないんだよね。。。
この悔しさややるせなさは辛いよなあ。

これね、本当になんで自分にはできないのかわからないんだよね。
スポーツみたいに、筋肉がないとか、体が固いとか、手先が不器用とか、
自分に足りないところが目に見えてわからないから、
あきらめ時もつかめないし、かといって改善する手立ても不明瞭だし、
思い悩むことしかできない。

しかも、目の前にプロの小説家として活躍する人が2人もいるのだから、
より一層追い打ちをかけられると思う。
まあ、作中での彼はそこまで悩んでいなかったけど。

なお、同じ小説家を目指す映画だったら、
『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』の方が断然面白いかなー。

今作は、小説をいかに書き切るかっていうところに寄ってたけど、
『若草物語』は小説家を目指す主人公の生き様を描いているから、
人間ドラマとしてはそっちの方が映えるんだよね。

作家の苦悩ってのは、自分がその道を経験していない限りは、
第三者からわかりづらいと思うから、執筆活動そのものよりも、
その人の人間性について触れた方が面白くなる気がする。

それにしても、和久井映見もすっかりお母さん役だなー。
時の流れを感じる(笑)

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誰よりもまっすぐで繊細な売れない作家×秘密を抱えたドSな売れっ子人気作家 真逆な2人の高校生小説家がまさかの共作で大ベストセラーを目指す!“...

 

善意で法を犯せる主人公がすごい『薬の神じゃない!』

2020年10月28日 23時45分49秒 | 映画


【基本情報】
 原題:我不是薬神
 英題:Dying to Survive
製作年:2018年
製作国:日本
 配給:シネメディア

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:37/154
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
上海で男性向けのインドの強壮剤を販売するチョン・ヨン(シュー・ジェン)は、
店の家賃も払えず、妻にも見放され、 人生の目標を見失っていた。

ある日、慢性骨髄性白血病を患うリュ・ショウイー(ワン・チュエンジュン)が店に訪れる。
国内で認可されている治療薬はとても高価だから、
安価で成分が同じインドのジェネリック薬を購入して欲しいという依頼だった。

最初は申し出を断ったものの、 金に目がくらんだチョンは、
ジェネリック薬の密輸・販売に手を染め、
より多くの薬を仕入れるために白血病患者たちとグループを結成。

依頼人のリュを始め、
白血病患者が集まるネットコミュニティ管理人のリウ・スーフェイ(タン・ジュオ)、
中国語なまりの英語を操るリウ牧師(ヤン・シンミン)、
不良少年のボン・ハオ(チャン・ユー)が加わり、
事業はさらに大きく拡大していく。

しかし、警察に目をつけられ始め、一度はグループを解散したチョンだったが、
薬を絶たれた患者たちの悲痛な叫びに再び密輸と販売を行う決意を固める。

患者の負担を軽くするため仕入れ値以下の価格で薬を売り、
あえて危険な仕事を続ける彼に待ち受ける結末とは。

【感想】
これはいい映画だった。
作られたのは2018年と今から2年前。
しかも、実話ベースなんだよね。

2014年に中国で実際に起きた“陸勇事件”がその大元。
陸勇という男性が白血病にかかり、薬を服用していたものの、
その価格が高すぎるということで、
インドからジェネリック薬を個人輸入して使用。
それによって病気が改善したので、
他の白血病患者のために善意でジェネリック薬の代理輸入をやったところ、
逮捕されてしまったようだ。

この映画、設定の面白さもさることながら、話もテンポよく進むし、
クスッと笑えるシーンを入れつつも、涙なしでは観れない感動作にしているのが秀逸。
(それを手がけた監督が自分と同年代っていうのも驚きだけど)

この映画を観て思ったことが2つ。
ひとつは「正しさとは何か」ということ。
主人公のチョンがやっていることは薬の密輸入および販売で、
法的にはアウトだけれど、それで救われる命があるのも事実。

現にこの事件がきっかけで、中国でも医療改革が行われ、薬を買いやすくなり、
2013年に白血病の生存率が30%だったのが、2018年には85%にまで伸びたとのこと。

僕だって人として正しいのは命を救うことだと強く主張したい。
しかし、現実問題として考えると、例えば他の薬でもいいのかとか、
精神的に救われるから輸入禁止の動物を連れてきてもいいのかとか、
そういう話も出てくるから法律があるわけで、
禁止する方もジェネリックを使いたい方もどちらも事情は理解できる。

本来こんな頭でっかちなことは考えず、
「うっせ、人の命が救われるんだからジェネリック使わせやがれ!」
とだけ言いたいんだけど(笑)

もうひとつは、日本でもこういう映画作れるのかなーということ。
もちろん、フィクションであればいくらでもできるんだけど、
実話としてこういうことあるのかなーって。

歴史を紐解けばあるにはあるだろうけど、
最近だと世のため人のために善意で法を逸脱するような人はいなそうだなって気がした。
やるとしたら、“法を変えてから”やりそう(笑)

てか、チョンは営利目的でないっていうところを推されてたけど、
物語の前半ではバリバリ営利目的だったから、そこはスルーしていいのかな(笑)

http://kusurikami.com/

ローギアスタートっぽい『姉ちゃんの恋人』:第1話

2020年10月28日 00時30分06秒 | ドラマ


んー(笑)
キャストは豪華だし、主題歌もミスチルだったけど、
第1話では全然つかめなかった。。。
『この恋あたためますか』は、
第1話からトップギア入れてきたけど、
このドラマはローギアスタートじゃなかろうか。

ホームセンターで働く安達桃子(有村架純)が、
売り場をクリスマス仕様にする企画プロジェクトで、
配送部の吉岡真人(林遣都)と知り合うんだけど、
彼には過去に秘密があって、、、というラブストーリー。

有村架純が3人の弟を育てる肝っ玉母ちゃんならぬ
肝っ玉姉ちゃんって役どころっていうのは面白いんだけど、
あんまりイメージがハマらなかったのと、
展開がゆっくりで全体的にセリフが退屈だった。。。(笑)

でも、脚本が岡田惠和さんだから、今後に期待かなー。
過去には『南くんの恋人』、『若者のすべて』、
『ビーチボーイズ』、『おそるべしっっ!!音無可憐さん』、
『アンティーク ~西洋骨董洋菓子店~』と、
僕の青春時代を彩ったドラマを作り上げたのだから(笑)

火9ドラマ『姉ちゃんの恋人』| 関西テレビ放送 カンテレ

有村架純、2年ぶりの民放連続ドラマ主演!脚本・岡田惠和とのタッグで、“肝っ玉姉ちゃん”に!

 

横浜流星のアクションが見もの!『きみの瞳が問いかけている』

2020年10月27日 14時09分15秒 | 映画


【基本情報】
製作年:2020年
製作国:日本
 配給:ギャガ

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:116/153
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
目は不自由だが明るく愛くるしい明香里(吉高由里子)と、
罪を犯しキックボクサーとしての未来を絶たれた塁(横浜流星)。
小さな勘違いから出会った2人は惹かれ合い、
ささやかながらもかけがえのない幸せを手にした──かに見えた。

ある日、明香里は誰にも言わずにいた秘密を塁に明かす。
彼女は自らが運転していた車の事故で両親を亡くし、
自身も視力を失っていたのだ。

以来、ずっと自分を責めてきたという明香里。
だが、彼女の告白を聞いた塁は、
彼だけが知る残酷な運命の因果に気付いてしまった。

【感想】
この映画、もともと1931年のチャールズ・チャップリンによる
『街の灯』という映画に着想を得た
2011年の韓国映画『ただ君だけ』のリメイク。

この2つについては後述するとして、
今作に関しては、最後はちょっと泣いたけど、
個人的にはまあ普通かなっていう映画でした。
展開がやや急ぎ足な印象を受けて、
噛みしめる暇がなかったというか。

