元ライターの小説家への道

僕もまだ本気を出していません。

「あ・うん」を読んだ

2011年12月09日 23時38分17秒 | アレコレ鑑賞
「AKB前田敦子、6周年に「泣きそう…」大島優子は「10周年が見えてきた」と前進!」

 さすがに10周年はないんじゃないかな~と思ったけど、モーニング娘。は14年やってるんだね。

---

 向田邦子の「あ・うん」を読んだ。この作品、誰も殺されない。呪いのビデオは出てこないし、闇金業者も出てこない。それなのに面白い。ストーリーを説明したらたいそうつまらなそうに感じるかもしれない。戦前当時のある家庭のドタバタ劇って感じか。それがどうして面白くなるのかって、文章が丁寧で読みやすく、時々「この表現って面白いな」というのが出てくるところか。登場する人たちも魅力的だ。

 例えば、ある家族の娘さんが両親に嘘をついて男と喫茶店でコーヒーを飲んでいた。時代的にそれは許されないこと。娘さんは「女友達とお汁粉を食べていた」と言うのだが、この娘さんは良い子で両親に後ろめたさを感じる。けど同時に思うのだ。「嘘とコーヒーは良く似合う」と。

 他の作品も読みたいな~と思った。死んだ母親が好きだったな~と思い出した。
 

あ・うん (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする