♫この内容を読むと北朝鮮と日本のつながりが尋常ではないことが読み取れます、拉致だけではなく、経済的なつながりを読み取ることが出来ますね。そして北朝鮮の船を消して撃たない。そういう決まりがあるのでしょうか?
http://www.kisnet.or.jp/yuk/saikai/lean9808.html より転載しました
現場からの証言
元北朝鮮工作員による証言
講演 安明進 氏(アンミョンジン) 同時通訳 西岡 力 氏 (H10.8.2)
本日はお暑いなか、たくさんの方においでいただき、感謝いたします。また私を招いてくださり、北朝鮮の実態、日本人拉致の実情について講演機会を 与えてくれた、救出する会の方々にも、お礼申し上げます。 |
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先ほど紹介がありましたが、私は工作員として金正日政治軍事大学で七年間 教育を受け、九三年八月三十日に工作部署に派遣されて、九月四日の最初の作戦で大韓民国に亡命した、安明進(アン・ミョンジン)といいます。まさにごく最近、北朝鮮が韓国に対して潜水艇を使い、工作員を浸透(入)させようとしたこ とからもわかるとおり、北朝鮮は武力で朝鮮半島を統一するため、日常的に工作員の浸透作戦を展開しています。 先ほどの先生(注、桜井新代議士)もおっしゃったように、北朝鮮は常識では理解できない国です。韓国は太陽政策ということで北朝鮮を助けていますが、北朝鮮は韓国から牛をもらったりいろんなものをもらったりしていながら、一方で韓国に工作員を浸透させています。そしてその韓国を共産化するために、日本がたいへん多く利用されているのです。 |
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実は北朝鮮は、さまざまな理由から、日本がなければやっていけない国です。まず、韓国に工作員を浸透させるのに、日本を通じて行っています。また、日本から政治的経済的物質的なものをたくさん持ってくるために、日本に工作員を浸透させています。それに、日本と韓国の関係を遠ざけるためにも、 日本に工作員を入れているのです。北朝鮮が日本を必要としているもうひとつの理由は、金正日が日本をとても好きだということです。日本という国や日本 国民が好きだというより、日本製品が大好きなんです。日本がなくなってしま えば、一番悲しがるのは金正日じゃないでしょうか。 |
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私は今日、北朝鮮による日本人拉致の真相、その張本人、そして全世界で行われている拉致以外の犯罪行為について、みなさんにお話ししたいと思います。 先ほどもいいましたように、私は工作員教育を、金正日政治軍事大学で七年 間受けました。北朝鮮国内でも九十九.九パーセントの人がその存在を知らな い、秘密大学です。そこでは一年に八十~百人が入学、六年間におよぶ間 的な教育を受けて卒業していきます。日本人を拉致する理由は、その秘密大学で日本に派遣する工作員を養成するのに、日本人が必要だからです。拉致される日本人は特別な人が選ばれるかというと、そんなことはありません。日本語 ができて、日本人の生活習慣がわかって、周囲の何人かの名前を知っていれば、子どもでもかまいません。ですから、日本が北朝鮮という国や拉致問題についてこのまま関心を持たないのであれば、ここにいるみなさんの家族のだれ かが、明日にも拉致されるかもしれないのです。 |
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北朝鮮が日本人をいつから、なぜ拉致していったのか話しましょう。北朝鮮は一九四〇年代から五〇年代にかけて、韓国に対して工作員をたくさん派遣してきましたが、一九七〇年代なかば、その工作員活動が大きな変動を迎えたのです。それは、金正日が実質的な後継えたのです。それは、金正日が実質的な後継者としての地位についたからです。その金正日が一番最初に手に入れたがったのが、対南工作担当部署でした。北朝 鮮では三号庁舎と呼ばれ、あらゆることをどうにでもできる最大級の権限を与 えられた組織であるため、金正日はこれをまず最初に手に入れたがったのです。 |