前半がサーッって通り過ぎるように進んでいって。
「あれ、そんなもん?」っていう拍子抜けな感じ。

明香里の上司役だった野間口徹が、
『聖者の行進』における段田康則と同じポジションやんけ!
とツッコミたくなったけど(笑)

後半からの怒涛の展開はけっこう見ごたえある。
塁が明香里の視力を失った真実を悟ると同時に、
かつてつるんでいた半グレ集団と再び関わることで、
結果として2人の仲が引き裂かれていく。。。

終盤の塁と明香里のエピソードは、
ニアミスの連発がもどかしくて、
トレンディドラマかと思うほど。
(とはいえ、展開は見え見えなんだけどw)

この映画、予告の時点で、明香里が視力を失った事故に塁が絡んでいることを匂わせているから、
変に期待しちゃったというか、展開が読めていたから、
そこは隠しといた方がよかったのではって思うんだよね。

ただ、横浜流星のキックボクシングのシーンはとてつもない迫力。
鍛え抜かれた体にキレのあるキックとパンチ。
本人が極真空手やっていたおかげだと思うんだけど、
アクションでキレがある俳優って、
最近は横浜流星ぐらいしかいない気がする。
これは中国映画や韓国映画にも引けを取らないと思うんだよね。
恋愛モノに持ってかれちゃってるけど、
もっと彼のアクションを観ていたいわ。

で、この映画を観終わった後に、
大元の1931年のチャップリンの『街の灯』と、
2011年の韓国映画『ただ君だけ』を観たのだけど、、、
圧倒的にチャップリンの映画が面白かった。

話自体は別物なんだけど、サイレント映画だから
セリフなしで音楽のみという形にも関わらず、
メッチャ笑えるし感動したよ。。。
人生初のチャップリン映画で、
今から90年近くも前の映画なのにこんなにまで面白いとは。。。

次に、2011年の韓国映画もよかった。
こっちはテンポがものすごくよくて無駄なところが一切ない。
主人公カップルの幸せそうなシーンが盛り沢山でより一層感情移入しやすいし、
終盤の格闘技のエピソードも設定がわかりやすい。

結果、個人的には、過去2作の方が断然面白くて好きでした(笑)

映画『きみの瞳が問いかけている』 公式サイト

吉高由里子、横浜流星 W主演 視力を失くした女と、夢を失った男。運命に翻弄される2人の、痛いほどの純愛--。『きみの瞳が問いかけている』大ヒ...

映画『きみの瞳が問いかけている』 公式サイト

 

令和のトレンディは不倫だった『恋する母たち』:第1話

2020年10月25日 16時35分34秒 | ドラマ


ほほう。
令和のトレンディドラマは不倫ですか( ^ω^ )
タイトルからしてエロい(笑)

私立のエリート男子校に通う息子を持つ30代~40代の母親たちの不倫ドラマ。
小さい頃にドラマを観ていたときは、
「こういうのっておっさんおばさんになってもよろしくやるんだろうか」
なんて思ったりもしたけど、
実際に自分がおっさんおばさんの年齢になってくると、
「うん、ありますね」と(笑)

そもそも昔の恋愛ドラマって主人公が20代ばっかで、
小学生の自分からしたら、もはや20代以上は全部まるっと"大人"で括っていたけど、
今思えば、30代、40代の恋愛ドラマって90年代にはあんまりなかったかもしれない。

さて、今回は3人の母親が家庭にいろいろ問題を抱えている中で、
それぞれ夫の不倫相手の旦那や会社の部下、たまたま知り合った落語家と、
よろしくちゃんちゃんな道ならぬ恋を描いたドラマ。

これはキュンキュンするというより、ホクホクしそうなドラマかな。
『黄昏流星群』みたい。
ちょっと綺麗に描かれている気がするから、
昔みたいにもっとドロドロして欲しいけど(笑)

また、登場人物の年齢が自分よりも上なのがいい。
別にこのドラマに限らないけど、自分が通ってきた年齢の物語を観ても、
昔を懐かしむだけでそのときに戻れるわけじゃない。
でも、年上だとこれから来る未来だから、妄想する楽しみはある(笑)

原作が柴門ふみ先生の漫画で、主題歌が松任谷由実ってのも、
90年代を彷彿とさせる組み合わせで、個人的にはツボでした。

金曜ドラマ『恋する母たち』

TBSテレビ

 

日本のオーシャンズのような『七人の秘書』:第1話

2020年10月23日 12時52分29秒 | ドラマ


銀行、警察、病院などにいる各秘書が結託して悪をこらしめるドラマ。
雰囲気的には『オーシャンズ8』感ある。
日本だとこういうのって7人になりがちなのは、
きっと『七人の侍』の影響が強いんだろうなw

キャストは豪華だけど、どうせなら1人ずつ特殊能力が欲しいなと個人的には思うなー。
第1話の時点で、まだ各キャラクターの性格も把握できていないから、
スキルに差がないと頭数が多いだけに見えてしまう(笑)

まるで、『FF10』でスフィア盤全部埋めたら、
もはや誰をパーティーに入れても同じっていう状況。

『ルパンの娘』もそうだけど、
木曜日はこういう特殊ミッション系の曜日になったな。
あれはコメディに寄ってるけど、こっちはコメディじゃないから、
アクションがあったり、キャラごとに突出した能力が差がないと
ちょっと物足りない感。

https://www.tv-asahi.co.jp/7-hisho/

男女関係と父娘関係をうまく取り入れた『オン・ザ・ロック』

2020年10月23日 00時54分50秒 | 映画


【基本情報】
 原題:On the Rocks
製作年:2020年
製作国:アメリカ
 配給:東北新社、STAR CHANNEL MOVIES

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:91/152
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
ローラ(ラシダ・ジョーンズ)は夫と2人の娘といっしょに幸せに暮らしていた。
しかし、夫のディーン(マーロン・ウェイアンズ)が
新しく来た同僚と残業を繰り返すようになり、
よからぬことが起こっているのではと疑いを抱く。

そこで、ローラはそういった男女の問題に
精通しているプレイボーイの男性に相談を持ち掛ける。
それは、自分の父親のフェリックス(ビル・マーレイ)だった。
フェリックスはローラに「すぐに調査すべきだ」とアドバイスし、
父娘2人でディーンの尾行をすることに。

ローラのよからぬ勘は果たして的中しているのだろうか。

【感想】
AppleとA24による共同製作映画の第1弾。

これは、自分が現在30代半ばという年齢や世代だからこそ
面白いと思える映画かなと思った。
もう少し若かったらあんまりピンとこなかったかも。

なぜなら、夫の浮気を疑っていく中で、
「男女とは」、「結婚とは」っていうことをローラが意識していくから。
自分のまわりに、結婚して子供がいる人たちが多い今だから
身近に感じた部分はあると思う。

でも、この映画は男女関係だけじゃなくて、
父と娘の関係性を面白おかしく描いているのも特徴的なんだよね。

そもそも、ローラが夫の浮気の相談を、
かつて浮気していた父親に持ち掛けるっていう設定がおもしろいんだけど、
この父親のフェリックスのキャラクターがおかしくて(笑)

考えがやや古いところはあるんだけど、
「男たるもの種の保存のために浮気するのは仕方ないことなのだ」と豪語し、
呼吸をするように女性に色目を使うプレイボーイ。
70歳ぐらいのおじいちゃんがだよ?(笑)

それでいて、すべての言動が突発的で
「男女問題はすぐに白黒つけるべきだ。
さもないと思い悩む時間が増える」と娘を煽り、
尾行を提案し、ディーンの出張先までいっしょについていくという異常さwww

しかも、プレイボーイだから生粋の陽キャなんだよね
(別にチャラいという意味ではなく)。
人の懐に入るのがうまいのだろうけど、
至るところに友達がいて、
ちょっとしたトラブルも難なく回避。
だから、まったく憎めないどころか、
ものすごくキュートに見えてくる。

彼がそうまでして娘と行動を共にしたのは、
単に娘といっしょにいたかったってのもあるんだろうな。
シンプルにそう言えばいいのに、
わざわざちょっとした冒険をしちゃうっていうところが、
ある意味『親バカ青春白書』のムロツヨシ的な感じがした(笑)

最後まで観ていくとわかるんだけど、
人って面と向かって言えなくても、
やっぱり愛されていたいものだし、
愛されていないとダメなんだなって思う。

現実でも聞くからなー。
子供が生まれて自分を見てくれなくなった。
仕事を優先して自分を見てくれなくなった。
「寂しさ」という言葉で括ってしまうのは安易かもしれないけど、
自分の承認欲求が満たされなくなると、
それを満たしてくれる他のところに行きたくなっちゃうんだろう。

さて、夫であるディーンの本心はどうだったのか、
それはこの映画を観てのお楽しみ。
なんだけど、3週間限定公開なので、今日でおしまいでした(笑)

映画『オン・ザ・ロック』公式サイト

映画『オン・ザ・ロック』公式サイト

 

次の新ドラマ1位かもしれないってぐらい面白い『この恋あたためますか』:第1話

2020年10月23日 00時51分53秒 | ドラマ


うおおおおお!!
ヤバイ、メッッッチャ面白いじゃん、これ!!
次の新ドラマ1位感あるわ!!

今の時代性を踏まえつつ、
ビジネス感とラブストーリー感をバランスよく織り交ぜた、
まさにコンビニスイーツエンタテインメント!!

話としては、業界最下位のコンビニ「ココエブリィ」の
経営立て直しを命じられた浅羽拓実(中村倫也)が、
スイーツ好きの井上樹木(森七菜)と共に、
定番商品であるスイーツのリニューアルで勝負をかけていくって感じ。

いやもうね、甘党からしたらこのスイーツの
オンパレードってところがたまらないのさ。
過去にも『アンティーク ~西洋骨董洋菓子店~』とか
『失恋ショコラティエ』とかはあったけど、
コンビニスイーツっていう身近さがいい。

そして設定だけじゃなくて、キャラクターがさいっこうによかった!!

樹木はアイドルグループをクビになって、
今では無気力にコンビニでバイトする身。
ただ、無類のスイーツ好きで、SNSのフォロワーは少ないものの、
スイーツの感想が的確という今の時代性をうまく取り入れた設定がわかりやすい。

アイドルグループで挫折しているからこそ、
まわりから必要とされてもう一度自分の存在意義を確かめたい欲があるから、
スイーツ開発に携わる動機としてもすごく腹落ちしやすいのもよかったな。

しかも、コンビニの品出しで賞味期限が近いものから前に並べて、
その後ろに新しいものが控えているっていうのが、
自分のアイドルとしての存在価値と重なるっていう着眼点も面白かった。

で、そのコンビニの社長である浅羽は逆に甘いものが苦手っていう。
だから、スイーツはあくまでもビジネスとしてしか捉えていない。

それでいて物言いはひどいし、いきなり部下の課長職を解任するし、
そのドライすぎる性格にヒヤヒヤさせられるものの、
実はすごく努力家という一面もあって、
終盤でちょっとひどい目に遭った
樹木のシュークリームを食べたところなんか、
普通に泣いちゃったよ(笑)

終わり方も続きがすごく気になる展開になってて、
これマジで本当にもう個人的にメッチャツボった!!

