[4.1 キリンチャレンジ杯 日本1-1アメリカ ユアスタ]
なでしこジャパンを引っ張る主将として満足することはなかった。PK戦の末、下した昨年7月17日の女子W杯決勝。1－0で競り勝ち、90分間では初勝利を挙げた今年3月5日のアルガルベ杯。FIFAランキング1位のアメリカに対し、試合を重ねるごとに試合内容は向上している。それでも、この日の結果は1－1のドロー。MF宮間あや(岡山湯郷)は「勝ち切れないところに甘さがある」と、あえて厳しい口調で言った。
「前半、相手の良さを出させなかったのはよかった」と振り返るとおり、前半は完全に日本のペース。アメリカに対してボールポゼッションを高め、なでしこらしいパス回しからチャンスをうかがい、前半32分の先制点もパスワークから相手を崩し切った形だった。
それでも後半に入ると、「時差ボケもあっただろうし、あんまりよくなかったと思う」というアメリカの圧力に押され、守勢の時間が続いた。ミスも増え、耐え切れずに後半27分に失点。運動量も落ち始め、跳ね返す力がなかった。
「五輪で金メダルを取るためには後半の質を上げていかないといけない」と宮間は言うが、1年前までは試合全体を通して防戦を強いられた相手に対し、45分間だけでも完璧にゲームをコントロールできたのはなでしこの進化の証し。それを90分間続けることができれば、ロンドンでの金メダルも現実味を帯びてくる。
競泳のロンドン五輪代表選考会を兼ねた日本選手権が２日、東京辰巳国際水泳場で開幕。男子１００メートル平泳ぎ準決勝で五輪２大会連続２冠の北島康介（日本コカ・コーラ）は５９秒３１で泳ぎ、全体の１位で３日の決勝に進んだ。立石諒（ＮＥＣグリーン）が１分０秒０４で同２位だった。
準決勝２組で泳いだ北島は、スタートで先頭に立つと日本記録を上回るペースで５０メートルを折り返し、最後は余裕を持った泳ぎでトップのままゴールした。北島は「明日は世界と戦うために、いい記録で泳いで代表の切符をつかみたい」と、決勝で日本記録更新を誓った。
競泳のロンドン五輪代表は、各種目の決勝で優勝か２位に入り、派遣標準記録を突破した選手が選ばれる。
レンジャーズのダルビッシュ有投手が１日、自身のツイッター上で、選抜高校野球に出場していた横浜・渡辺元智監督を擁護した。
ダルビッシュは「横浜高校渡辺監督に注意って。てかいつも思うけど何で抗議がダメなの？高校野球やってた時から色々と謎な決まりが多かった記憶が。」とつぶやいた。
１日の準々決勝では、横浜の走者がホームベースを踏まなかったと相手のアピールでアウトとなり、渡辺監督が直接審判に抗議し、注意を受けた。
ダルビッシュ自身も東北高時代の03～04年に甲子園で活躍したが、何かと審判や高野連から注意を受けていた
「北九州オープンゴルフトーナメント最終日」（１日、若松ＧＣ）
弁護士でタレントの北村晴男（５６）の長男でプロ３年目の北村晃一（２７）＝ミッションバレーＧＣ＝が２バーディー、１ボギーの７１で回り通算２アンダー。師匠の小田孔明らに２打差をつけ、２日間競技での初優勝を果たした。初日は父の北村弁護士もアマチュアで出場したが、桑田真澄氏とともに予選落ちしていた。
１８番グリーン脇で長男・晃一のウイニングパットを見届けた北村弁護士が、感激の涙を流した。「いつか優勝してほしいと思っていたが、夢のようです」。勝った本人よりも感激度は大きい。
北村にとって昨年１２月の長崎・喜々津オープンに次ぐプロ２勝目。「優勝には運も必要ですね」と、最終ホールではティーショットが右のＯＢゾーンから木に跳ね返って戻った。「複数日大会の優勝は初めてなのでうれしい」と、はにかみながら喜んだ。また、２位の小田孔明の元へは昨年春から弟子入り。師匠は「悔しいけど、まっいいか」と握手を差し伸べた。
神奈川・桐光学園では二塁手の控えとして甲子園のベンチ入りも経験。家業を継ぐべく中大法学部に進んだが、３年になって「お父さんやほかの司法試験を目指す人のようなモチベーションを持てない」と一転、ゴルフの道を選んだ。
