喫煙者の団結

一日、20本前後。
タバコを吸っていると良く聞かれる。それも、吸わない人から。
一日何本ぐらい吸っているの？　と。
決まっていつも、こう答えた。
結構、言い飽きてきた。

昨今、ＯＬの溜まり場だった給湯室は、もっぱら喫煙者の男性社員の溜まり場になっている。
喫煙所が追いやられて、指定場所に示されたのが給湯室なのだ。
煙を嫌がり、給湯室に近づくことが無くなったOLから、奪い取った場所は結構居心地が良い。
密室のこの空間での会話はとても外ではいえないことばかり。
給湯室にいる男性社員は、もちろん人に対してお茶など入れない。その為か、結構煙たがられる。煙ではない。存在が・・・。

これから先、タバコを自動販売機で買うにはICチップ付きのカードが必要になるという。
しかも顔写真付きで・・。
クレジットカードの申し込みと同じやり取りで、JTに登録するらしい。
そんなカードを利用してタバコを買うかどうか迷っている。
ふと、給湯室で「タバコ止めようかな？」と、もらしたら、以外にも皆に引き止められた。
「止めんなよ！」　「止めんじゃねーよ！」　良いか悪いかは別にして、うれしかった。
皆、肩身が狭くなっていることを、沸々と感じている。全面禁煙の恐怖に怯えているのだ。