それにしても、中村倫也が"おっさん"と呼ばれているのが。。。(笑)
まあ、森七菜の年齢からしたらそうなるかー。

ついこの前までこういうドラマだと森七菜の立場に近かった自分も、
今となっては中村倫也寄りになったっていうのに、時の流れを感じた(笑)

火曜ドラマ『この恋あたためますか』|TBSテレビ

TBSテレビ:火曜ドラマ『この恋あたためますか』の公式サイトです。

TBSテレビ

 

話数が短いのがもったいなかった『DIVER-特殊潜入班-』

2020年10月23日 00時42分04秒 | ドラマ
これも最終回まで早かったなー。
もっと観ていたいと思うぐらいには面白かったから残念。

従来の刑事モノのように基本は1話完結型だったんだけど、
後半のエピソードはサスペンス感が強く、
アクションもかっこよくてけっこう好きだったな。
しかも、主人公の黒沢兵悟(福士蒼汰)が刑事なのに、
メッチャ闇落ちしてるっていうギャップもよき。

このドラマ、もっとエピソードが多かったら、
「正義が強者の利益のために利用されている」
ことへの嘆きがより伝わったと思うし、
刑事モノを通じて、
国や正義の在り方についてもっと考えさせる内容になった気がする。

それにしても、安藤政信はかっこよすぎた。

DIVER-特殊潜入班- | 関西テレビ放送 カンテレ

何が正義で何が悪かー 予想を裏切るノンストップサスペンスが幕を開ける!

 

第10話から一気に面白さが増した『SUITS/スーツ2』

2020年10月20日 02時00分13秒 | ドラマ
全15話もあって最初は長いと思ったけど、
いざ終わるとなるとあっという間だったね。

今回、シーズン2だったけど、正直前シーズンからそこまでハマってなくて。
弁護士モノだけど、民事がメインだからか、いわゆる法廷シーンってのがなく、
あんまり敵対する構図ってのが見えなかったんだよね。
だから、そこまでドラマチックな展開もなくて、物足りなさがあった。

だ け ど

今回は第10話から一気に面白くなった。
それまでの1話完結型のクライアント対応の話ではなく、
今シーズンから加わった上杉(吉田鋼太郎)との
バチバチしたやり取りが際立ってきてすごくハマったんだよ。

もともと、シーズン2は上杉の復活がミソだったんだけど、
10話になるまではあまり目立ってなかったから、
あえて続編を作るほどなのかなって思ってた。

それでいて、このドラマってキャストは豪華なんだけど、
キャラクターがちょっと微妙なところもあって、
全体的な面白さがなかなか伝わってこなかった。

いや、キャラクターは個性的ではあるんだけど、
海外ドラマのリメイクだからか、
セリフや言動がちょっと不自然にアメリカ感出してくるのがむずがゆくて。

最終回も、大輔(中島裕翔)と真琴(新木優子)のビンタからのキスとか、
日本じゃそのシチュエーションおかしいだろって笑っちゃった(笑)

むしろ、『半沢直樹』みたいに、日本の漫画や歌舞伎っぽいコミカルさを入れた方が、
日本人には合うし受け入れやすいなってのは感じてた。

だから、このドラマはわかりやすい敵対する構図をもってきた方が
ハマるだろうなって思ってたから、上杉には期待してたんだけど、
それがようやく第10話から発揮されてて。

あの吉田鋼太郎の絶妙な悪役感が見ごたえあった。
それこそ、漫画キャラみたいな雰囲気があって好きだった。

終盤の盛り上がりがよかったし、最後、ほんの一瞬だけ、
リカとカンチ(『東京ラブストーリー』)の雰囲気を感じられたのは
個人的によかった!