今季は今年１月の予選会を通ったワンアジア・ツアーが主戦場となる。「ここまで順調過ぎるくらい」と北村弁護士。六法全書ではなく、ゴルフクラブを手にした愛息の人生設計に間違いはないようだ。
第８４回センバツ高校野球大会第１１日（２日、健大高崎１－３大阪桐蔭、甲子園）準決勝第１試合は、大阪桐蔭（大阪・２年ぶり５度目）が健大高崎（群馬・初出場）を下し、初の決勝進出を決めた。
大阪桐蔭は二回、先頭の４番・小池が左前打で出塁。犠打と遊撃内野安打で１死一、二塁とし、７番・スイッチヒッターの白水が、健大高崎の先発左腕・三木に対し左打席に入り、右前に弾き返す適時打で、先制点を挙げた。
五回には一死一塁で１番の大西が右中間への当たりを放ったが、中－二と中継され本塁憤死で追加点ならず。
センバツ史上最速の１５３キロをマークした、なにわのダルビッシュこと先発の藤浪は、立ち上がりから最速１５１キロの速球。五回には９番からの打順で３者連続三振を奪った。
藤浪は八回先頭の左打者・竹内に、フルカウントからの外角直球を左翼ポール際に運ばれ、同点に追い付かれたが、大阪桐蔭はすぐに反撃。
その裏に３番の森が左中間へ勝ち越し本塁打を叩きこみ、５番・笠松も左翼席へ一発。藤浪が７安打完投で九回を締めた。
大阪桐蔭は近畿地区ベスト８で敗退ながら、大阪勢では９８年に松坂大輔（レッドソックス）らの横浜に敗れた関大一以来となる決勝進出。９３年の上宮以来となる優勝を目指して、光星学院（青森）対関東一（東京）の勝者と対戦する。
初出場で群馬勢３４年ぶりの準決勝進出となった健大高崎は、５７年ぶりの決勝進出、初優勝を逃した。
（セ・リーグ、阪神２－６ＤｅＮＡ、３回戦、１勝１敗１分、１日、京セラドーム）阪神のドラフト１位ルーキー、伊藤隼太外野手（２２）＝慶大＝の２軍降格が１日、決まった。開幕戦に続いて、ＤｅＮＡ戦に「７番・右翼」で先発したが、３打数無安打。２試合で５打数無安打３三振１四球だった。今後は２軍に帯同し、調整する。
現実を受け止め、京セラドーム地下の薄暗い駐車場で前を向いた。貴重な経験と、味わった悔しさをカバンに詰めて鳴尾浜へ。２月１日のキャンプインから、ちょうど２カ月。Ｄ１位・伊藤隼太外野手（慶大）の２軍降格が決まった。
「ここが一番とかではなく、全部が足りないので、下でしっかりやってきます」
九回一死から四球を選びプロ初出塁こそマークしたが、それ以外では結果を出せなかった。マートンが故障で開幕に間に合わず、回ってきた開幕スタメン。だが、２試合で計６打席で５打数無安打。試合をまたいで３打席連続三振もあった。力不足を痛感したルーキーに、試合後、和田監督が直接、声をかけた。
「頑張ってこいと（話した）。守備も走塁も、もっと勉強することがある。数多く試合に出て、ということ。プロとしての基本をもうちょっと練習して試合をしてね。レギュラーを張っていくには、もう一回基本的なことからやらないと」
指揮官が言葉をかければ、片岡打撃コーチも「１軍のボールを見られたことはいい経験。足りない部分が分かったと思う。すぐにまた戦力になって戻ってくるのを期待している。これからの選手なんやからね」とエールを送った。
「（１軍を）経験できたことがすべてです。本来の自分のレベルでは出場できないようなところを経験させてもらえた。下（２軍）でやるモチベーションになります」
意気消沈はしていない。首脳陣からのメッセージは胸に刻んだ。練習し、成長し、はい上がってみせる。１軍の舞台で羽ばたくため、猛虎の“隼”が再出発する。
◇セ・リーグ 中日２―２広島（２０１２年４月１日 ナゴヤＤ）
中日のベテラン山崎が今季初打点をマークした。
４回１死一、二塁で技ありのセンター返し。前日は好機で凡退し、悔しさのあまり眠れなかったそうだが「何とか４番の仕事がしたいと思って打席に入った」と先制適時打にうなずいた。
旧知の山本昌が好投し、そろってのお立ち台も見えていたが、追い付かれて引き分けたため持ち越しに。復帰の主砲は「山本さんに勝ちを付けてあげたかったね」と残念そうに話した。