容疑者Xの献身を見た－２回目－

「イラン 猿の宇宙打ち上げ成功」

　サルにはなりたくない。サルにはなりたくない。こわれた磁石を砂浜で、ひろっているだけさ。

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　福山雅治主演「容疑者Xの献身」を見た。相変わらず良かった。また最後のシーンで泣いた。この映画を見て堤真一を好きになった。堤真一が演じる石神は原作だと、女にモテナイ典型のような人物。それを堤真一ってぜんぜんチガクネ？カッコイイ人が演じると原作台無しじゃね？と思っていたのだが、見事にモテナイ感じになっていた。これが役者というものかと思った。

　石神がストーカーやるシーンが好きでね。一途な石神がストーカーするのかよ！と大変がっかりさせといての計画通り。素晴らしい。この素晴らしいは東野圭吾の方ね。東野圭吾はすごいと思う。いままで何冊か読んだけど、すべて面白かった。すばらしいエンターテイナーだと思う。

　ただやっぱ俺は島田荘司の方が好きだ。最近の作品を読んでいると結構外れだなあと思うことが多いのだが、島田荘司の作品には暗さがある。東野圭吾にはそれがない。いや暗さを描いた作品ももちろんあるんだけど、俺好みの暗さではない。暗さにも色々あると思うが、俺が言っている影は、占星術殺人事件に書いてあった、

「私は悪魔憑きである」的な感じの暗さと言うか影と言うか。東野圭吾は悪い意味でハリウッド的と言うか、なんちゅうか。

　まだ十代の頃に大流行していた赤川次郎を読んで、ひどくつまらないと思った記憶がある。そして小説から遠ざかった思い出がある。もしあの多感な頃に東野圭吾に出会っていたら間違いなく、大ファンになっていたと思う。しかし実際の出会いは島田荘司の後だった。それが悔やまれる。東野圭吾が先だったら、また違った読書感を持っていたに違いない。

　と、ここまで島田荘司に肩入れしているのに、やっぱ「容疑者Xの献身」は面白かったです。3回目見る前に、2回目読もうかな。

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