SUITS/スーツ2 - フジテレビ

SUITS/スーツ2 - オフィシャルサイト。2020年4月スタート 毎週月曜よる9時放送 出演:織田 裕二 中島 裕翔

フジテレビ

 

スパイ感ゼロの『スパイの妻』

2020年10月20日 01時50分30秒 | 映画


【基本情報】
製作年:2020年
製作国:日本
 配給:ビターズ・エンド

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:141/151
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
1940年、少しずつ戦争の足音が近づいてきた日本。
福原聡子(蒼井優)は貿易会社を営む優作(高橋一生)と共に、
神戸の洋館で何不自由なく暮らしていた。

ある日、優作は物資を求めて
甥の竹下文雄(坂東龍汰)と共に満州へ渡航する。
そこで、衝撃的な国家機密を目にしてしまった2人。
彼らは現地で得た証拠と共に
その事実を世界に知らしめる準備を秘密裏に進めていた。

一方で、何も知らない聡子は、
幼馴染でもある神戸憲兵分隊本部の
分隊長・津森泰治(東出昌大)に呼び出される。
「優作さんが満州から連れ帰ってきた
 草壁弘子(玄理)という女性が先日亡くなりました。
 ご存知ですか?」
当然、聡子にはまったくわからない。

今までの幸福な生活が崩れていく不安や
存在すら知らない女に対する嫉妬に駆られながら、
聡子はある決意を胸に行動に出る。

【感想】
スパイっていうからどんな映画かと思ったけど、
ジェームズ・ボンドやイーサン・ホークといった
いわゆるスパイ映画ではなかった(笑)

というか、そもそもスパイって
誰かに雇われていることが前提になる気がするけど、
優作は自分で軍の悪事を暴こうとしているだけだから、
スパイという言い方は正しくないのでは感。

物語はフィクションだけれど、
実際にあってもおかしくなさそうな設定と
優作のキャラクターは興味深かった。

終盤、妻を愛しているがゆえの行動か、
それとも他に何か思惑があるのか、
どちらとも取れてしまうのは、
彼自身のちょっと怪しいキャラ作りゆえだと思うし、
それを醸し出せる高橋一生という俳優ならでは。
なので、この映画において彼は何一つ信用できてないけど、僕は(笑)

蒼井優の演技も相変わらずすごくて、
セリフの言い方や表情などは、ついつい見とれてしまう。

ただ、全体的に地味なのと、
思ってた"スパイ"とだいぶかけ離れていたので、
世間の評価は高いけれど、僕はそこまでハマらなかったなー。

あと、証拠となるブツを隠す古びた工場が
『映像研には手を出すな!』で使ってた部室と同じところで吹いた(笑)

『スパイの妻<劇場版>』10.16(金)公開- ヴェネチア映画祭銀獅子賞

第77回ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞受賞。日本映画界を代表する映画監督・黒沢清が、初めて描き出す歴史の闇。出演:蒼井優、高橋一生 脚本:黒沢...

『スパイの妻<劇場版>』10.16(金)公開- ヴェネチア映画祭銀獅子賞

 

踏み込む前に終わってしまった『キワドい2人-K2- 池袋署刑事課神崎・黒木』

2020年10月17日 17時36分27秒 | ドラマ
思ったより最終回が早かった。。。

刑事なのにとにかく人情家な山田クンと
適当でガサツな田中圭のコンビってのはわかったけど、
あんまり思い入れが深まらないまま最終回に突入したので、
すごく印象の薄いドラマで終わってしまった。。。

タイトル通り、ロケ地も池袋が多かったけど、
池袋ならでは感はあんまりなかったようなw

1話完結型で話数が少ないと、
なかなか面白さが伝わりづらいな。。。

山田クンの人情家っぷりはもう少し見てみたかったけどw

金曜ドラマ『キワドい2人-K2- 池袋署刑事課神崎・黒木』|TBSテレビ

TBS「金曜ドラマ『キワドい2人-K2- 池袋署刑事課神崎・黒木』」の番組情報ページです。

TBSテレビ

 

言葉と画の美しさに魅了されながら泣くこと以外の選択肢を許されなかった『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』

2020年10月16日 23時51分03秒 | 映画


【基本情報】
製作年:2020年
製作国:日本
 配給:松竹

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:9/150
 ストーリー:★★★★★
キャラクター:★★★★★
    映像:★★★★★
    音楽:★★★★★

