中山道ひとり歩る記(旧中山道を歩く)

旧中山道に沿って忠実に歩いたつもりです。

・芭蕉の道を歩く
・旧日光街道を歩く

青春賦(旧中山道を歩く 29)

2005年04月16日 09時36分00秒 | 2.武州(埼玉県)の旧中山道を歩く(27~65
(コブシ、2005.Apr.07.撮影。北の丸公園にて)

青春賦 (旧中山道を歩いて五日目 Apr.10.’04.)

蕨市立民族歴史資料館で頂いた資料(歴史散歩案内)を基に、
史跡などを見学してみたい。

頂いた資料によれば、
南北朝時代に足利将軍の一門の渋川氏が築いた蕨城があった。
永禄10年(1567年)上総の国三舟山合戦で、
里見氏に破れ戦死した渋川公とその戦死を悲しみ
群馬県の榛名湖に入水した夫人を祀ったお墓がある
お寺(宝樹院)を訪ねたい。

渋川公夫妻の250年忌を記し文化13年(1816年)に
子孫が造立したお墓がある。
寺の本堂脇の木陰にひっそりと夫婦の墓が建っている。

寄り添うように立っているお墓を見ると、
生前の仲の良さが感じられ、微笑ましい。
ボクたち夫婦もかく在りたいと願うばかりである。

(宝珠院)

(本堂左横に寄り添うように立っている夫妻のお墓)

元来た道を戻り、蕨城址へ。ここは和楽備神社に隣接している。
場所は蕨市役所の裏手に当たる。

和楽備神社は戦国時代に渋川公が八幡大神を祀ったもので、
神社名については土地の名前「わらび」としたが
「蕨」一字では重みに欠けたので、万葉仮名を用いて
「和楽備神社」としたという。

境内の水屋には、大型の水盤がある。
これは安山岩製の大型の水盤で、寛永寺旧在とも言われている。
この水盤の特徴は、大型で四隅を入隅式とするところにある。
こうした大型水盤は江戸時代初期に限られ、しかも大名家墓所や
格式のある社寺に見られる程度。
また入隅式は徳川家ゆかりの場合が多いようである
           (蕨市教育委員会)
(和楽備神社。左側に水盤がある)

(水盤の角の切れ込みが入隅式と云い徳川家ゆかりの格式あるもの)

和楽備神社の隣が蕨城址で、蕨城址は小公園になっており、
ここを挟んで市役所がある。

この蕨城は大永4年(1524)に北条氏綱により攻撃され
破壊され、江戸時代には家康が御殿をおいた。
城址の遺構は僅かに堀が残されているだけ。
大正14年埼玉県指定史跡。  (蕨市教育委員会)

(蕨城址の碑)

この城址跡の小公園に、ボクの好きなサムエル・ウルマンの詩
「青春賦」の石碑が英文と日本語で紹介されている。

  (青春)  

青春とは人生のある期間を言うのではなく、
心の持ち方を言う。
たくましい意志と、ゆたかな創造力、
炎える情熱、弱気を退ける勇気、
安易を振り捨てる冒険心、
こういう様相を青春という。

年を重ねただけで人は老いない。
理想を失うとき初めて老いが来る。

―途中省略―

十六歳であろうと六十歳であろうと、
人は信念と共に若く  疑惑と共に老いる。
人は自信と共に若く  恐怖と共に老いる。
希望ある限り若く   失望と共に老いる。

頭を上げ希望の波をとらえる限り、
八十歳であろうと青春であり続けることが出来る。

サミュエル・ウルマン

この分ではボクは何時までも青春であり続ける。

(ここでは英文の碑を紹介しておく)

石碑に書かれた文章を下記に紹介しておく、

Youth  (Samuel Ullman)

Youth is not a time of life; 
it is a state of mind;
 it is not a matter of rosy cheeks red lips and supple knees; 
it is a matter of the will a quality of the imagination a vigor of the emotions; 
it is the freshness of the deep springs of life.

Youth means a temperamental predominance of courage 
over timidity of the appetite for adventure over love of ease. 
This often exists in a man of sixty more than a boy of twenty. 
Nobody grows old merely by a number of years. 
We grow old by deserting our ideals.

Years may wrinkle the skin but to give up enthusiasm wrinkles the soul. 
Worry fear self-distrust bows the heart and turns the spirit back to dust.

Whether sixty or sixteen there is in every human being’s heart the love of wonder the unfailing child-like appetite what’s next and the joy of the game of living. In the center of your heart and my heart there is a wireless station; 
so long as it receives messages of beauty hope cheer courage and power from men and from the infinite so long are you young.

When the aerials are down and your spirit is covered with snows of cynicism and the ice of pessimism then you are grown old even at twenty but as long as your aerials are up to catch the waves of optimism there is hope you may die young at eighty.


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4 コメント

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渋川氏の発祥の地である渋川市の生まれです。 (HAL)
2005-04-16 11:20:00
渋川氏の発祥の地である渋川市の生まれです。
冬場にスケートに通った榛名湖。龍神様について「雨を降らせてくれる女神」という伝説をきいたことがあります。
それが、今日の入水した渋川氏夫人のことだったんですね。はじめて知りました。

伝説となったので、「龍體院(りゅうたいいん)」という院号があとからつけられたのか、戒名に「龍体」という文字があるので、龍神伝説が生まれたのか、いずれにしろ、夫のあとを追った夫人の姿、哀切な思いがします。
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なぜご夫婦別々のお墓なのか、不思議におもいました。 (salasala)
2005-04-17 14:00:31
なぜご夫婦別々のお墓なのか、不思議におもいました。

返信する
HALさん! (HIDE-SAN)
2005-04-17 18:23:38
HALさん!
元気一杯で、桜を愛でていらっしゃいますね!
HALさんの一文を見て、桜の名前「いちよう」の桜を
見つけました。
他に「フクロクジュ」「うこん」もありました。
「ウコン」は桜の花びらが薄い緑色をしています。
桜は150種ほどあるといいます。
荒川土手の新荒川大橋の100mほど下流、
岩淵橋(新河岸川)のあたりです。
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Salasalaさん! (HIDE-SAN)
2005-04-17 18:27:50
Salasalaさん!
「青春賦」の英語頑張って読んでみてください。
英語力付きますよ!

お墓が二基あるのは、夫が戦死して、
その後婦人が入水自殺したからと推察します。
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