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この組織を手に入れた金正日は、実際に三号庁舎におもむき、いままでの工作活動を総点検する検閲事業を行いました。その過程で金正日は、「いままでの工作活動はまったくだめであり、工作員教育も成果ゼロだ。現地人化教育を徹底してやれ」との方針を打ち出したのです。以来、「日本人、韓国人、アラ ブ人など、工作員が化ける必要がある地域の現地人を無条件で拉致してこい」 という金正日の指令にもとづき、拉致活動が本格的に始まったのでした。もちろん、一九六〇年代にも日本人拉致はありました。時間がないので詳しくは申しあげられませんが、海上で抵抗する一人の漁民を撃ち殺し、残りの人 たちを連れ帰った、というケースも聞いています。しかし、先ほど挙げたよう な理由で、拉致は七〇年代から本格化したのです。 |
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私が金正日政治軍事大学にいた当時、多くの日本人教官を目撃しました。横田めぐみさん、鹿児島の市川さん、それ以外の方も見かけました。ただ、率直にいいますが、当時の私は男性教官には関心がなかったのです。私たちの受け ていた教育の思考方式では、統一のために日本人を拉致するのは当たり前のこ となのだ、と教えられ、なんの疑問も抱いていなかったからです。そんなわけで、男性教官にはほとんど関心を持たなかったのですが、横田さんは若いし美人だったので、独身男性の私たちからすれば、日本の女性はあのように美人なのだ、というような意味あいで、関心を持ったわけです。私が日本国民の気持 ち、ご両親の気持ちをもっと早くわかっていれば、日本人の男性教官にもしっかりと目を向けていたはずですが、当時はそういう状況ではなかったことを、いまこの場を借りて、心から謝罪します。 |
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私は、拉致された日本人からは、直接は教育されませんでした。専門が対韓国だったからです。拉致された日本人たちは、ある場所に集中して住まわされ、ほかの人に話しかけることもできず、まったく行動の自由のない、人間以下の生活を強いられていました。食べることと着ることは充分保証されていましたが、彼らにできることは、工作員を教育することだけでした。 |
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みなさんのなかには、拉致された人々はいまごろなにを考えているだろう、という疑問に思う人もいるでしょう。実は、日本人化教育の日本人教官たち というのは、現在でも日本のテレビ、日本の新聞を、自由に見ることができるのです。そうして日本の現況を知ってこそ、工作員教育も可能となるわけですが、おそらく拉致された人々は、そういうメディアを見ながら、なぜ日本では自分たちを助けようという声がこんなにも小さいのか、なぜ日本政府がもっと 積極的になってくれないのか、と思っているにちがいありません。 |
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日本人拉致を主として行っているのは、三号庁舎のなかの、対外情報調査部と作戦部です。工作員はそれぞれ各地方都市の連絡所に派遣されるのですが、 対日工作員が派遣される場所は、チョンジン(清進?)で、平時には三百人あ まりの工作員がいます。ここにいるみなさんは少し恥ずかしいと思わなければならないかもしれませんが、工作員仲間では、日本に浸透するのが一番たやすい、ご飯食べてトイレに行くくらい簡単だ、といわれています。工作員のなか でも一番成績の悪かった者たちが対日工作員となって、このチョンジンに派遣 されるほどなのです。なぜかというと、たとえば韓国の領海に侵入した場合、 見つかると停まれといわれ、実際に停まらないと、銃や大砲で撃ってこられます。しかし日本の場合は、停まらなくても撃ってきません。だからそのまま逃 げてしまえばいいんです。日本という国はそんなふうに主権を侵され、日本人の人権が侵されているのに、怒りもしません。これは率直にいって、私には不思議でなりません。 |
