「メジャーに上がれて活躍できればそれに越したことはないが、松井の将来にとってマイナーリーグを経験するのは大きな財産になる。マイナーのチームはコーチも少ないし、選手も少ない。試合の進め方も練習も、いろいろやりくりしなければならない。いいところ、悪いところを含めて勉強になる。松井は、いずれは指導者になりたいと話している。巨人でもメジャーでも、ほとんどずーっと一軍でやってきた。マイナーの選手の気持ちを知るうえでも、得難い経験になるはずです」
こう言うのは、かつて大リーグ・ブリュワーズの3Aなどでプレーした経験のある評論家の小川邦和氏だ。
昨年、アスレチックスからFAになったが、その後、去就が決まらなかった松井秀喜。レイズが獲得に動き、マイナー契約で合意することになった。近々、フロリダ州のキャンプ地の施設に移り調整、傘下の3Aチームに合流する予定だ。
メジャーは枠が40人と決まっている。それだけにマイナー契約の選手がメジャーに昇格するのは容易ではない。しかも、外野手のレギュラーがしっかりしているレイズでは、37歳という年齢、守備の不安から、たとえ昇格しても松井の出番は代打かDHだろう。
「選手としてだけでなく、できることなら英語も勉強して松井はマイナーでコーチ、監督を務めたらいい。日本ではいまだに名前や実績が優先し、コーチの経験すらない人が監督になることが珍しくない。松井がマイナーリーグで指導者の勉強をして帰国、日本の監督、コーチになれば、プロ野球界に一石を投じることにもなる。松井のような選手でも二軍で勉強、経験を積んで初めて一軍の指導者になるのだ、と」(小川氏)
大リーグ10年目がシーズン途中のマイナースタートになったことを、松井はあるいは屈辱と感じているかもしれない。メジャーリーガーで終わる選択肢もあった。だが、それも考え方次第。先々の野球人生を考えれば、今回のマイナー契約は賢明な選択となるはずである。
首都圏で見られるのは173年ぶりとなる金環日食が起こる5月21日、登校時間をずらしたり休校にしたりして、安全に観察できるよう配慮する学校が相次いでいる。
太陽がリング状に見えるハイライトは午前7時半前後で、登校時間帯と重なるためだ。観察中に交通事故に遭ったり、肉眼で太陽を見て目を痛めたりすることのないようにと、専門家や天体ファンなどでつくる「2012年金環日食日本委員会」では、「各学校で工夫してほしい」と呼びかけている。
埼玉県所沢市内にある小中学校全47校では当日、始業時間を1時間以上早めて日食観察会を行う。地元の光学機器メーカー「ビクセン」が、製造している日食観察用のめがね2350個を寄付したのがきっかけ。市内の全児童生徒の約1割分にあたるという。
小中学校の校長会では、「世紀の天文現象を子どもたちに安全に見せたい」という現場教師らの熱意を受けて、観察会の実施を決めた。同会の中正美会長(向陽中学校校長)は「事故を防ぐとともに、子どもたちの科学への興味を育てたい」と話す。
東京都八王子市や埼玉県八潮市でも、始業時間を早めて観察会を計画している小中学校がある。小惑星探査機「はやぶさ」の開発や運用の舞台となった宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所がある相模原市でも、市内72校の児童や教員、約3万9000人分の日食めがねが配られる。学校ごとに始業時間を早めたり、遅くしたりするという。
始業時間を遅くすることを決めたのは、神奈川県秦野市だ。3月に全小学校13校のうち代休の1校を除き、午前8時半の始業時間を1時間遅らせることにした。校長会で、「観察に夢中になるあまり、交通事故に遭ったり、側溝に落ちたり、階段から転げたりする恐れがある」との意見が多数を占めたからだ。
両親がともに仕事に出た後に子どもだけが残ることへの懸念もあり、保護者の理解を得るために早めに対応を決めた。家庭で安全に日食観察を行うための注意事項を、児童や保護者に伝えていくという。
思い切って休校にするのは、東京都港区の私立校、麻布中学・高校だ。校務主任で数学担当の平秀明教諭が「一生に一度あるかないかの天文現象を実際に観測し、感動してほしい」と提案した。
AKB48の高橋みなみ(21)が27日、都内でBS朝日の新番組「あすへのエネルギー~アスリートたちのバスタイム」(5月8日スタート、火曜後7・54)の制作発表会に登場した。
