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阪森郁代「ボーラといふ北風」ジョン・F・ケネディ通り

2012-01-16 05:55:35 | クンストカンマー(美術収集室)短歌
きびきびと街ゆく人に紛れゆく夕刻なほも灼けたる舗道を

根の深さ葉のまぶしさは紛れもなくプラタナス高く風にゆらめく

この二首は並んで置かれている。
私はこの歌集のポイントは自然と作者の位置だと思っている。必然として並べられたのだ。
きびきびと街ゆく人に紛れゆく自ら、強く美しく高くそびえ立つプラタナス。紛れゆくものと紛れもないものを対比せることで浮かび上がる小さな自分。

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