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日本といえば世界最大の経済大国、北朝鮮も羨むほどの国です。かたや北朝鮮は、人口二千万ほどの小国にすぎず、その指導者たちも、その程度の数の国民すら満足に食べさせることができず、むしろ状況を悪化させているだけです。そんな国に、日本はなぜいつまでも引きずり回されているのでしょう。な ぜ堂々としたことがいえないのでしょうか。もしもこれがアメリカなら、たった一人の兵士が拉致されたとしても、最大限の動員をかけて救出しようとするでしょうし、実際いまも、第二次世界大戦 当時の遺骨を掘り出して取り戻そうと、北朝鮮と執拗に交渉を続けているのです。アメリカは日本よりも大きいからだというのであれば、レバノンの例をあげましょう。ご存じのとおりレバノンは、日本はおろか北朝鮮と比べても小さ く、国力の弱い国です。しかし、拉致された人を返せと強硬に要求して、みごと取り戻しました。ところが日本は、レバノンの半分の半分の半分の対応もし ていない。救出しようという声さえ聞こえてきません。 |
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ある人たちは、最初にとにかく米をやって、国交正常化交渉をして、それから拉致された人々を返してもらおうという考えでいるようですが、それではまったく北朝鮮のことをわかっていません。北朝鮮側は日本に、国交正常化実 現を口実に、莫大な資金を要求してくるでしょう。そしてかりに日本が米や資金をたくさん北朝鮮に援助し、国交が正常化したとします。しかし、その後で 拉致された人たちを返してくれといっても、彼らにしてみれば、もらうものはもらったわけだし、そんなにうるさくいうんだったら国交なんかやめてしま え、ということになるのです。日本のみなさんは、まさかそこまでと思うかも しれませんが、北朝鮮という国は、そんなふうに常識のまったく通用しない国なのです。 |
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また私も、かつてこんな経験をしたことがありました。金正日政治軍事大学では、実弾を使った射撃訓練を頻繁に行うのですが、まちがって同僚に弾が当 たったのです。慌てて死にかかった同僚を助けにいこうとすると、「死にかかった人間など放っておけ。おまえたちは訓練を続るんだ」と命令されました。北朝鮮というのがいかに非人道的な国であり、常識の通用しない国なのか、こんなことからもわかってもらえると思います。 |
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ですが、北朝鮮はいま、日本からお米や資金をもらいたい、といってきています。これは日本のみなさんからすれば、有利な取引条件となるのではないでしょうか。私は工作員学校で七年間暮らしていましたから実体がわかります が、北朝鮮という国は、低姿勢で頭を下げてくる人たちには頑として譲歩せず、逆に力強く要求してくる人間に対しては、あわてふためくのです。かりに日本が米の支援をしたとしても、飢え苦しんでいる肝心の人民には、 決して渡りません。まず、日本や韓国に浸透しようとする工作員に食べさせ、 余った米はロシアや東南アジアに売りさばき、それで得た金は、金正日の個人資金になってしまうのです。そういう国なのです。日本の国会でも、北朝鮮に米を送れという声があがっていますが、もしそれが本当に人民に渡るのであれば、私も反対などしません。 |
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北朝鮮はドルが足りず、ドル欲しさに偽札も造り、麻薬も売りさばいています。たとえば、これまで北朝鮮という国に関心を持ってこられた方々は記憶にあるかと思いますが、北朝鮮から日本に入ってきた船のなかに、麻薬が発見さ れたという事件がありました。ほかには、わざわざ外国製に偽造して造ったピ ストルなどの武器も、北朝鮮は売りさばいています。偽札まで流通させようと していることからもわかるとおり、流通させようと していることからもわかるとおり、北朝鮮は、拉致以外の犯罪でも日本社会に浸透し、日本社会を侵そうとしているのです。 |
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また、北朝鮮はノドン一号二号、テポドン一号というミサイルを造っている のですが、そのようなミサイル開発に対して、日本政府は、韓国政府やアメリ カ政府のようには強く抗議していません。北朝鮮のミサイルで一番大きな被害 をこうむるのは、日本であるにもかかわらずです。北朝鮮が核ミサイルを開発する目的は、直接韓国に対して使うというよりも、日本に対して外交圧力をか け、日本を脅して資金を引き出したり、日本にある米軍基地を破壊したりする ことなのです。要するに北朝鮮は、日本を攻撃するためにミサイルを開発する のです。ここにいるみなさんの頭上に核ミサイルを落とそうと北朝鮮が躍起になっているのに、ここにいるみなさんはなにもせず、ここにいない韓国やアメリカがけしからんといっているのは、私には理解できません。 |
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私は、拉致された日本人を返してほしいという声が日本のなかで高まることを願っています。そして個人的には、この柏崎市がその中心的役割を果たすこ とを願っています。新潟県は北朝鮮に一番仕えながら、一番被害をこうむっている県です。在日朝鮮人はここから北朝鮮のチョンジンに渡っていながら、 チョンジンからは工作員が入ってくるのです。新潟の港から出ていった在日朝 鮮人が、日本の親戚に送金してくれといってくれるおかげで、北朝鮮は大きな外貨が獲得できているのです。こんなふうに、新潟は北朝鮮にいいことをいっ ぱいやっているのに、北朝鮮のほうは逆にそこにつけこみ、みなさんに被害を与え、いわばみなさんをバカ扱いしているのです。私の瞼に、日本人教官たちの顔がいまも浮かびます。おそらくいまも、あの金正日政治軍事大学で、いいたいこともいえず、自由を束縛されていることでしょう。ここにいるみなさんが、拉致された被害者たちを自分の子どもや兄弟同然に考えて、早く助けようと声をあげてくれれば、日本の主権も守られるし、被害者たちも一日も早く帰ってこられる、私はそう思います。 |
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いま北朝鮮には、いわゆる日本人妻と呼ばれる人たちがいますが、北朝鮮は彼女たちを、人質として利用することしか考えていないのです。彼女たちがどんな苦労を強いられて生活しているか、みなさんはご存じないと思います。と ころが日本に一時帰国した日本人妻たちは、北朝鮮は地上の楽園だ、金正日万 歳としかいいません。そう言わなければならない彼女たちの心の叫びが、私には聞こえるようです。心の叫びを伝えたい、けれども伝えられない、それが現実なのです。なぜなら北朝鮮には自分の子どもたちがおり、その子どもたちの身の安全を考えると、口が裂けても真実はいえないからです。ここにいるみな さんには、彼女たちにはそういう心の叫びがあるのだということを、理解してもらいたいと思います。 |
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先ほどのミサイルの話に戻りますが、北朝鮮は日本全域が射程内にすっぽり入るミサイルの開発を終えました。すでに基地に配備してあります。撃てという命令さえ出れば、ここにいるみなさんのだれかが傷つく、そういう体勢ができあがっているのです。みなさんが声を出し、日本政府も強く対応しなければなりません。韓国のことわざで、「狂った犬は叩くしかない」という言葉があ りますが、まさにそのことわざどおり、強く出るしかないのです。私は北朝鮮の二千万の民衆を心から愛しています。その民衆達が一日も早く 助けられるためにも、金正日体勢は早く崩壊しなければなりません。私は二千万の民衆を愛する立場から、こうして金正日の悪をあばく証言をしているわけ です。北朝鮮は私に対して、おまえのことは黙っておかない、殺してやる、と 公然と脅しをかけてきています。実際に二年前の二月には、ソウル近郊で、イ・ハンヨンという金正日前夫人の甥に当たる人が、亡命して本を書いたのですが、その人が暗殺されました。私もいつそのようなテロ行為の犠牲となるか知れず、もしかすると二、三年後には、こうしてみなさんの前に立つこともでき ないかもしれません。それでも私は、祖国二千万の民衆のため、正義のため、 そして拉致されたみなさんの息子さんや娘さんのため、そしてみなさん自身のためにも、こうして命がけで立ち上がっているのです。なのに日本国民の声が 弱くて、日本政府が声をあげないのだったら、私のこの証言は、いったいなんの意味があるでしょうか。 |
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実は韓国には、金正日政治軍事大学の私の先輩にあたる亡命工作員が何人 もいるのです。その人たちのなかには拉致について証言ができる人々がいるのですが、いまは日本政府の声が弱く、世論も盛り上がっていないため、みずからの身の安全のほうを優先しているのです。もしもみなさんが声をあげ、日本 政府が拉致された人々の返還を北朝鮮に強硬に要求して、日本の国会議員とともにこの私を派遣したい、そして一緒に拉致された人々を捜してもらいたいというのであれば、生命の安全が保障されるかぎり、私には同行する準備があり ます(会場拍手)。 |