グループの熱烈なファンとして知られる南海キャンディーズの山里亮太(35)が第4回選抜総選挙(6月6日)で1位候補に推していることについて「謙虚に謙虚に頑張っていきたい」と話した。昨年約14万票を獲得した前田敦子(20)は参加を辞退。その票が誰に入るか注目を集めているが「自分の考えで決めてほしい」とファンに訴えていた。
痛恨のダブルショックだ。オリックスのT‐岡田外野手(24)と高橋信二内野手(33)がともに長期離脱する可能性が27日、高まった。26日の楽天戦(Kスタ宮城)で負傷したT‐岡田は、神戸市内の病院で左太もも裏の肉離れと診断された。高橋信は疲労性の腰痛で出場選手登録を抹消。28日からの9連戦を前に痛すぎる左右の大砲の負傷となった。
5連敗を脱出したばかりなのに…。5位に低迷するオリックスに追い打ちをかけるアクシデントが発生した。
T‐岡田は26日の楽天戦の八回に左前打を放ち、走りだした時に左太もも裏を負傷。この日、肉離れと診断された。全治は不明。28日の1軍練習に参加して、状態を見てから今後の予定を決める。
代打として1軍に残る可能性はあるが、仙台空港からの移動前には「まだ痛い。走るのはきつい」と話しており、状態は楽観視できない。ここまでリーグ2位の打率・365、1本塁打、7打点で打線をけん引してきた大砲が、1軍を離れる事態になれば大幅な攻撃力ダウンは否めない。28日以降に登録抹消となった場合は2軍で結果を残している宮崎、森山らが昇格するとみられる。
高橋信も26日に腰痛を訴えてこの日、登録を抹消された。巨人から移籍した今季は打率・196、0本塁打、5打点と低調ながらムードメーカーとして存在感を発揮。優勝経験もあるベテランで、岡田監督の期待も高かっただけに無念の離脱となった。代役として新人・縞田の初の1軍昇格が決まった。
28日からは最下位の西武戦(京セラ)を皮切りに9連戦が始まるが、金子、寺原ら主力投手も2軍調整中。投打で主力を欠く岡田オリックスが、96年以来の優勝へ正念場を迎えた。
バルセロナのジョゼップ・グアルディオラ監督が27日、今季限りでの退任を表明した。同日、記者会見を行い、意思を明らかにした。後任にはアシスタントコーチのティト・ビラノバ氏が昇格する。
バルセロナは24日に行われた欧州CL準決勝でチェルシーの前に屈し、史上初の連覇を逃した。リーガ・エスパニョーラでも残り4試合で首位レアル・マドリーに勝ち点7差を付けられており、4連覇は絶望的な状況だ。
グアルディオラ監督は2008-09シーズンにバルセロナの監督に就任。1年目でリーガ、コパ・デル・レイ、欧州CLの3冠を達成するなど、リーガ3連覇(08-09,09-10,10-11)、コパ・デル・レイ1回(08-09)、欧州CL2回(08-09,10-11)、クラブW杯2回(09,11年)、スペインスーパーカップ3回(09-10,10-11,11-12年)、UEFAスーパーカップ2回(09-10,11-12年)と、就任4シーズンで計13のタイトルを獲得している。
今季はすでにUEFAスーパーカップ、スペインスーパーカップ、クラブW杯で3つのタイトルを獲得。今月25日にはビルバオとのコパ・デル・レイ決勝を控えており、有終の美を目指すことになる。
巨人・原辰徳監督(53)が27日、帰京前に鹿児島空港で取材に応じ、28日の阪神戦(東京ドーム)からの9連戦を“日替わりオーダー”で臨む考えを示した。まずは能見ら左投手対策で、右打者を多く起用するなどして虎退治に挑む。
前夜のDeNA戦で今季、両リーグ最多の15得点と爆発したが、打線は固定しない。「しばらくは流動的にやっていく」。開幕直後から貧打で低迷。上位をうかがうために妥協はせず、“ベスト布陣”を模索する。
特に今回の9連戦は阪神の能見、岩田などサウスポーとの対決が多くなる。今季の対左投手は小笠原が打率・091、ボウカーが同・045、高橋由が同・192。チーム打率は対左右とも・243だが、主力の左打者が左腕に苦しんでいる。「左投手(との対戦)で打率が下がる。受け止めないといけない」。左腕が相手なら主力でもスタメンから外す構えだ。
幸いにも、20日のヤクルト戦で右足を痛めた後、3試合連続で欠場中だった谷の故障は回復。今後、スタメン復帰する見通しだ。谷を2番や6番で起用することで左投手対策の打線にバリエーションが増える。右投手が相手なら左打者をズラリと並べる。
原監督は、打線について報道陣に「毎試合、想像してください」とニヤリ。まずは左投手用オーダーで初戦の難敵・能見を粉砕し、弾みをつけたいところ。勝負どころの9連戦で、打線の真価が問われる。