【あらすじ】
手紙の代筆業に従事するヴァイオレット・エヴァーガーデン。
幼い頃から兵士として戦い、
心を育む機会が与えられなかった彼女は、
大切な上官であるギルベルト・ブーゲンビリアが
残した言葉が理解できなかった。

「心から、愛してる」

戦争が終結して数年。
新しい技術の開発によって生活は変わり、
人々は前を向いて進んでいこうとしていた。
しかし、ヴァイオレットはどこかで
ギルベルトが生きていることを信じ続けていた。

ある日、彼の兄・ディートフリート大佐と鉢合わせる。
ディートフリートは、ギルベルトのことはもう忘れるべきだと訴えるが、
ヴァイオレットはまっすぐ答えるだけだった。

「忘れることは、できません」

そんなとき、ヴァイオレットへ依頼の電話がかかってくる。
依頼人はユリスという少年。

そして、郵便社の倉庫で1通の宛先不明の手紙が見つかり、
物語は思いがけない展開へと繋がっていく。

【感想】
本日早朝に『鬼滅の刃』で今日1日分の涙を使ってしまったけど、
まさかここにきて今月分の涙を枯渇させるとは思わなかった。。。
ああ、よき。。。よき。。。

本作は2018年にテレビアニメとして放送されていたものの、
そんなに好みのジャンルでもないから特に気にも留めてなかった。

でも、今回新しく劇場版が公開されるってことで、
予習も兼ねてネトフリで初めて観てみたんだけど、、、
もう涙の嵐。・゜・(ノД`)・゜・。

おおざっぱな流れとしては、戦時中に兵士として育てられ、
愛を知らずにいた少女・ヴァイオレット・エヴァーガーデンが、
手紙の代筆業を通じて人のぬくもりを知っていく話なんだけど、
この映画に関しては本当にずるいわ!(笑)

だって、テレビアニメ版で僕が一番泣いたエピソードに
紐づけた形でスタートするもんだから、
もう開始後5分で全俺が泣いて。・゜・(ノД`)・゜・。

その後もユリスのエピソードやギルベルトのエピソードなど、
涙を流す以外の選択肢を与えてくれない2時間が続いたんだよ。

ストーリー的にテレビアニメ版を観ているのと観ていないのとでは
感動に雲泥の差があると思うから、
ぜひ先にテレビアニメ版を観ることをオススメする。

そして、この作品の魅力は感動的なストーリーはもちろんのこと、
やはり言葉と画が凄まじく美しいことだろう。

手紙の代筆業に従事する人たちを
“自動手記人形”と呼んでいるのだけど、
彼女たちの仕事は依頼人の言葉を
そのまま文字起こしするのではなく、
行間から読み取れることも
自分で感じ取って書くことが求められる。

兵士としてしか生きてこなかったヴァイオレットは、
当初そこが全然ダメで、
まったく空気が読めずに依頼人を怒らせることばかりだった。

それから、多くの代筆をこなし、
たくさんの失敗を重ねながら、
少佐の残した「愛している」を知るために
彼女なりに一生懸命に生きるんだよ。

その結果、国内有数の自動手記人形にまでなる。
「よきドールとは、人が話している言葉の中から伝えたい本当の心をすくい上げるもの」
という教えをまさに体現したわけだ。
だから、セリフに関しては美しい文章がたくさん出てきて、
本当に耳にいい作品だったと思う。

そして、画の美しさ。
人物を始め、街並み、自然の風景、光の当たり方など、
すべてが水彩画のごとく鮮やかで、
アニメを観ているだけなのに
美術館にいるかのような感覚さえ持った。
この画だけでも一見の価値があるってぐらい、
本当に目の保養になるかのよう。

僕はバトル系のアニメの方が好きなのだけど、
自分が普段観ないジャンルでここまで感動するとは思わなかったから、
これは本当に素晴らしいアニメだと思う。

『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』公式サイト

『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』大ヒット上映中 新しい時代が到来し、世界が大きく変わっていこうとしている今、【不変】で【普遍】の...

『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』公式サイト