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他民族の私がこうして声をあげているのですから、なんと か政府にこの声が届くようにと願ってやみません。 北朝鮮は、私の発言はすべて嘘だといってます。当初は「安」という男など存在 しないともいっていました。金正日政治軍事大学の二十五期生として卒業したのに、それを存在しないというのはどういうことでしょうか。しかし、少しずつ日本で声があがってきたおかげで、北朝鮮もひるみはじめ、私の存在を認め るようになりました。ただし、破廉恥な犯罪を犯した罪人としてですが。私にはそんな破廉恥な行為をした記憶はないのですが、北朝鮮が私の存在だけでも 認めるようになったことを、少しうれしく思っています。 |
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北朝鮮はいま食料がなくて苦しいのです。でも日本には援助できる米があり ます。ですから左手に米を持ち、右手には棍棒を持って、「棍棒で殴られたいのか、あるいは食料がほしいのか、食料がほしければ、拉致された人々を返 せ」というふうに北朝鮮を追いこんでいける格好の状況になっているのです。 当初は私の存在を否定していたにもかかわらず、最近は、犯罪者だけれども存在していると認め始めているのがいい例です。ですからもっと追い詰めれ ば、みなさんの息子さんや娘さんの帰還も実現するかもしれません。それができたとき、みなさんはふたたび世界のなかで、政治大国、経済大国としての名誉を回復することができるのではないでしょうか。 話したいことはまだまだたくさんありますが、時間の関係でここまでにさせていただきます。あとは本に書きましたので、そちらを読んでいただければ幸いです。ご静聴ありがとうございました。 |
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【会場の質問】 スパイ映画の話しを聞いているようでにわかには信じがたい内容でした。拉致の方法を具体的に話してもらえれば、みなさんの認識も身近なものとなるのではないでしょうか。
【答え】 工作船は三十トンから五十トン級で、外見が日本の船とまったく同 じ造りになっています。船の名前も日本式につけてあり、船員たちが食べるも のも着る服も腕時計もすべて日本製で、完全に偽装して日本に入り込んでくる のです。船内には技術的にも優れたものがふんだんに装備されているのですが、実はそれも日本が助けていることになっています。搭載している二機の レーダーは、日本のフルノ(古野?)製です。受信機も日本製で、受信している電波も日本の灯台から出ているもので、それを利用して航海してくるのです。 まずその工作船で、近海二、三マイルまで来ます。工作 まずその工作船で、近海二、三マイルまで来ます。工作船の内部には、外か ら見えない別の小さな船が積んであります。母船も速いのですが、その小さな工作船も速い。世界でも一番速いといわれるドイツ製のOMCエンジンを四機搭載しており、ふだんは一つしか使わないのですが、逃げるときは四機とも稼働させて、海の上を飛ぶように逃げていくわけです。母船で近海まで来て、海 岸には小型船で来るのですが、ボートで来ることもあります。暗いなかでも海岸にたどり着くことはできますが、海岸にあらかじめ別の工作員が待ち受けていて、懐中電灯で誘導する場合もあります。上陸して適当な拉致対象が見つかると、尾行し、チャンスをうかがって拉致するわけです。私自身も、訓練の過程で教官を拉致するという経験をしたことがありますが、拉致自体は、「覚めたお粥を食べる」くらい簡単、という韓国のことわざどおり、実に簡単です。二、三十分気絶させて運ぶわけですが、最近はおしぼり のようなものに麻酔薬を染み込ませたものを使います。それでまず意識をなく させる。あとは鞄に入れるのですが、スポーツ製品を運んでいるように見える 鞄です。工作員は力がありますから、その鞄を軽々と運んでしまう。まさかと 信じられない人もいるかもしれませんが、麻酔を嗅がせて縛り上げると、人間 一人が豚一頭くらいの大きさになってしまうんです。(以 |